シニア向けのコピーとは?イメージよりもわかりやすさが重要な理由。
宣伝や広告で重要な役目を担っているのがコピー。
コピーの本質は、ユーザーの気持ちに寄り添い、ワクワクさせて行動させることです。
しかしながら、誰にでもこの戦略が通じるというわけではありません。
長い人生を歩み、様々な物を見聞きしてきたシニアの目は肥えています。そのため、キャッチ-な文章だからといってシニアの心を掴めるとは限りません。
そこで今回の記事では、シニア向けコピーライティングのポイントや事例を紹介していきます。
シニア向けの広告を検討しているマーケティング担当の方や、コピーライティングを考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1. シニア向けのコピーを考える前にすべきこと
高齢化社会が進むにつれて市場規模が拡大しているシニア市場。
ビジネスチャンスを期待し、やみくもに商品やサービスを売り出すキャッチコピーを打っても成功を勝ち取ることは難しいです。
なぜなら、シニアのライフスタイルは多様化しており、ひとえに65歳以上といっても価値観や消費傾向も人によって異なるからです。
手あたり次第、高齢者ならこういうことに困っているだろう、という思い込みでキャッチコピーを作成しても、シニアには響きません。
そこで、シニア向けのコピーを考える前にすべきことをお伝えしていきます。
届けたいターゲットを具体的に考える
シニア向けの商品を売り出す際には、ターゲットとなるシニアの属性を正しく分析・理解しておくことが重要です。
シニアといっても性別や年代で一括りにすることはできません。
たとえば、仕事や趣味に対して意欲的で、健康や自立意識が高い「アクティブシニア」と日常生活において家族や医療従事者の支援を受けている「ケアシニア」では、ニーズが大きく異なります。
そのため、自社の商品・サービスを届けたいターゲットはどのようなライフスタイルを送っている方たちなのか、具体的に知る必要があります。
ユーザー視点で考える
届けたいターゲットがわかっても、こちらが伝えたいことを押し付けるようなアプローチはNGです。
「シニアは〇〇だろう」といった思い込みから仮説を立ててしまうことは、シニアを傷つける可能性があります。
たとえば、文字を大きくできるスマホを普及させようとして、やみくもに「高齢者=小さい文字が苦手」と決めつけて売り込んでも、実際には文字の小ささよりも「スマホって目に良くないんでしょ?」という考えがネックになっているのかもしれません。
そのため、自社の商品の強みや優れている点をユーザー視点に立って考え、思いやりをもって伝えることが大切です。
この場合、「文字を大きくできるだけでなく、フィルタ加工がされているので、多くの世代が目の疲れの原因にあげているブルーライトにも効果的です。」といったように、ユーザーの気持ちに寄り添った戦略の方が、競合と差別化が図れるかもしれません。
どこで目にするコピーかを考える
コピーをシニアがどこで目にするかといったシチュエーションを考えることも重要です。
インターネットでのリスティング広告なのか、移動中の交通広告なのか、目にする状況によって刺さりやすいコピーも変わってきます。
たとえば、どこに旅行にいくかを検索しているシニアがリスティング広告で「そうだ 京都、行こう。」を目にするのと、出勤中の駅構内で目にする「そうだ 京都、行こう。」に抱く印象は違いますよね?
また、リスティング広告を目にするということはデジタルに強く、Web広告になれているシニア、もしくはその家族というシチュエーションも想像できます。
自社の商品・サービスに関するコピーは、シニアがどのような場所、場面で目にするかで、刺さり方が変わることも念頭に置いておきましょう。
2. シニア向けのコピーで気をつける3つのポイント
さて、ターゲットの具体的なライフスタイルや行動傾向が理解できたら、いよいよコピーを作成します。
コピーとは、広告や宣伝に用いられる文章をさし、言い換えると、「ユーザーの関心を引くための言葉」です。
商品を届けるためには、まずターゲットに興味を持ってもらわなければなりません。あわせて、シニアをターゲットにする際には気をつけるべきことがあります。
ここでは3つのポイントをお伝えしていくので、しっかりおさえておきましょう。
「シニア」という言葉を使わない
高齢化社会において、様々なシーンで「シニア」という言葉を見聞きしますが、コピーでは言い換えることをおすすめします。
「シニア向けのコピーを考える前にすべきこと」でもふれたように、シニアのライフスタイルは多様化しており、65歳以上を一括りにすることはできません。
まだまだ趣味に活動的で、健康意識を高くもって運動などを前向きに取り組んでいる方は、「シニアと呼ばれたくない」と思っている可能性もあります。
このような高齢者に向けて「シニア」という言葉を用いると、不快感を与えてしまうことも。
それでは「どう表現すればいいの?」と悩む方もいらっしゃいますよね。
「シニア」の言い換えについてはこちらの記事をぜひ参考にしてください。年齢ターゲティングや悩み訴求など、ケースに応じた具体例を紹介しています。
具体的にわかりやすい言葉を使う
シニアに対しては、イメージや曖昧な言葉ではなく、どのような効能やメリットが得られるのか明確に伝えるのがおすすめです。
たとえば、食器用洗剤を宣伝したい場合、「食器洗いを簡単に」では「どう簡単になるのか」がわかりません。そこで、「食器洗剤に5分つけておくだけで油汚れがしっかり落ちる」に変えてみましょう。食器用洗剤の使い方や効果が想像でき、どう簡単になったのかがイメージやすくなりますよね。
このように、商品の良さを明確に、わかりやすい言葉で伝えることが大切です。
略語やカタカナを避ける
略語や外来語などのカタカナは日本人の概念にないものを表すために使用されてきたものです。そのため、「サスティナブルな生活のために」「コスパ重視の」といった言葉はシニアには伝わりにくいことも多く、刺さりにくいと言えます。
使用する場合は解説を付け加えるなどが必要になるので、できるだけ理解しやすい日本語で作成しましょう。
サスティナブルな生活のために→持続可能な生活のために
コスパ重視の→低価格で質の良い
3. シニア向けコピー事例
最後にシニア向けのコピー事例を紹介していきます。
どのような言葉遣いや伝え方が印象に残りやすいのか、ぜひ参考にしてください。
「スルッとはけて、サッと脱げる」
1つ目はユニ・チャームの「ライフリー うす型軽快パンツ」のキャッチコピーです。
大人用紙おむつを自分ひとりの力でも簡単にはいたり脱いだりできることを、一文でリズムよくまとめています。
さらにキャンペーン時には、アンケートに回答いただいた方の中から抽選で3,000名に、「ライフリーうす型軽快パンツ」の2枚入りをプレゼントしていることから、ユーザーの声に耳を傾けようという取組みも見て取れます。
参考:ユニ・チャーム|ライフリー うす型軽快パンツ
「離れて暮らす家族をつなぐ。」
2つ目は郵便局のみまもりサービスで使われていたキャッチコピーです。
「離れて暮らしているといつも会いに行けない」「遠くで暮らす両親が心配」という方に向けて、シンプルな一文で目的を伝えています。
具体的には月に1回、郵便局の社員が実際に会いに行き、お話をしてその様子を依頼家族に伝えるというサービスで、まさに離れて暮らす「家族をつなぐ」という役目を果たしています。
ターゲットに寄り添い、サービス内容を温かい言葉で伝えるコピーといえます。
参考:郵便局|みまもりサービス
4. まとめ|シニア向けのコピーは「おしるこ」におまかせ
今回の記事では、シニア向けのコピーをテーマに、考える前にすべきことや作成時の注意点を事例とあわせて紹介しました。
シニアの中には、退職後の人生を前向きに生きている方もいれば、体調が不安定になり、自立した生活が送ることができなくなっている方もいます。
年齢を重ねることをネガティブに捉えている方もいるため、マーケティングや商品のアプローチを行う際は、言葉や伝え方に慎重になる必要があります。
そこで、シニア向けのサービスや商品の認知を目的としたコピーを検討している方は、ぜひシニア向けSNSの「おしるこ」にお問い合わせください。
「おしるこ」では、シニア向けの記事を専門とするライターが所属し、SNSシニアの行動傾向や趣味嗜好に寄り添った広告制作をしています。
サービス事例や「おしるこ」での広告展開については、以下のページで紹介しているので、気になった方はぜひご覧ください。