ヘルステックとは？市場動向やサービスをご紹介
ヘルステックとは、最新のテクノロジーと医療・健康ケアが融合したサービスを指します。高齢化に伴う医療費の増加と企業の健康経営に対する関心の高さなどから、ヘルステック市場は年を追うごとに拡大しています。
本記事では、ヘルステックの定義や事例についてお伝えし、ヘルステック事業への参入を検討している担当者に向けて市場動向やサービスについて紹介します。
ヘルステック分野での新たな可能性について知りたい方々は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1. ヘルステックとは何か
ヘルステックとは、「ヘルス（Health = 健康）」と「テクノロジー（Technology）」を組み合わせた言葉です。医療やヘルスケアにおける新しいサービスや価値を指し、高齢化に伴う医療費の増加や企業の健康経営への意識の高まりなどから急速に成長しています。
高齢化は医療技術の進歩や公衆衛生活動の発展などによる結果であり、自然な進行です。
しかし、全人口が一生の中で健康な期間を過ごす「健康寿命」を享受できるわけではないという課題が存在します。
そのため、若い世代から病気の予防や健康管理を奨励するヘルスケアや、病気が発生した際に効果的に対処するための高度な医療技術の開発に力が入れられています。
これらの背景より、今後もストレス測定器やウェアラブル端末など、心身の健康維持に寄与するヘルステックの活用が期待されています。
2. ヘルステック市場の規模と今後の動向
ヘルステック市場は健康意識の高まりとテクノロジーの急速な進化により、驚異的な成長を遂げています。現代社会では、個人の健康をモニタリングし最適な健康状態を維持するためのデジタルツールやサービスは非常に重要です。
ここではヘルステック市場の現在の規模と今後の動向について紹介します。
ヘルステック市場について
株式会社富士キメラ総研の調査によると、2021年におけるウェアラブル/ヘルスケア機器の市場規模は4,403億円で、これは2020年に比べて112.8%の増加です。
同じく2021年におけるサービス・システムの市場規模は2,933億円で、これは2020年に比べて114.5%増加しました。したがって、ウェアラブル/ヘルスケア機器とサービス・システムの両方が市場で成長していることがわかります。
さらに、2025年における予測では、ウェアラブル/ヘルスケア機器の市場規模が6,798億円に達し、2020年に比べて174.2%増加する見込みです。一方、サービス・システムの市場規模は3,934億円になり、これは2020年に比べて153.6%の増加が見込まれています。
これらのデータからはウェアラブルとヘルスケア機器およびサービス・システムの市場が着実に成長しており、将来的な市場規模も増加していくことを示唆してます。
| 2021年見込 | 2020年比 | 2025年予測 | 2020年比 | |
| 機器 | 4,403億円 | 112.8% | 6,798億円 | 174.2% |
| サービス・システム | 2,933億円 | 114.5% | 3,934億円 | 153.6% |
| 合 計 | 7,336億円 | 113.5% | 1兆731億円 | 166.0% |
ヘルステックの今後について
前述したとおり、ヘルステック市場拡大の背景には日本の高齢化が存在します。
特に今後の動向において2025年問題（団塊世代の後期高齢者増加）との関連性は非常に強固なものです。
たとえば、団塊世代は健康に対する意識が高く、長寿を迎えるために積極的な健康管理を行う傾向があります。ヘルステックは個人の健康データを追跡し、予防策を提供するのに役立つため団塊世代にとっては魅力的なソリューションです。
ほかにも、団塊世代が後期高齢者に達すると高齢者の健康管理と介護ニーズが増加します。ヘルステックは健康状態のモニタリングや医療サポートに役立つため、高齢者層に向けた需要が増し、市場拡大の要因にもなります。
これらの背景からも、ヘルステック市場と2025年問題は切っても切れない関係性にあることがわかります。団塊世代の特徴については以下の記事をご覧ください。
3. ヘルステックサービスの事例
現代社会において健康意識が高まり、個人の健康管理がますます注目されています。
この健康ブームに応じて、ヘルステックは国民の健康と生活の質を向上させる手段として急速に台頭しています。ここからはヘルステックサービスの事例を紹介し、その先進的なソリューションがどのように私たちの生活に影響を与えているのかについてご紹介します。
株式会社FiNC Technologies「FiNC」
FiNC Technologies株式会社が開発したアプリは、個人が自身のデータを入力することで、健康管理にAIが介入し、健康に関するアドバイスを提供します。
食事や睡眠、歩数、体重などさまざまなデータを記録でき、これにより常に自分の健康状態を把握できます。このアプリを利用することで生活習慣病などの予防に寄与することが期待されます。
参考：株式会社FiNC Technologies～ヘルステックのプラットフォーマーになるために～
株式会社メドレー「クラウド診療支援システム『CLINICS』」
「クラウド診療支援システム」はこれまでの医療機関向けシステムと異なり、診療体験全体を総合的に考慮したものです。
「CLINICS」というクラウド診療支援システムではWeb予約やWeb問診、電子カルテにレセコンなど、独立したシステムをひとつに統合しています。
その結果、一貫性のある操作性が実現され医療機関の診療効率改善と患者の診療負担軽減を実現します。
参考：診療業務の効率化を実現する「クラウド診療支援システム」
株式会社リーバ― 「LEBER」
株式会社リーバ―から24時間365日、スマートフォンを活用した簡単な医師相談が可能なアプリが登場しました。このアプリを利用することで、外出自粛などで病院やクリニックに行きにくい状況でも気軽に医師に相談できます。
さらに、病院に行く前にはチャットボットを通じて簡単な問診が可能で、選択式のチャットで手軽に情報が取得できます。「LEBER」は医療サポートと健康管理において貴重なツールです。
参考：いつでもどこでも 医師と相談ができるアプリ LEBER（リーバー）
4. シニアにも普及するヘルステックサービス
先進的なヘルステックのサービス事例を紹介しましたが、昔からシニア世代はデジタル技術を使いこなすことに対するイメージはあまり高くないかもしれません。
しかし、近年のデジタル化の進化と、シニア世代のデジタルリテラシーの向上により、その印象は変わりつつあります。
まず、デジタル技術自体が非常に使いやすくなっており、シンプルで直感的なインターフェースが多くのデバイスやアプリケーションで採用されています。これにより、シニア世代でも比較的簡単にデジタルデバイスを操作できるようになりました。
結果として「デジタルシニア」という言葉も生まれてます。より詳しく知りたい方は次の記事もおすすめです。
また、COVID-19のようなパンデミックの影響もあり、オンラインコミュニケーションやテレヘルスなどのデジタルヘルスケアサービスの利用が急増しました。シニア世代も例外ではなく、オンラインで医師との相談や薬の処方を受ける経験を積む機会が増え、デジタル医療へのアクセスは幅広い層に拡大しています。
さらに、デジタルデバイスの普及も進んでおり、シニア向けのスマートフォンやタブレットなどが市場に登場しています。これらのデバイスは大画面や拡大文字、音声アシスタントなどの機能を備え、シニアユーザーに合わせた設計が施されています。
シニア世代も、デジタル技術を活用して情報収集、コミュニケーション、エンターテイメント、健康管理などさまざまな目的で活動しており、そのデジタル化のトレンドは今後も進んでいくことが予想されます。
5. シニアにヘルステックをすすめるなら「おしるこ」がおすすめ
シニア世代に向けたヘルステック製品やサービスの広告を考えているなら、50歳以上のユーザーをターゲットにしたSNSサービス「おしるこ」が絶好のプラットフォームとなるでしょう。
「おしるこ」は、広告主さまの商品・サービスを会員にリーチする方法として、「商品/サービス体験」「オンラインサービス」「記事作成タイアップ」などを提供しています。サービス事例や「おしるこ」での広告展開については、以下より詳細資料をダウンロードできますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
