F3層・M3層の特徴とは?他年齢層との違いや効果的なアプローチ方法を解説!
F3層・M3層は、50歳以上の女性・男性を指すマーケティングターゲットの区分です。
年齢と性別によってマーケティングターゲットを分類する手法は、広告業界やテレビ業界で以前から広く利用されてきました。
本記事では、F3層・M3層の特徴や他の年齢層との違いや効果的なアプローチ方法、F3層・M3層をターゲットにしたマーケティングの成功事例について詳しく解説します。
目次
- 年齢と性別によるマーケティングターゲットの区分とは?
- F3層・M3層の特徴と消費傾向
- F3層・M3層と他年齢層との違い
- F3層・M3層への効果的なアプローチ方法
- F3層・M3層向けマーケティングの事例
- マーケティング成功の鍵はターゲットの解像度を上げること
- F3層・M3層へのアプローチはシニア向けSNSおしるこへお任せ!
1.年齢と性別によるマーケティングターゲットの区分とは?
年齢と性別によるマーケティングターゲットの区分の種類と、年齢と性別で分類してアプローチすることの重要性を紹介します。
年齢・性別による区分の種類
年齢と性別による主な区分と各層の特徴は以下の通りです。
区分 | 年齢層 | 性別 | 特徴 |
F1層 | 20~34歳 | 女性 | 消費意欲が高い、トレンドに敏感 |
F2層 | 35~49歳 | 女性 | 家庭や育児、健康、家事軽減に関心が高い |
F3層 | 50歳以上 | 女性 | 健康志向、質重視の消費をする |
M1層 | 20~34歳 | 男性 | 自己投資に積極的、ITを活用した情報収集をする |
M2層 | 35~49歳 | 男性 | 仕事に意欲的、家庭生活にも重きを置く |
M3層 | 50歳以上 | 男性 | 経済的な余裕がある、健康意識が高い |
C層 | 4~12歳 | 男女 | 親の影響が強く、消費力は低い |
T層 | 13~19歳 | 男女 | デジタルネイティブでSNSはの利用頻度が高い、同年代の影響を受けやすい |
それぞれ、「F」は女性(Female)、「M」は男性(Male)、「C」は子ども(Child)、「T」はティーンエイジャー(Teenager)の頭文字です。
FとMは年代ごとに1~3に分けられています。
年齢層別アプローチの必要性とメリット
年齢や性別により、消費におけるニーズや購買力、価値観は大きく異なります。
そのため、年齢と性別でターゲットを分類することで、ターゲットの大まかな傾向を掴む事ができるのです。
消費者庁が公表している「令和5年版消費者白書」をみると、年齢により何にお金を掛けるのかや、商品・サービスを購入する際に何を重視するかが異なることがわかります。
例えば、以下のデータでは高齢者は「ファッション」「交際」に掛けるお金は少なく、「医療」「食べること」などに意識的にお金を掛けているとわかります。

さらに、以下のデータを見ると、高齢者はコストパフォーマンスや見た目・デザインを他世代より重視していないといえるでしょう。

このように、年代によって消費の傾向が異なるため、年齢層別でターゲットを分類しターゲットを理解することが大切なのです。
2.F3層・M3層の特徴と消費傾向
50歳以上の女性と男性を指す「F3層」と「M3層」の特徴と消費傾向を紹介します。
50歳以上とすると世代が幅広すぎるため、ここでは50代・60代・70代に分類して特徴を紹介します。
F3層の特徴と消費傾向
F3層は、すでに子供が自立していることが多く、金銭的な余裕が生まれやすい世代です。
年代ごとには、以下のような特徴があります。
50代:
- 子育てが一段落し、自分のための時間と支出が増加
- 美容や健康への関心が高く、アンチエイジング製品に注目
- 旅行やカルチャースクールなど、自己実現のための消費が増加
60代:
- 退職後の生活を楽しみたいという傾向が強い
- 孫のための支出や、家族との時間を大切にする消費が増加
- 健康維持のための食品や運動関連商品への関心が高い
70代:
- 健康や安全に関する商品への関心がさらに高まる
- 長年使い慣れた商品やブランドへの愛着が強い
- 生活の質を向上させる商品やサービスへの支出が増加
M3層の特徴と消費傾向
F3層と同様に金銭的に余裕が生まれ、消費活動が活発なものの、量よりも質を求める傾向があります。
年代ごとの特徴は、以下の通りです。
50代:
- 仕事で重要なポジションに就き、ビジネス関連の高品質な商品やサービスに対する需要が高い
- 資産管理や老後の資金に関する関心が強い
- 健康管理のための商品やサービスへの支出が増加
60代:
- 退職を機に、新たな趣味や活動を始める人が多い
- 旅行や趣味関連の支出が増加
- 資産運用や相続対策など、将来に向けた準備への関心がさらに高まる
70代:
- 健康維持や医療関連の支出が増加
- 家族や孫のための支出が増える傾向
- 長年愛用してきた商品やサービスへの信頼が強い
3.F3層・M3層と他年齢層との違い
F3層・M3層の特徴をさらに理解するために、他の年齢層とは異なる特徴をみてみましょう。
- 経済的余裕がある:長年の就労や資産形成により、他世代に比べ比較的経済的に余裕がある。高品質な商品やサービスを購入できるだけの余裕がある。
- 時間的余裕がある:退職後や子育て後に時間を自由に使える層が多く、趣味や自己実現のための消費が増加する。
- 健康意識:年齢とともに健康への関心が高まり、健康食品や運動関連商品への支出が増加する。
- ブランドロイヤリティ:長年使い続けた商品やブランドへの愛着が強く、新しい商品よりも信頼できる既存のものを好む傾向がある。
- 価値観の違い:若い世代と比べて、物質的な豊かさよりも心の豊かさを重視する傾向がある。
- デジタルリテラシーの差:スマートフォンやタブレットの利用率は高まっているものの、若い世代と比べるとデジタル機器の利用に不慣れな場合が多い。
若い年齢層と比べ、上記のような特徴がある点を認識しておくのが大切です。
4.F3層・M3層への効果的なアプローチ方法
F3層・M3層へアプローチする際は「品質の良さや価格に見合う価値を訴求する」「アナログ媒体・デジタル媒体を上手く使い分け訴求する」のがポイントです。
まず認識しておきたいのは、高齢者が消費の際に何を意識しているかです。
以下は、株式会社インテージが調査した高齢者の消費意識の特徴に関するデータです。

「話題性があっても、品質の裏打ちがなければ買わない」「ものを買うときは価格に見合う価値があるか吟味する」という特徴があり、品質や機能を重視していることがわかります。
さらに「限定品」や「プレミアム品」に興味が薄いというのも特徴です。
そこで、高齢者には単純な接触頻度を増やす広告や、若者には刺さる人気度を強調した広告などは響きにくいと考えられます。
商品の品質を裏付ける情報を提供したり、商品やサービスが自分にとって本当に必要であると感じてもらう訴求をするのが効果的でしょう。
また、アプローチする際はアナログ媒体とデジタル媒体をうまく使い分けアプローチするのが有効です。
総務省が公表している「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、特に60代のインターネット利用は年々増加しているものの、テレビの利用はあまり減っていないことがわかります。
そのため、認知を広めたいときにはテレビCMを使う、商品・サービスに関する情報を詳細に伝えたい場合は、Webサイトを用意するなど媒体の特徴を活かした使い分けをするのがおすすめです。
高齢者の消費に関する意識と、情報を得る手段を理解したアプローチを実施しましょう。
5.F3層・M3層向けマーケティングの事例
F3層・M3層をターゲットとしたマーケティングの成功事例を紹介します。
バッグブランド「カナナプロジェクト」 エース株式会社
エース株式会社のバッグブランド「カナナプロジェクト」は、F3層をターゲットにした成功例です。
世界100カ国以上を旅した旅のプロである竹内海南江さんが商品開発を行っており、F3層のニーズを熟知した商品開発が成功のポイントとなっています。
さらにターゲットのインサイト把握のため、実際にF3層にヒアリングを重ねている点も成功の理由といえます。
ヒアリングで得たインサイトを元に、ターゲットに響くコピーや商品の訴求ポイントを掲載した広告を打ち、売上アップに繋げています。
ターゲットが本当に欲しいものを理解した商品開発や、ターゲットに響くポイントを理解した広告戦略は参考にしたいポイントです。
ツアーブランド「大人のゆるり旅」 クラブツーリズム株式会社
クラブツーリズム株式会社の「大人のゆるり旅」は、F3層・M3層をターゲットとした旅行ブランドです。
75歳以上をメインターゲットにし、高齢者の目線にたったサービス設計を行っているのが特徴的です。
例えば、高齢者がツアーに参加しやすいよう以下のような配慮がされています。
- 急ぎ足の観光ではなく、ゆっくりと楽しむ旅程を提供
- 身体に配慮したトイレ付の小型バス
- 足・腰がつらくないように、椅子とテーブルのある食事場所を用意
「旅行には行きたいけれど、団体行動についていけるか不安」といった、F3層・M3層の旅行ニーズに応え、多くのリピーターを獲得しています。
こちらも、ターゲットのニーズを的確に把握することの重要性がわかる事例です。
参考:ツアーブランド「大人のゆるり旅」|クラブツーリズム株式会社
6.マーケティング成功の鍵はターゲットの解像度を上げること
F3・M3といった年齢と性別による区分はあくまで、その層の傾向を把握するために使用するものと認識しておくのが大切です。
現代の消費者は多様化しており、年齢や性別だけでは測れない、ライフスタイルや価値観による違いがあります。
マーケティングを成功させるには、ターゲットの以下のような要素を明確にするのが大切です。
- ライフスタイル:都市部在住か地方在住か、家族構成、趣味嗜好など
- 価値観:環境意識、健康志向、社会貢献への関心度など
- 消費行動:オンラインショッピングの利用頻度、ブランド志向の強さなど
- 経済状況:年収、資産状況、将来の経済的見通しなど
- 健康状態:持病の有無、運動習慣、食生活など
これらの要素が明確になれば、ターゲットの解像度が上がり、ターゲットに響くメッセージの作成や商品開発が可能になります。
7.F3層・M3層へのアプローチはシニア向けSNSおしるこへお任せ!
F3層・M3層へのマーケティングは、単に年齢や性別だけでターゲティングするのではなく、世代特有のニーズや価値観を深く理解することが成功の鍵となります。
F3層・M3層へ向けたマーケティングを行いたい方におすすめなのが、シニア向けSNS「おしるこ」です。
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- 生活に役立つ情報として認知してもらえる「記事広告」
- 商品を体験してもらい口コミによる自然な拡散を狙う「商品体験広告」
おしるこ会員はF3層・M3層のみとなっているため、確実にターゲットにアプローチできます。
さらに、ITリテラシーが高く日々SNSを利用するおしるこ会員は、一般的なF3層・M3層より新しいものに対する興味関心が高いアーリーアダプター層です。
そのため、おしるこ会員向けに行うマーケティングは、マス層を獲得するためのテストマーケティングにも適しています。
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