高齢者・シニア層を集客する手法一覧!集客の4つのステップや成功事例も紹介
少子高齢化が進む昨今、シニアのライフスタイルは多様化しています。デジタルに慣れ親しんだ「デジタルシニア」と呼ばれるシニアも増え、シニアのスマホ利用率は年々高まっています。
そのため、オフライン・オンライン問わず様々な場所でシニアにアプローチすることが可能です。
今回は、シニア層の集客を成功させるにあたって、どのような手法があるのか?効果的な集客を行うために重要なことは何か?について、成功事例も含めて解説していきます。
目次
- シニア層を集客するための手法一覧
- シニアの集客を成功させる4つのステップ
- ステップ1. シニアの分類からターゲットを絞る
- ステップ2. ターゲットのペルソナ分析
- ステップ3. ペルソナのカスタマージャーニーを作成
- ステップ4. 情報収集する上でのタッチポイントの洗い出し
- シニア集客の成功事例
- シニアを効果的に集客するために
1.シニア層を集客するための手法一覧
シニアを集客するにはどのような手法が効果的なのでしょうか。まずは、手法の全体像を把握することが重要です。
以下の代表的なシニアの集客方法について、それぞれご紹介します。
- 新聞
- フリーペーパー
- 折込チラシ
- 会員誌
- Web広告(検索連動型広告・SNS広告)
- Webメディア
・新聞
新聞は、シニアにとって重要な情報源の一つです。
「令和3年版情報通信白書」によると、若年層の新聞閲読行為率は土日共に1割未満なのに対して、シニアは約5割であるといいます。このことからも、シニアにとって新聞は今も重要な情報源として活用されていることがわかります。新聞広告への出稿はシニア集客で今後も大きな役割を果たすでしょう。
新聞広告は、年齢や性別などの細かいターゲティングはできないものの、発行部数も多くマス広告として広く大衆にアプローチすることができます。また費用はかかりますが、全面広告などを活用できれば、非常に大きなインパクトを与えることも可能です。
・フリーペーパー
発行部数は新聞ほど多くはないものの、シニア向け・地域特化の内容のものが多く、ピンポイントでの集客を行うことができます。
フリーペーパーはコンビニや駅構内に置いてあることが多いですが、病院や介護施設に置いてあることも多いです。シニアをピンポイントに集客を行うのであれば、病院や介護施設に設置されるフリーペーパーに絞って集客を行っていくとよいでしょう。
・折込チラシ
新聞の中に一緒に織り込まれているチラシで、スピーディーな情報伝達が可能なことがメリットです。また、配達する場所や曜日の指定もできるため、地域やターゲットを限定して集客をしたい場合にお勧めです。。
・会員誌
いわゆるメルマガのような特定の人たちのみに情報公開されるクローズドメディアです。ファンクラブ雑誌や通販カタログなどがそれにあたります。読者の層が限定されるため、ターゲティングを絞りやすいのがメリットです。
また、会員誌の目的は「利益最大化」と「ユーザーのファン化」になります。
会員誌で情報を発信してコミュニケーションを取っていくことで、別商品の購入につなげ、企業の売上・利益の最大化を図ることができます。コミュニケーションをしていく中でユーザーの企業に対する信頼度を向上させ、顧客のファン化につなげていくことができます。
・Web広告(検索連動型広告・SNS広告)
Web広告は、オンラインのインターネット広告手法です。GoogleやYahoo!などの検索エンジンに表示される検索連動型広告や、YouTubeやFacebookといったSNS上に配信できるSNS広告などがあります。PCやスマホを活用しているユーザーであれば、どのタイミングでも接点を作ることが可能です。
例えば、ユーザーが商品について検索している時であれば、「商品名 おすすめ」「商品名 口コミ」のようなキーワードで検索します。このように比較的購入意欲の高いキーワードに広告を出すことで、購買に繋がるタイミングで接点を作ることが可能です。
また、商品を積極的に探していないタイミングであっても、SNSをみているユーザーの興味を喚起できるSNS広告を出すことができれば、購入意欲を高められます。SNSでは年齢や性別などの属性情報に加え、どんなコンテンツをよく見ているかといった興味関心の情報も蓄積されているため、精度の高いターゲティングが可能です。
シニアのインターネット利用率も高まっている今、これらのWeb広告は有効と言えるでしょう。
SNS広告については、こちらで詳しく解説していますのでご覧ください。
・Webメディア
自社で運営するメディア上で記事や資料などのコンテンツを通し、有益な情報を提供することで集客する方法です。コンテンツ作成には時間がかかるものの、一度作ればそのコンテンツ経由で継続的に集客することができます。
記事コンテンツを例に挙げると、「健康グッズ おすすめ」のキーワードで検索した際に、自社の記事を表示させることができれば、訪れたユーザーに自社がおすすめしたい健康グッズを自然に認知してもらうことができます。
狙ったキーワードで検索結果の上位に表示させるためには多少のテクニックが必要ですが、成功すれば広告費なしで効率よく集客が見込めます。
このようにシニアを集客する手法は多岐に渡るので、効果的な集客を実現していくためにも、まずは選ぶ前に「誰に届けるのか」をきちんと定義した上で手法を選定する必要があります。
シニア向けにアプローチできる広告媒体の全体像については、こちらの記事もご参考ください。
2.シニアの集客を成功させる4つのステップ
シニアの集客手法をご紹介しましたが、自社でどれを活用するべきか悩まれている方も多いのではないでしょうか?
自社に最適な集客手法を選定するためには、ターゲティングやポジショニングなどの上流のマーケティング戦略から整理する必要があります。
具体的には、以下の4つのステップを実行することがおすすめです。
- シニアの分類からターゲットを絞る
- ターゲットのペルソナ分析
- ペルソナのカスタマージャーニーを作成
- 情報収集する上でのタッチポイントの洗い出し
ステップ1:シニアの分類からターゲットを絞る
自社の商品・サービスが、どういうターゲットに興味を持ってもらえるかを理解しないまま集客を実施してしまうと、効果的な集客を実現できなくなります。まずはどのようなユーザーをターゲットにしたいかどうか、明確にしていきましょう。
そのため、シニアにはどのような分類があるのかを理解することが重要になります。
シニアは以下のように分類されます。
- アクティブシニア
- ギャップシニア
- ディフェンシブシニア
- ケアシニア
<アクティブシニア>
特に介護を必要としておらず活動的なシニアのことを指します。消費に意欲的であるため、集客を行うにあたって狙いにいきたい層です。
<ギャップシニア>
過去、活動的で趣味を持っていたものの、加齢や怪我や病気を起こしたことで活動を控えているシニアです。介護などは受けていませんが、大きく身体を動かすことは難しい層になります。
<ディフェンシブシニア>
活動には意欲的なものの、消費を控えたシニアです。
働いているが家族がいる、年金生活のため、そこまで消費をできないが時間に余裕があることが特徴です。そのため無料サンプルがもらえる、お金をかけずに使えるものであれば、集客できる可能性があります。
<ケアシニア>
介護を受けており、自由に活動することが難しいシニアです。
移動の伴うプロモーションは難しいですが、介護施設などで行われる集客には効果がある可能性があります。
このように、シニアの中でも年齢や状況に応じてプロモーションを行うべき場所や手法が異なるので、狙っていきたいターゲットを明確に設定した上で、集客を行っていくことが重要です。
ステップ2:ターゲットのペルソナ分析
ターゲットが決まったら、ターゲットが普段どのような生活をしていて、何に興味を持っているのかなど、架空のユーザー像を設定していきます。
ターゲット設定との違いは「詳細さ」です。ターゲット設定は「30代男性」「スマホを持っている人」など大雑把なグルーピングをしていくものになりますが、ターゲット設定だけではその人の価値観や行動特性を分析するには難しいでしょう。
そのため、ペルソナ設定はその設定したターゲットの趣味や平日や休日の過ごし方、趣味など、ターゲットの人物像をより具体化するために細かく設定していきます。
ステップ3:ペルソナのカスタマージャーニーを作成
ペルソナ設定まで完成したら、商品を知ってから購入するまでの間にどのような感情を抱くのかを想定する必要があります。そこで役立つのが、カスタマージャーニーです。
カスタマージャーニーとはユーザーが商品を購入するまでのプロセスのことをいいます。
ユーザーが商品との接点を持って認知し、どのように商品やブランドと接点を持って関心を持ち、購入意欲を喚起されて購買や登録などに至るのかという道筋を作る方法です。購入にあたってどのような感情に変化させていく必要があるのかを洗い出すことで、ユーザーにより商品に興味を持たせ、購入意欲を高めることができます。
例えば、服が欲しいターゲットのカスタマージャーニーを作る場合、「この服カワイイ!「欲しいかも?」(興味・関心)→「着てみたらどんな風になるだろう?」「似合うかな?」(比較・検討)→「安く買えてよかった!」(購買)のような流れでユーザーの感情を具体的にしていきます。
ペルソナ設定では、ターゲットの価値観や行動特性など人物像をより細かく設定しましたが、カスタマージャーニーを作ることで、まずユーザーのどのような心理状況に対してどのように行動するのかを設定します。また、その中でどのような情報と接触し、感情に変化させることができるかを可視化できるので、ユーザーに集客のための文言を作る上でも参考になります。
このようにユーザーの感情を動かすための訴求の方法を洗い出すためにカスタマージャーニーを作成するのはとても重要な役割となります。
シニア向けのカスタマージャーニーについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。
ステップ4:情報収集する上でのタッチポイントの洗い出し
ペルソナが購入までどのような感情になるかを想定した後は、接点を持つ場所を洗い出します。
ユーザーの感情を想定するのと同じくらい、どこで集客するかも重要です。
そのため、設定したペルソナが情報収集するのはどういった場所で、どのようなメディアで見ているのかを想定することが重要です。
ここまで設計できて初めて、どのような広告手法が適切か?を検討できるようになります。
このように、効果的な手法を選ぶにあたって、ターゲットは誰で、その人たちがどう考え、価値観を持って生活しているのか?また、いつどこでサービスと接点を持つかを想定した上で集客を実施した方が、効果が上がりやすいです。
そのためには、ターゲットは自社の商品・サービスのどういったところに興味を持つか、普段の日常生活でどのような場所、タイミングで情報と接点を持つのかを考えた上で集客手法を選定することをお勧めします。
3.シニア集客の成功事例
ターゲットや集客するための手法が決まったとしても、それが本当にうまくいくのかは実際に試してみないとわからない部分も多いため、不安な方も多いでしょう。
そういった場合は、過去の事例を参考にすると、成功イメージを持ちやすくなります。
ここでは、シニアの集客を実施している企業の事例を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
・イオン株式会社
<一部店舗にて、朝のラジオ体操やウォーキングイベントを開催>
お買い物ついでに楽しく健康になれるという考えが、運動好きなシニアに人気です。
<介護が必要なシニア層向けの商品と店舗づくり>
イオンでは、ターゲットが食べやすい食品を販売しています。
介護する側もされる側も、双方が楽しみながら食事ができるよう、パッケージや味にこだわっています。他にも認知症に関する啓発イベントの開催や、認知症サポーターとして従業員を店舗に配置することで、ターゲットに優しい店舗づくりを目指しています。
<全シニアにうれしい小分け食品を販売>
特にシニアが多い地域の店舗では、総菜やスイーツを食べきりやすいサイズにして販売しています。一人暮らしや、食が細いシニアは、このさりげない工夫一つでリピーターになってくれることもあります。
そのため、地域ごとにチラシを配布することで、アプリを持たないシニア世代にも効果的に特売商品を伝えています。
・株式会社やずや
やずやでは営業部署を持たないので、アナログ媒体や通販サイトなどから集客を行っています。
大きな見出しと魅力的なキャンペーンを活用し、シニアの心を掴むデザインが印象的です。また通販サイトを充実させることで、アナログ媒体には載せきれない商品情報をカバーする工夫もしています。
通販サイトでは操作方法の専用ダイヤルを設置し、インターネットに不慣れな人でも安心して注文できるよう配慮されています。
4.シニアを効果的に集客するために
シニアの効果的な集客を実現するためには、手法から選定するのではなく、どのようなターゲットに届けるのかをきちんと定義することが大切です。その上で、マッチする手法を選び、具体的に媒体を選んで実施していくことが重要です。
当社では、シニア向けのSNS「おしるこ」を運営しております。
SNSの利用がアクティブなシニアが多く、購買に繋がる可能性の高いシニアユーザーとの接点を持てるSNSです。
SNS内で広告枠を出稿することができることはもちろんですが、
- 商品をポイントと交換して商品を試してもらえる「商品体験枠」
- 持ち込み記事、または弊社専属ライターが広告の執筆代行をした広告を掲載する「広告掲載枠」
があります。商品の良さを説明する広告も打つことが可能であると同時に、実際に商品を試してももらえるという、ユニークな集客が可能です。
シニア向けに集客をしたい企業様であれば、是非一度お問い合わせください。