しらけ世代の定義・特徴とは?効果的なアプローチ方法とともに解説!
「しらけ世代」という言葉をご存知でしょうか?現在マーケティング活動を実施している方の中には、「しらけ世代」がターゲット層である方もいるかもしれません。
この記事では、しらけ世代の定義や性格の特徴、効果的なアプローチ方法について解説しています。
この記事を読むことで、しらけ世代への理解を深め、より効率的・効果的なアプローチを実施できるようになるでしょう。しらけ世代の前後の世代に関しても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
- しらけ世代の定義は「無気力・無関心」
- しらけ世代の性格の特徴
- 三無主義(無気力・無関心・無責任)
- 個人主義
- オタク気質
- しらけ世代に向けた効果的なアプローチ方法
- 「シニア=オフライン広告」という考え方は古い!?
- しらけ世代の性格×現代のシニアにマッチしたアプローチ方法
- しらけ世代の前後の世代
- バブル世代
- 新人類世代
- 団塊の世代
- 団塊ジュニア世代
- オンライン広告を活用してしらけ世代にアプローチしよう
1. しらけ世代の定義は「無気力・無関心」

一般的に、しらけ世代は1950年代~1960年代前半までに生まれた世代のことを指します。2022年現在でいえば、50代後半〜70代前半くらいの年齢の方が該当します。
「しらけ世代」という言葉は、学生運動が盛んな時代の反動として生まれた言葉という説が有力です。
大学紛争やデモなど、政治的な活動が活発だった「しらけ世代」の上の世代。民衆と国家が争う姿を目の当たりにしながらも、日本という国は大きく変わることがありませんでした。そのような現実を見ながら育ってきた世代のため、「何をしても意味がない」「世の中は変わらない」と、次第に無気力かつ無関心な考え方を持つようになり、しらけ世代と呼ばれるようになったと言われています。
上の世代のように反権力的な思想を持つことも、熱く理想を語ることもせず、かといって物事に真面目に取り組むこともせず…そのような若者が増え、いつしか1950年代~1960年代前半までに生まれた世代が「しらけ世代」と呼ばれるようになったのです。
2. しらけ世代の性格の特徴
改めて、しらけ世代の性格の特徴について確認してみましょう。
三無主義(無気力・無関心・無責任)
しらけ世代の性格としてもっとも特徴的なのは、「三無主義(無気力・無関心・無責任)」です。事なかれ主義ともいえるでしょう。
社会に何があっても大きな関心を見せず、行動もせず、与えられた役割や仕事を淡々とこなすといった具合です。
三無主義(無気力・無関心・無責任)は、無感動・無作法が加わって四無主義または五無主義と言われることもありました。
個人主義
しらけ世代の性格としては、「個人主義」という特徴も挙げられます。
しらけ世代の上の世代である団塊の世代は、先ほどもお伝えしたとおり学生運動が盛んな時代の当事者たちです。国家を憂いて行動を起こしたり、時に連帯責任が行き過ぎて問題を起こしたりと、何かと「熱さ」が見える世代といえます。
一方、そんな団塊の世代の行動によって何も変わらなかった現実を見てきたしらけ世代は、そのような熱さを持ち合わせていない人が多いです。自分ひとりがやることをやっていればいい、自分が不利益を被らずそれなりに幸せに生きられればいい…そのように考えていた人が多い世代といえるでしょう。
個人主義は、しらけ世代に流行した歌からもうかがえます。社会への不満、世界平和などではなく、「神田川(かぐや姫)」を始めとしたいわゆる四畳半フォークなど、ごく狭い世界を歌った歌が多く流行しています。
なお、団塊の世代に関しては以下の記事で詳しく解説しています。団塊の世代の特徴やアプローチ方法などについて理解しておきたい方は、ぜひ参考にしてください。
オタク気質
今では一般的な言葉となった「オタク」。オタク的な気質を持つ層も、しらけ世代がその始まりという説があります。その理由は、家庭用テレビの普及です。
家でテレビが見られるようになり、国産アニメも多く放映されました。また、特撮番組の放映も開始されています。ターゲットとなったのは、今でいうしらけ世代の層です。
各種関連玩具や趣味の雑誌なども多く生まれ、しらけ世代の層の多くがそれらのコンテンツを楽しみました。
三無主義が特徴のしらけ世代ですが、テレビの向こうの世界は興味のない現実からある種逃避できるため、はまっていく人が多かったのかもしれません。
オタクという言葉が生まれた1980年代ごろ、しらけ世代は30〜40代です。収入の多くをいわゆるオタク趣味につぎ込んでいるしらけ世代の方も多いでしょう。
3. しらけ世代に向けた効果的なアプローチ方法
しらけ世代の定義と特徴を把握したところで、マーケティングの観点からしらけ世代をとらえてみましょう。
「シニア=オフライン広告」という考え方は古い!?
2022年現在、しらけ世代は70代前半~50代後半。つまり、中心となるのは60代であり、「シニア」と呼ばれる層でもあります。なお、明確に年齢が定義されているわけではありませんが、「シニア」という言葉は一般的に55〜65歳以上の方を指すことが多いです。
シニアと聞くと、テレビCMや新聞・折り込みチラシといったアプローチ方法が思い浮かぶかもしれません。
しかし、現代のシニアはその多くがインターネットを利用しています。総務省が実施した「通信利用動向調査」では、2019年の60〜69歳のインターネット利用率は90.5%と、60代の9割を超える人がインターネットを利用しているという調査結果が出ているのです。
参考:総務省|令和2年版 情報通信白書|インターネットの利用状況
しらけ世代の性格×現代のシニアにマッチしたアプローチ方法
上記を踏まえて、しらけ世代へのマーケティング活動はオフラインとオンラインで並行して実施することがおすすめです。予算が少なくとも、業種・業態や方法次第ではオンラインでのアプローチのみでも十分に効果を出すことができるでしょう。
リスティング広告やSNS広告といったWeb広告は、ターゲティングを絞り込めるため、効率的な配信が可能です。しらけ世代の年代や、性別のみならず、ユーザーの想定年収なども絞り込み条件として利用できる広告媒体は多くあります。
広告の内容としては、しらけ世代の性格を加味して、「不利益を未然に防ぐ」といったものがおすすめです。ユーザーの不満や不安に寄り添い、不利益を被らない解決策として商品やサービスを紹介するという流れがよいでしょう。
インターネットユーザーには広告らしい広告を避けられてしまうことも多いため、投稿に自然と溶け込む形で広告が配信できるSNS広告が特におすすめです。
なお、SNS広告に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。興味を持った方はぜひ参考にしてください。
4. しらけ世代の前後の世代
「しらけ世代」以外にも、一定の区切りで名前を着けられている世代があります。しらけ世代の前後の世代を確認してみましょう。
バブル世代
バブル世代は、1965年〜1970年ごろに生まれた世代のことを指します。日本がバブルに沸く昭和末期に社会人として働いている世代のことです。2022年現在の年齢は52歳〜57歳ほどです。
バブル世代の特徴はコミュニケーション能力が高いこと。コロナ禍により対面のコミュニケーションが取りづらくなった現代においても、インターネット、SNSを駆使して人とのコミュニケーションを絶やさない人が多いです。
バブル世代の詳細に関しては、以下の記事もご参考ください。
新人類世代
新人類世代は、「これまでとは異なった感性や価値観を持っている人」という意味を持った言葉です。1955年から1967年ごろに生まれた層で、2022年現在は55歳〜67歳になる方々を指します。
消費に対するハードルが低く、個を重んじる傾向がある点が特徴です。
新人類世代に関しては、以下の記事にてより詳しく解説しています。
団塊の世代
団塊の世代は、第一次ベビーブームのあった時期である1947〜1949年に生まれた人たちのことを指します。2022年現在は、73〜75歳の年代です。
しらけ世代と対象的な世代ともいえる団塊の世代は、その仲間意識や競争意識の強さが特徴といえます。政治にも関心が高く、定年を迎えた方が多い年代でありながら、社会とつながっていたいと考える方も少なくありません。
以下の記事では、団塊の世代に関してより詳しく解説しています。
団塊ジュニア世代
団塊ジュニア世代は、1971年〜1974年に生まれ、2022年現在46歳〜49歳になる層のことを指します。言葉のとおり、団塊の世代のジュニア、団塊の世代を親に持つ世代のことです。
団塊ジュニア世代は「就職氷河期世代」とも呼ばれます。真面目な性質を持っている人が多いことが特徴です。ただ、日本が好景気から不景気に陥るところを目の当たりにしているため、真面目な性質が影響して超保守的になっていることが多いという点も特徴のひとつとして挙げられます。
団塊ジュニア世代の詳細に関しては、以下の記事もご参考ください。
5. オンライン広告を活用してしらけ世代にアプローチしよう
しらけ世代は、無気力・無関心・無責任の「三無主義」である一方、「自分のことに関心が強い」「自分の興味があることは突き詰める(オタク気質)」という特徴も持っています。
しらけ世代に対してマーケティングを実施する場合は、まずこれらの特徴と自社商品・サービスのユーザーの特徴をかけ合わせてみましょう。そして詳細なペルソナを作成したのちに、実際のマーケティング施策を実施してみてください。
重要なのは、テレビCMやマス広告などのオフライン広告にとらわれないことです。現在シニア層に含まれるしらけ世代も、インターネットを使いこなしている人が多くいます。リスティング広告やSNS広告などのオンライン広告を活用して、効率的なマーケティングを実施していきましょう。
なお、シニア向けSNSであるコミュニティアプリ「おしるこ」では、各種広告サービスを展開しています。50歳以上のユーザーにのみ広告を配信でき、しらけ世代に絞った配信も可能です。
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