ギャップシニアとは?特徴・おすすめアプローチ方法を解説
現代において、シニアと呼ばれる層は年々増加しています。この記事では、シニアの中でも数が多いとされる「ギャップシニア」について解説します。
特徴やおすすめのアプローチ方法はもちろん、マーケティングにおいて知っておきたい「4つのシニア」についても解説しています。ギャップシニアを対象としたビジネスやアプローチを検討している方はぜひ参考にしてください。
なお、シニアを対象としたマーケティングについての基本を把握しておきたい方には、以下の記事がおすすめです。ペルソナ設定・プロモーション設計・成功事例などを詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
- ギャップシニアとは?
- マーケティングにおける4つの「シニア」
- ギャップシニアの特徴
- ギャップシニアにおすすめのアプローチ方法
- ギャップシニアにおすすめの媒体
- アナログ媒体
- デジタル媒体
- ギャップシニアにおすすめの訴求内容
- ギャップシニアにおすすめの商品カテゴリ
- ギャップシニアにおすすめの媒体
- ギャップシニアを理解して効果的なアプローチを行おう
1. ギャップシニアとは?
ギャップシニアとは、「できること」と「やりたいこと」の間にギャップが存在すると感じているシニアのことを指します。2014年に総合情報サービス企業の日本総研が定義した言葉で、それなりの生活はできているものの、今後の収入や金銭面、生活面、健康面などに不安を感じており、そういった不安によってやりたいことを諦めがちになってしまっていることが主な特徴です。
「シニア」は4つに分類できる
現代において、高齢者は増加の一途を辿っています。このため、「シニア」にはさまざまな層が存在しており、特にマーケティング業界では「シニア」を特徴別に4種類に分類することが多いです。主に、以下の4つのカテゴリに分けられています。
- アクティブシニア:意欲的かつ活動的で金銭面に余裕があるシニア層
- ディフェンシブシニア:健康に問題はないが消費活動に消極的な傾向のあるシニア層
- ギャップシニア:やりたいこととできることにギャップを感じるなど余生に不安を持つシニア層
- ケアシニア:介護を必要としており収入は年金のみであることが多いシニア層
この分類は、マーケティング対象としてシニアを知る際に有効な分類といえます。自社がどの「シニア」を対象としてマーケティングを行うのかを明確にしておくことで、「シニア」を一括りにして行うマーケティングよりも効率的かつ高い効果が見込めるでしょう。
なお、特に積極的な消費活動が期待されるアクティブシニアについては以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
2. ギャップシニアの特徴
ここからは、ギャップシニアについてもう少し詳しく解説します。ギャップシニアに分類されるシニアに多く見られる特徴は、以下のとおりです。
- 身体的には問題ないが、未病※ の状態である
- ある程度自由に日々を過ごしているが、余生に漠然とした不安がある
- 行政などのサービスを受ける対象になりにくい
- 収入は年金がメイン、無職または手取り収入がかなり少ない職業に就いている
- 消費の内容は食事、衛生用品などの生活必需品がメインで、低価格なものを選んでいる
※未病:病気と診断されない、または病院に行くほどではないと本人が判断してはいるものの、調子の悪い箇所があるなど健康とはいえない状態
ギャップシニアは、アクティブシニア、ディフェンシブシニアよりも趣味や仕事に対して消極的なことが大きな特徴です。その理由は、前述した「さまざまな不安」によります。
今後の収入面、生活面、健康面など、歳を重ねるにつれ増えていく悩みや心配事が大きく、ディフェンシブシニアよりもさらに消極的な姿勢となっているのが、ギャップシニアです。
ただ、不安はあるものの生活自体はできているため、みずから情報収集などを行い悩みや心配事を解決・改善しようという意欲があまり強くありません。
ギャップシニアは前述したシニアの4つのカテゴリの中で現在もっとも多いと言われているディフェンシブシニアの次に多いと考えられています。シニア全体のうち、約3割がこのギャップシニアであると推定されます。
ディフェンシブシニアよりもさらに消費活動に対して消極的であるものの、「情報を手に入れることができていないだけ」「方法を知らないだけ」という場合も考えられます。情報を与えることで、行動を起こしてくれる可能性を秘めている層と言っても良いでしょう。
3. ギャップシニアにおすすめのアプローチ方法
ギャップシニアの特徴を把握したうえで、マーケティングにおけるおすすめのアプローチ方法を確認していきましょう。
ギャップシニアにおすすめの媒体
ギャップシニアを対象としたマーケティングにおいておすすめの媒体は以下のとおりです。
- マス広告(テレビCM・ラジオCM・新聞広告・雑誌広告)
- チラシ広告・フリーペーパー
- インターネット広告(ディスプレイ広告)
ギャップシニアの特徴を押さえたうえでアプローチする媒体を考えると、アナログ媒体を中心に行うことをおすすめします。一方で、現代のシニアはスマホなどのデジタルツールを使いこなす人も多いです。このため、並行してデジタル媒体でのアプローチを進めることもおすすめします。アナログ・デジタルそれぞれの媒体について、以下から詳しく確認していきましょう。
アナログ媒体
基本的には、家にいても見られる受動的な媒体をおすすめします。前述したとおりギャップシニアはお金を使うことに比較的消極的です。さらに、外出頻度もあまり高くないことが予想されます。
このため、あまりお金がかからず家で楽しめる娯楽であるテレビ・ラジオへのCM出稿がおすすめです。このほか、シニアにとっては無料で届くチラシやポスティング型フリーペーパーなどの媒体からアプローチするとよいでしょう。
習慣として新聞や雑誌に目を通すシニアも多いため、これらの媒体への広告出稿の検討もおすすめです。
なお、シニア向けのテレビCMに関しては以下の記事でも詳しく解説しています。メリット・デメリットもそれぞれ紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
デジタル媒体
近年ではスマートフォンなどのIT機器を使いこなす「デジタルシニア」が増加しています。国民的に必需品となりつつあるスマートフォンまたはPCでインターネットを楽しんでいるシニアが増加しているということです。このため、インターネット広告も有効な媒体といえます。
シニアの中でも比較的若い層であれば、ギャップシニアであってもスマートフォンを所持している場合が多いです。
インターネット広告の中では、Webサイトを閲覧しているだけで表示されるディスプレイ広告がおすすめです。画像や動画などで、目につきやすい視覚的な訴求が可能です。
なお、デジタルシニアについては以下の記事で詳しく解説しています。デジタルシニアへの具体的なアプローチ方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ギャップシニアにおすすめの訴求内容
ギャップシニア対しては
- 60代、70代の方も楽しんでいます!
- 70代になった今だからこそ
- 1日あたり○円で利用できる!
- 送迎サービスあり
- 自宅まで商品を無料でお届けします
など、「自分でもできそう・続けられそう」といった気持ちにさせる訴求がおすすめです。
健康面や金銭面などに漠然とした不安を覚えている場合が多いギャップシニアに対して、商品やサービスの利用ハードルが低いことを伝えてあげましょう。
ターゲットと同世代のモデルを起用して、「こんなに楽しいことがある」「日々が少しでも潤いそう」と感じさせるような訴求もおすすめです。
ギャップシニアにおすすめの商品カテゴリ
ギャップシニアには、現在抱いている漠然とした不安を解消できる商品やサービスを用いてアプローチすることがおすすめです。前述のとおり、主に金銭面、生活面、健康面のほか、自身の死後に関する悩みなどが主な不安要因として挙げられます。
ギャップシニアは、ディフェンシブシニア以上に趣味や娯楽に時間やお金をかけない傾向にある点が特徴です。「今よりも生活が楽になる」「今後の不安が解消される」といったベネフィット(利益)に加え、導入ハードルが低い商品・サービスとなるよう意識することで興味を持ってもらいやすくなるでしょう。
4. ギャップシニアを理解して効果的なアプローチを行おう
消費活動に対してディフェンシブシニアよりも消極的な傾向にあるギャップシニア。アプローチはさらに難しくなると感じられる一方で、母数はディフェンシブシニアの次に多いと考えられています。アナログの広告媒体をメインに、60代前後のターゲットに対してはデジタル広告の利用も検討して、自社商品・サービスに合ったマーケティング方法を確立していきましょう。
なお、近年増加しているデジタルシニアの中には、SNSを楽しんでいる方も多く見られます。SNSにも「シニア向け」「音楽を語り合う」など、年齢層や趣味に特化したSNSが登場しており、目的を持ってSNSを楽しむことが容易になっています。SNSを通じたアプローチを行うことも、現代のシニアへのマーケティング方法として有効な手段です。
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