60代シニアの集客におすすめの方法と失敗例・成功のポイントをご紹介
「シニア向けの商品・サービスを展開したいけれど、集客方法がわからない」「どんな広告媒体がよいのか知りたい」
このような悩みや疑問を抱いているマーケティング担当者の方へ。
今回の記事では、60代の集客に効果的な方法や失敗例、成功ポイントについて紹介します。60代の集客を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
1. 60代シニアの集客でのよくある失敗例
60代のシニア集客を成功させるためには、まず失敗しやすいポイントを把握しておきましょう。
シニアといってもライフスタイルや価値観はさまざまです。
ここでは2つ、代表的な失敗例をご紹介します。
自社の限られた予算を効率的に活用し、大切な商品・サービスのブランド毀損(きそん)を起こさないためにも、しっかりチェックしてください。
1.適切な広告媒体を選定できていない
失敗例としては、シニアに適切な広告手法が取られていない、ということがあげられます。
「やっぱり昔から生活に馴染んでいるテレビCMがいいのではないか」
「安心や信頼から新聞広告が一番」
シニアに自社の商品・サービスの認知や購入を促すプロモーションとしては、このようなイメージを抱く方は多いのではないでしょうか。
しかしながら、テレビや新聞・チラシといったオフライン広告は制作費や出稿費がかかり、費用対効果が悪いことが多いです。
もちろん、視聴時間帯や地域を絞るなどの選定ポイントはありますが、実際に見てくれているのか、商品・サービスの魅力は伝わったのか、などのフィードバックは得られにくいです。
また、常に自宅で過ごしているシニアと、外でアクティブに活動しているシニアでも訴求するメッセージは異なります。
そのため、適切な広告媒体やプロモーションを検討することが大切です。
60代向けにおすすめの広告媒体については、次の記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
2.適切なメッセージを出せていない
2つ目の失敗例としては、60代に届けたいメッセージが適切に打ち出せていないことです。
前述した通り、シニアのライフスタイルや価値観は多種多様です。
「シニアはこういう生活をしているだろう」「シニアが好きなのは歴史ものや新聞だ」などという一方的なイメージを押し出してしまうと、ターゲットには刺さりません。
「年寄り扱いしないでほしい」と不快に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
そのため、シニアを一括りにするのではなくターゲット層を絞り込み、適切なメッセージを打ち出していくことが大切です。
2. 60代のターゲット像を見極めることが大切
ここまででお伝えした60代シニア集客で失敗する原因は、シニアを一括りにして考えているため、ターゲットを正しく把握できていないという点です。
ですから、60代シニアのペルソナを描き、商品・サービスを届けたい人物像を作り上げてライフスタイルや趣味思考までイメージしましょう。
詳しいペルソナ設定については次の記事で解説しています。
それでは60代シニアをターゲットにした際に気を付けるポイントをみていきましょう。
60代前半と後半ではライフスタイルが異なる
65歳で定年退職を迎える人も多く、60代は前半と後半とで全くライフスタイルが異なります。そのため、ひとくくりに「60代のシニア」といったターゲットで捉えてしまうのは危険です。
また、仕事をしているかどうかの他、結婚しているか・子どもがいるか・子どもが独立しているかなど、ライフスタイルは人によって様々であり、決して年齢だけでペルソナを定義することはできません。
10〜30代よりも、よりライフスタイルの多様性が広がるのが60代です。改めて、自社でどんな人をターゲットとしていくべきかどうか、考えてみましょう。
また、60代以降では社会活動に参加する人も増えています。内閣府の「令和4年版高齢社会白書」では「65歳以上の人の 51.6%が社会活動に参加している」と発表しており、社会活動に参加して良かったと思うことについて、48.8%が「生活に充実感ができた」と回答しています。
ですから、外出を伴う活動的なアクティブシニアと生活への支援が必要なケアシニアでもライフスタイルは異なるので、ターゲットの人物像をしっかり見極めることはとても重要なのです。
健康状態によってもライフスタイルが異なる
また60代は、若い年代に比べて健康状態に不安を抱える人も増える年代です。
マーケティング市場においては、シニアの健康状態によって以下の4種類に分類されることが多いです。
アクティブシニア:意欲的、活動的で金銭面での余裕があるシニア ディフェンシブシニア:健康に問題はないが低所得傾向のあるシニア ギャップシニア:要介護となる可能性など余生に不安を持つシニア ケアシニア:介護を必要とするシニア |
たとえば、アクティブシニアであれば社会活動に積極的だったり、旅行や運動などの趣味に生きがいを感じたりします。
一方、ギャップシニアとは自分でできることとできないことが見えてきて、将来介護のお世話になる可能性の高い人たちを指します。
このように健康状態によってもライフスタイルや考えは異なりますので、ターゲットとなるシニアがどの分類に当てはまるか、見直してみるのもおすすめです。
インターネットの利用率は意外と高い
総務省が発表した「令和3年通信利用動向調査」によると、60代シニアのインターネット利用率は84.4%です。
インターネットを閲覧する機器別の利用率については、他の50代以下と同様に「スマートフォン」の利用率が最も高いことから、60代はインターネットもスマートフォンを日々の生活で利用しています。
このことからも、シニアにはオフライン広告だけでなくWebやSNSなどのオンライン広告も効果が見込めます。
3. 60代向けの集客成功事例
これから60代シニア向けのマーケティング戦略を打ち出していくためには、成功事例を把握・参考にしていくのが近道です。
ここでは実際の集客に成功した事例を2つ紹介していきます。
1.資生堂|50~70代向け総合美容ブランド「PRIOR」
資生堂の化粧品ブランド「PRIOR(プリオール)」はシニア向けのプロモーションで成功している事例の1つです。
2年以上をかけて計6672人のシニア女性に対面でのインタビューを実施し、「年齢による肌の悩みがある」「歳を重ねてもお年寄り扱いをされたくない」「いつも若々しくありたい」と考えるシニア世代の心を掴みました。「大人の七難に」「大人の七難 ピースでいこう」というシニアのインサイトをとらえたキャッチコピーといえるでしょう。
決してお年寄り扱いせず、シニアタレントを起用した明るく爽やかなイメージのクリエイティブは、シニアが描く理想像を描いています。あわせて「大人チャーミングな、ひと」というプロジェクトを実施し、シニア向けのスキンケアやメイクレッスン、美容系YouTuberやTikTokerとの企画を行っているのもポイントです。
参考:資生堂「PRIOR」、「PRIOR」はネクストテージへ 新ブランドメッセージ「大人の七難 ピースでいこう」を制定 PRIORのミューズに常盤貴子さんに加え風吹ジュンさんを新たに起用
2.JR東日本「大人の休日倶楽部」
シニア向け会員組織「大人の休日倶楽部」への入会を促進するプロモーションとして、JR東日本はターゲットから絶大な人気を誇る吉永小百合さんを起用しました。
「大人になったらしたいこと」を描く広告シリーズはテレビCMだけでなく、ぐるなびとの共同企画「大人の休日倶楽部レストランウィーク」やえきねっとへのバナー広告出稿、Facebookで「Web限定 大人の休日パス スペシャル」の発売など、あらゆる広告媒体を駆使しています。シニア世代の旅行需要を喚起し、2021年1月時点で258万人(累計)を数える巨大会員組織に成長しました。
参考:JR東日本企画「【シニア市場開拓支援】シニア向け会員組織 「大人の休日倶楽部」入会促進」
4. まとめ
シニア向けの商品・サービスの集客では、ターゲット層を見極め、適切な広告媒体を選定することが重要です。
60代向けの広告としてどんな媒体を使うべきか悩んでいる方には、50代以上の方だけが利用できるSNS「おしるこ」がおすすめです。本人確認を実施しているため、年齢のセグメントもでき、ターゲティング精度も高いです。SNSの特徴を生かし、良い商品・サービスはユーザー同士の口コミで広まる可能性もあります。広告運用だけでなく、マーケティングやキャンペーンなどもご提案させて頂きますので、お気軽にお問い合わせください。