70代の心をつかむ方法は?シニアマーケティングのポイントと成功事例を紹介

70代の心をつかむ方法は?シニアマーケティングのポイントと成功事例を紹介
シニア向け広告 投稿日: 更新日:

70代の心をつかむ方法は?シニアマーケティングのポイントと成功事例を紹介

日本は超高齢社会となり、2024年9月時点で、70歳以上の人口は2,898万人(総人口の23.4%)となりました。特に、1947年から1949年生まれの「団塊の世代」が2022年から75歳を迎えはじめたことで、75歳以上人口は大きく増加しています。

参照:総務省 統計局

この記事では、70代のシニア世代にフォーカスし、特徴や効果的なマーケティングのポイント、企業によるマーケティングの成功事例を紹介します。

シニア世代に向けたマーケティング戦略を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 70代のシニア世代の特徴とは?
  2. 70代のシニア世代向けマーケティングのポイント
  3. シニア向けマーケティングの成功事例
  4. SNSを利用した70代向けマーケティングならシニア向けSNS「おしるこ」におまかせ!

1.70代のシニア世代の特徴とは?

バブル

効果的なマーケティング戦略を立案するために理解しておくべき、70代のシニア世代の特徴を紹介します。

高度経済成長期・バブル経済など激動の時代を生きてきた世代

2024年時点で70代の世代は、1945年から1954年頃に生まれた人々です。

第二次世界大戦の終戦直後に生まれたこの世代の人々は、日本の戦後復興と高度経済成長期を幼少期から青年期にかけて経験しています。

さらに、1980年代後半から1990年代初頭にかけてのバブル経済とその崩壊を30代後半から40代の働き盛りで経験しています。

このように激動の時代を生き抜いてきた70代の人々は、堅実さと柔軟性を併せ持っているのが特徴です。

経済の浮き沈みを経験したことで現実的な金銭感覚を持っているため、価格と品質のバランスを重視し、無駄な消費を避ける傾向があります。

70代の人々を含む団塊の世代の特徴については、以下の記事でも詳しく紹介しています。

家族と仲良く過ごすためにお金をかけたいと考える人が多い

70代のシニア世代は「家族と仲良く過ごす」ためにお金をかけたいと考えていることが、株式会社ADKマーケティング・ソリューションズが実施した調査によってわかります。

この調査では、世代ごとに「お金をかけている(かけたい)商品やサービス」について、アンケートを実施しています。

アンケートの結果は以下の通りで、女性は50~70代の全年代で「家族と仲良く過ごす」が1位です。

一方、男性は50~60代では「自分の趣味やこだわり」が1位ですが、70代になると女性と同じく「家族と楽しく過ごす」が1位となっています。

お金使い道

引用:株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ|ADK生活者総合調査2024

70代のシニア世代は、新しい経験や趣味よりも、家族との時間を大切にしたいと考えているようです。

消費は計画的に行う傾向

株式会社マクロミルの調査によると、70代を含む団塊世代は商品・サービスを計画的に購入する傾向が強いことがわかります。

以下は、購買態度に関する団塊世代・ポスト団塊世代の調査データです。

マクロミル

引用:株式会社マクロミル QPR™データ

特徴的なのは「お店に入る前に買うものを決めている」という人の割合が多い点です。

さらに「できるだけ短い時間で買い物する」「多少値段が高くても、品質の良いものを選んで買う」という特徴もわかります。

消費については計画性が高く、安いものを衝動的に購入するといった行動は少ないと考えられます。

7割以上がスマホを利用、ただしSNSの利用は限定的

デジタル技術は70代のシニア世代にも浸透しているものの、若い世代に比べSNSの利用は限定的です。

総務省が公表している「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、70代の7割以上がスマートフォンを利用しています。

しかし、SNS利用については以下の通り、他世代に比べ限定的であることがわかります。

70sns

引用:総務省|令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書

LINEの利用率は64.2%、YouTubeの利用率は39.9%ですが、その他のSNSの利用率は低くなっています。

そのため、若い世代には効果のあるX(旧Twitter)・Instagram・FacebookといったSNSを利用したマーケティングは効果が低い可能性があるでしょう。

現在は対象年齢を限定したシニア向けのSNSもあります。

デジタルを活用したマーケティングを実施する際は、シニア向けSNSなど、70代の利用が多いプラットフォームでアプローチするのがおすすめです。

2.70代のシニア世代向けマーケティングのポイント

70代のシニア世代にアプローチするためのポイントを紹介します。

商品・サービスの必要性や価値を伝える

シニア世代は、若年層と比べ「みんなが使っているから自分も欲しい」という同調性による購買行動が少ない傾向があります。

代わりに、自分にとって本当に必要なもの、質の高いものを求めます。

そのため、マーケティングを行う際は、商品やサービスの必要性や価値をしっかりと伝えるのが大切です。

具体的な使用シーンや商品やサービスの利点をわかりやすく説明し、シニア世代の生活にどのように役立つかを明確に示すようにしましょう。

商品やサービスの利点を伝える際は、口コミを活用するのもおすすめです。

シニア世代は、家族や知人など親しい第三者からの情報を信頼する傾向があるため、シニア世代同士で口コミが拡散できる仕組みを作るのがよいでしょう。

口コミによるシニアマーケティングについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

広告はクロスメディア戦略が重要

70代のシニア世代にアプローチする際は、この世代のメディアの利用実態を理解し、適切な媒体を選択するのが重要です。

総務省の「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、世代ごとのメディアの平均利用時間は以下のとおりです。

接触メディア

70代はインターネットも利用するものの、圧倒的にテレビの視聴時間が多く、他世代と比べて新聞の購読時間も多くなっています。

そのため、広告を出稿する際は、デジタル媒体とアナログ媒体の両方をうまく活用するクロスメディア戦略が効果的と考えられます。

例えば、テレビCMや新聞広告で認知度を高め、インターネット広告や公式サイトで詳細情報を提供するなど、複数の媒体を連携させれば、より効果的なマーケティングが可能になるでしょう。

デジタル媒体を活用したマーケティングを行う場合は、シニア世代がどのようにデジタル機器を利用しているのか理解しておくのが大切です。

デジタル機器をうまく活用する「デジタルシニア」について以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

本人だけでなく家族へのアプローチも有効

マーケティングを行う際は、シニア本人だけでなく、その子供や孫世代といった家族にもアプローチするのがおすすめです。

特に介護関連の商品・サービスや見守りサービスなどは、子供や孫世代がサービス導入を決定するケースも少なくありません。

また、新商品・サービスに関する感度は、シニア本人よりも家族の方が高い場合も多いでしょう。

そのため、家族向けの広告や情報提供を行えば、より幅広い層にアプローチできます。

例えば、親世代へのプレゼントとして商品を提案したり、家族で利用できるサービスとしてアピールしたりするなど、家族全体をターゲットにしたマーケティング戦略を立ててみましょう。

3.シニア向けマーケティングの成功事例

シニア向けマーケティングで成功を収めている企業の事例を紹介します。

ツアーブランド「大人のゆるり旅」 クラブツーリズム株式会社

旅行

クラブツーリズム株式会社が提供するツアーブランド「大人のゆるり旅」は、75歳以上をメインターゲットにしています。

シニア世代の目線に立ったサービス設計が特徴的で、シニア世代がツアーに参加しやすいように以下のような配慮がされています。

  • ツアーによっては一定の介護資格を持ったスタッフが同行
  • 歩く距離の短い観光地を選定したり、乗りものを利用したりすることで、ゆったりした行程を実現
  • 足・腰が不安な方のために、宿泊ホテルはベッド確約、レストランはイス・テーブル確約

リラックスできる旅、新たな発見、同世代との交流など、シニア世代が旅行に求める価値の提供を明確に打ち出しています。

実際に、参加者の約6割が75歳以上となっており、同じ世代の人と安心して旅行を楽しめると好評です。

「大人のゆるり旅」は、シニア世代が旅行に求める価値を的確に把握したサービス設計が成功した事例といえるでしょう。。

参考:クラブツーリズム株式会社|ツアーブランド「大人のゆるり旅」

KUMONの脳トレ 株式会社公文教育研究会 学習療法センター

株式会社公文教育研究会の事業部門の一つである学習療法センターが提供する「KUMONの脳トレ」は、子供向けの学習教材で知られるKUMONのノウハウを高齢者向けのサービスに転換した成功例です。

KUMONの脳トレは、毎日10分の脳のトレーニングと月1回の認知機能測定で脳の健康づくりができるサービスです。

子供向けのKUMONの学習法や教材制作のノウハウを活かしたサービスや自宅で手軽に脳のトレーニングができるという利便性の高さで、シニア世代から好評を得ています。

KUMONの脳トレの学習データは、シニア世代の家族も専用システムのマイページで閲覧できる仕組みです。

遠方に住んでいる家族も、取り組み状況や体調を把握することができ、家族間の絆を深めるきっかけにもなっています。

KUMONの脳トレは、既存のブランド力や知見を活かしつつ新たな市場ニーズに応えるサービス展開や、シニアの健康状況を心配する家族もターゲットとしたサービス設計で成功事例といえます。

参考:株式会社公文教育研究会|KUMONの脳トレ

4.SNSを利用した70代向けマーケティングならシニア向けSNS「おしるこ」におまかせ!

シニア向けマーケティングを実施する際は、ターゲット世代の特徴を把握し、適切な媒体を選択してアプローチするのが大切です。

70代にアプローチする場合は、デジタル媒体とアナログ媒体の両方をうまく活用したクロスメディア戦略が有効と考えられます。

70代に効率的にアプローチできるデジタル媒体を探している方におすすめなのが、シニア向けSNS「おしるこ」です。

おしるこは50歳以上限定のシニア向けSNSで、会員数は8万人以上(2024年3月時点)となっています。

一般的なSNSは利用者の中心が若年層ですが、おしるこは会員が50歳以上のため、効率的にターゲット層にアプローチが可能です。

おしるこでは、以下のような広告メニューをご用意しています。

  • アプリ起動時に表示され多くの会員にアプローチできる「ポップアップバナー広告」
  • 生活に役立つ情報として認知してもらえる「記事広告」
  • 商品を体験してもらい口コミによる自然な拡散を狙う「商品体験広告」

さらに、おしるこ会員を集めた座談会を開催できるメニューもあり、直接70代のシニア世代の声を聞き商品・サービスの改善や、マーケティング戦略立案に活かすことが可能です。

「シニアのインサイトを知りたい」「シニアへのアプローチは難しい」と課題をお持ちの方へ、有効なシニア向けSNSがあります。詳しくは以下をダウンロードしてみてください。

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