ファンコミュニティとは?活用のメリット・運営のコツ・成功事例を紹介
企業やブランド、商品などのファンが交流する「ファンコミュニティ」は、顧客との関係を深めビジネスの成長を促進する強力なツールです。
この記事では、ファンコミュニティの活用を検討されている方に向けて、ファンコミュニティの定義からマーケティングへ活用するメリット、効果的な運営方法や成功事例まで詳しく紹介します。
目次
- ファンコミュニティとは
- ファンコミュニティ運営とSNSマーケティングの違い
- ファンコミュニティをマーケティングに活用するメリット
- 成果につながるファンコミュニティ運営のポイント
- ファンコミュニティの成功事例
- シニア向けオンラインコミュニティなら「おしるこ」
1.ファンコミュニティとは

ファンコミュニティとは、企業やブランド、商品のファンが集まり交流する場を指します。
ファンコミュニティ内でファン同士が意見を交換したり、商品の使用感や評価を共有したりすることで、ファン同士やブランドとファンの結びつきが強化され、ブランドへの忠誠心が高まることが期待できます。
ファンコミュニティは、ブランドと顧客が長期的な信頼関係を築く場といえるのです。
2.ファンコミュニティ運営とSNSマーケティングの違い

ファンコミュニティ運営とSNSマーケティングは、どちらも顧客とのつながりを重視する点で似ていますが、その性質と目的に大きな違いがあります。
SNSマーケティングは拡散力が強いのが特徴で、広範囲のユーザーへリーチできます。
そのため、ブランドメッセージを効率的に拡散し、認知度を高めることが可能です。
しかし、企業からの一方的な情報発信が中心となり、双方向のコミュニケーションは難しいという特徴もあります。
一方、ファンコミュニティ運営は、ブランドと顧客、そして顧客同士の双方向の関係を構築できるのが特徴です。
ファンが主体となって交流し、ブランドに関する深い議論や情報交換が行われるため、ファンの熱量が高まりやすい傾向があります。
ファンコミュニティ運営とSNSマーケティングは、それぞれ異なったメリットを持つため、上手く組み合わせることで相乗効果を生み出せます。
SNSマーケティングで広く認知を広げつつ、ファンコミュニティでより深い関係性を築くことで、効果的なマーケティングを展開できるでしょう。
3.ファンコミュニティをマーケティングに活用するメリット
ファンコミュニティをマーケティングに活用する主なメリットを3つ紹介します。
顧客ロイヤリティとLTVの向上につながる
ファンコミュニティ内での交流は、顧客とブランドの間に強い絆を生み出すという特徴があります。
顧客は他の顧客と情報を共有することで、ブランドへの愛着がさらに深まり、リピート購入や高額商品への関心が高まります。
結果として、顧客のロイヤリティが向上し、LTV(顧客生涯価値)の増加にもつながるのです。
ファンコミュニティは単なる販売促進の場ではなく、顧客との深い関係性を築く場として機能するため、ビジネスの成長の基盤となるのです。
顧客の生の声を把握できる
ファンコミュニティは、顧客の生の声を直接聞くことができる貴重な場です。
場を上手く築けば、顧客が実際に感じている不満や改善要望、予想外の商品の使用方法や新しいニーズなど、さまざまな情報を収集できるでしょう。
リアルタイムで情報を得ることができるため、市場の変化や新たなトレンドにいち早く気づき、迅速な対応ができます。
このように、ファンコミュニティでは従来の市場調査では得られない深い洞察を得ることができ、ビジネスの成長と改善のための重要な情報源となるのです。
口コミによる新規顧客獲得ができる
ファンコミュニティでは、口コミによる新規顧客獲得も期待できます。
熱心なファンは、自然と友人や家族にブランドや商品の魅力を伝え、新たな顧客の獲得に貢献します。
ファンコミュニティのメンバーは、自身の経験に基づいてブランドや商品を紹介するため、その言葉には説得力があります。
さらに、ファンは自分と似た興味や価値観を持つ人々と交流を持っている傾向があるため、ファンを通じて効率的に潜在顧客にアプローチが可能です。
また、ファンがコミュニティでの経験や商品の使用感をSNSで共有すれば、瞬時に広範囲に拡散されます。
このように、ファンコミュニティは、口コミマーケティングの源泉となり、効果的な新規顧客獲得の手段となるのです。
コミュニティを利用したマーケティングについては、以下でも詳しく解説していますので、興味のある方はご覧ください。
4.成果につながるファンコミュニティ運営のポイント
ファンコミュニティを上手く運営するためのポイントを3つ紹介します。
目的とコンセプトを明確にする
ファンコミュニティを成功させるためには、最初に明確な目的とコンセプトを設定することが重要です。
目的がはっきりしていないと、メンバーはコミュニティで何を行えばよいかわからず参加する意欲を失ってしまう恐れがあります。
例えば「自分が生み出した商品の活用方法をシェアする場」「商品利用の疑問を質問・解決する場」など、明確な目的を打ち出しましょう。
コンセプトは、コミュニティの個性や雰囲気を決定づける重要な要素です。
ブランドの価値観や理念を反映させつつ、参加者が共感できるものを選ぶことが大切です。
魅力的なコンセプトがあると、メンバー同士の交流が活発化し、コミュニティ全体が活気づきます。
参加者への価値提供を重視する
ファンコミュニティの成功には、参加者への価値提供が不可欠です。
メンバーが「参加して良かった」と感じる体験を提供することで、コミュニティが活性化するでしょう。
価値提供の方法は多岐にわたりますが、例えば以下のような取り組みが考えられます。
- 独占情報の共有:新商品の先行情報や、ブランドの裏側を知る機会を提供する。
- 特別イベントの開催:オフラインでのミートアップや、オンラインでの限定イベントを実施する。
- メンバー限定の特典:割引や限定商品を提供する。
- 双方向のコミュニケーション:企業側からの一方的な情報発信ではなく、メンバーの意見を積極的に取り入れる仕組みを作る。
これらの価値提供により、メンバーの満足度が高まり、コミュニティへの積極的な参加が期待できます。
長期的な視点で取り組む
ファンコミュニティの運営は、短期的な成果を追い求めるのではなく、長期的な視点で行うことが大切です。
コミュニティは、ブランドと顧客との間に信頼関係を築く場であり、その構築には時間がかかります。
長期的に運営することで、参加者の絆が深まり、ブランドに対するロイヤリティも自然と高まります。
コミュニティを持続的なビジネス成長の基盤とするためには、焦らず時間をかけてコミュニティを育てていく姿勢が大切です。
コミュニティを維持管理・活性化させる方法については、以下の記事でも詳しく解説していますので、興味のある方はご覧ください。
5.ファンコミュニティの成功事例
ファンコミュニティを運営する企業の成功事例を紹介します。
LEGOグループ「LEGO Ideas」
LEGOグループの「LEGO Ideas」は、ファンコミュニティを活用した商品開発の成功事例として知られています。
LEGO Ideasでは、以下のような仕組みでファンが自分のアイデアの商品化を目指すことができます。
- ファンがオリジナルのLEGOデザインをコミュニティに投稿
- 他のユーザーから1万票の支持を獲得すると、LEGOグループによる商品化レビューの対象になる
- レビューを通過すると実際の商品として発売される
自分のアイデアが商品になる可能性があることで、ファンのブランドへの関与度が高まる仕組みとなっています。
また、コミュニティで人気を博したアイデアは、既に一定の市場ニーズが確認されているため、商品化後の成功率が高くなるというマーケティング上のメリットもあります。
LEGO Ideasは、ファンの創造性を活かしながら、ブランドとファンの関係を深める、優れたファンコミュニティの事例といえるでしょう。
参考:LEGO Ideas
ハーレーダビッドソン社「Harley Owners Group」
「Harley Owners Group」は、ハーレーダビッドソン社が運営するハーレーダビッドソンオーナー向けのコミュニティです。
ハーレーダビッドソンは単なるバイクブランドではなく、ライフスタイルブランドとしての地位を確立しており、コミュニティはこのライフスタイルを体現する場となっています。
コミュニティではツーリングイベントなど、メンバー同士が交流できる機会を多数提供しています。
世界中にコミュニティの支部があり、国境を越えた交流が可能です。
Harley Owners Groupは、製品(バイク)を核としながら、コミュニティを通じた価値提供を行うことで、強力なブランドロイヤリティを構築しています。
カゴメ株式会社「&KAGOME」
「&KAGOME」は、食品メーカーのカゴメ株式会社が運営するファンコミュニティサイトです。
「ファンを知る」「ファンに伝える」「ファンと一緒に体験する」を目的として運営されています。
カゴメ製品を使用したオリジナルレシピを共有するコンテンツや、製品の感想を投稿するコンテンツなど、ユーザー同士のコミュニケーションを促進するコンテンツを豊富に提供している点が特徴です。
オンライン栽培相談会やオンライン料理教室など、ファンが参加できるオンラインイベントも開催しています。
カゴメ株式会社はこのコミュニティを通じて、顧客のニーズをより正確に把握し、それに応える製品開発やマーケティング戦略を展開しています。
参考:&KAGOME
コミュニティ運営の主な選択肢は自社運営or既存コミュニティ活用の2つ
ファンコミュニティ運営には、自社独自のプラットフォームを構築し運営する方法と既存のコミュニティを活用する方法があります。
それぞれメリットとデメリットがあり、目標・リソース・ターゲットに応じて適した方法を選ぶことが重要です。
自社運営と既存コミュニティ活用のメリット・デメリット
自社でコミュニティを運営する方法と既存コミュニティを活用する方法には、それぞれ以下のようなメリットとデメリットがあります。
自社運営 | 既存コミュニティ | |
メリット | ・柔軟にカスタマイズ可能・ユーザーデータの収集や分析が自由にできる | ・低コストで運用できる・プラットフォームの既存ユーザーにリーチできる |
デメリット | ・開発、運用、保守のコストがかかる・一からユーザーを獲得する必要がある | ・機能がプラットフォームに依存する・詳細なユーザーデータへのアクセスが限られる場合がある |
自社運営の場合は、費用さえあれば自由にカスタマイズし、理想のコミュニティが実現できます。
一方、既存コミュニティを活用する場合、機能がプラットフォームに依存するというデメリットがあるものの、自社運営より低コストで運営できる点が最大のメリットといえるでしょう。
メリットとデメリットを考慮し、自社の状況に適した方法を選択しましょう。
6.シニア向けオンラインコミュニティなら「おしるこ」

シニア世代のターゲットとの繋がりを強化したい場合は、シニア向けSNS「おしるこ」の活用がおすすめです。
おしるこは50歳以上限定のSNSです。
共通の興味や経験を持つ同世代のユーザー同士が、日々活発にコミュニケーションを取っています。
おしるこ内でファンコミュニティ形成に活用できるのが「バッジプログラム」です。
バッジプログラムは、おしるこ会員が行うさまざまな活動や成果を具体的なバッジとして表現し、それぞれの会員がどのような活動に情熱を注いでいるかを他の会員に示します。
例えば、ハンドメイド・読書・地域貢献など、さまざまな趣味や活動に関するバッジがあります。
バッジプログラムに協賛いただくと、協賛企業様独自のバッジを作成でき、バッジ取得会員への情報発信やプロモーションを行うことが可能です。
同じバッジを持つ会員同士は繋がりを持ち、交流を深めることができます。
共通の興味や活動を持つ会員間のコミュニケーションが促進され、より強固なコミュニティが形成されます。
自社独自のファンコミュニティプラットフォームを構築するのは難しいとお悩みの方は、おしるこのバッジプログラムを活用したファンコミュニティの構築を検討されてはいかがでしょうか。
「シニアのインサイトを知りたい」「シニアへのアプローチは難しい」と課題をお持ちの方へ、有効なシニア向けSNSがあります。詳しくは以下をダウンロードしてみてください。