シニア女性向けマーケティングの設計方法!成功につなげる3つのポイント
シニア女性といっても、60歳〜100歳では40年もの違いがあり、生活や価値観、時間の使い方、趣味嗜好、体の状態などに大きな違いがあります。
そのため、シニア女性をターゲットとしたマーケティングを行う場合は、まず「シニア女性はどんな人なのか?」、ライフスタイルやシニア女性の興味関心、趣味嗜好、悩みや抱えている課題を明らかにする必要があります。
そして、それに沿ったカスタマージャーニーマップを作成し、施策を行う最適なタイミングや方法を見える化しましょう。
この記事では、シニア女性のマーケティングについて詳しく解説します。「シニア女性に向けたマーケティングの方法がわからない」「シニア女性はどんな人なのか、どんなことに興味関心があるのかわからない」とお悩みの方はぜひ記事をご一読ください。
目次
1. シニア女性の特徴
近年では、世界保健機関(WHO)が定義する65歳以上の人のことをシニア(高齢者)ととらえることが多いようです。また、シニアは年代によって前期高齢者と後期高齢者に分けられます。
- 65〜74歳……前期高齢者
- 75歳以上……後期高齢者
同じ「シニア」でも、65歳と100歳では35年もの開きがあり、体力・考え方・ライフスタイル・価値観などは大きく異なります。
65歳以上のすべてのシニアをターゲットとしてしまうと、精度の高いペルソナ設定ができず、マーケティングの効果を最大化することが難しくなってしまいます。
シニアを一括りにせず、自社がターゲットとするシニア女性はどんな人なのか、「ライフスタイルの多様性」「シニア女性の興味関心」という2点から詳しく考えていきましょう。
ライフスタイルの多様性
シニア女性に向けたマーケティングの戦略設計を行うときは、「ライフスタイルの多様性」に注目しましょう。
人は、年齢を重ねるほどライフコース(個人の具体的な人生の道程。就職→結婚→出産→子どもの独立……など)が多様化していきます。妊娠・出産を経験する女性の場合、男性よりもライフコースが多様化する傾向にあると考えられるでしょう。
10〜20代前半までは多くの女性が同じライフコースを歩みますが、20代後半に差し掛かると、一気に多様化します。
- 【10〜20代(ほとんどの女性が同じライフコースを歩む年代)】
〜18歳頃:就学中の女性が多い
20代前半:就職する女性が多い - 【20代後半〜30代(ライフコースが多様化し始める年代)】
結婚する女性・独身の女性・専業主婦となり子育てする女性・仕事を続けながら子育てする女性・子育て中の休職から復職し働く女性など様々
その後も、40代、50代、60代、70代と年齢を重ねる中で迎える子どもの独立・離婚・介護・死別など様々なライフイベントを迎える度にライフコースは多様化し、それに伴って価値観や生活、趣味嗜好なども変化していきます。
シニア女性の場合、特に注目すべきは仕事(経済的余裕)や家族構成です。また、体力の衰えを感じる年代であるため体の状態についても考慮しましょう。
- 働いている/働いていない
- 既婚/独身
- 子どもと同居/子どもなしor独立済み
- 体調の不調なし/不調がある/要介護 など
シニア女性の興味関心
続いては、シニア女性が興味や関心を寄せている事柄についてです。ソニー生命保険株式会社が2021年8月5日~8月6日に行った「シニアの生活意識調査2021」によれば、シニアの現在の楽しみは男女ともに「旅行」であることがわかります。
また、シニア女性の4割(40.6%)はテレビ/ドラマを楽しみにしているようです。次いで「グルメ(29.2%)」、「映画(26.0%)」、「読書(25.0%)」「健康(22.6%)」となりました。
新型コロナウイルスの影響によって旅行が難しい状況が続く中でも、シニアは旅行に高い関心を持っていることがわかります。さらに、シニア女性に注目した場合、「おしゃれ」に対して特に高い関心を持っていることも特徴です。「令和2年度 第9回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果(概要版)」によれば、シニア女性は「おしゃれをする時」に生きがいを感じていることがわかります。(男性5.4%に対し女性は26.8%)
高齢者向けのファッション雑誌が多く発行されている現状からも、シニア女性のおしゃれへの高い関心が窺えます。
2. シニア女性向けマーケティングの3つのポイント
シニア女性に向けたマーケティングには、いくつかのポイントがあります。
- シニア女性のペルソナを明確にする
- カスタマージャーニーマップを作成する
- シニア女性向けのプロモーションを設計する
ポイントを押さえたマーケティング戦略設計をすれば、難しいといわれるシニアマーケティングの攻略につながるでしょう。ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
シニア女性のペルソナを明確にする
多様化するライフスタイルや興味関心・趣味嗜好を踏まえ、ターゲットとするシニア女性のペルソナを明確にしましょう。
顧客へのアンケート調査、社内データ、政府関係のデータ調査、SNSやQ&Aサイトの調査などからデータを分析し、ペルソナを設定していきます。
過去のデータではなく、現在の顧客の声を反映させたペルソナを作成したい場合は、SNSなどを利用したオンラインアンケートなども有効です。
シニア向けのマーケティングでは、ペルソナ設定時に必ず「医療や介護レベル」についても考えるようにしましょう。
ペルソナ設定時の注意点としては、自社の都合のいい理想像にならないようにすることです。偏りのない、リアルで具体的な顧客像を作り出せるよう、複数人でペルソナ設定を行うといいでしょう。
シニアのペルソナ設定については、以下の記事で具体例をご紹介しております。よろしければこちらの記事もご覧ください。
→シニアのペルソナ設定例を3種類紹介!3ステップで簡単アレンジ!
カスタマージャーニーマップを作成する
ペルソナを設定したら、ペルソナの行動に沿ったカスタマージャーニーマップを作成しましょう。カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品・サービスを知り、比較検討し、購入にいたるまでの行動や心理を時系列で見える化したものです。
カスタマージャーニーマップによってマッピングを行えば、ターゲットの行動を時系列で把握でき、自社商品・サービスのPRの最適な方法やタイミングがわかります。
まず、ペルソナが最終的に辿り着くゴール(コンバージョン)を設定し、ゴールに至るまでのシナリオを設計します。一般的な流れは「認知→興味関心→比較検討→購入」というものですが、各社によって異なるため、自社に合ったシナリオを作り上げましょう。
シニア女性向けのプロモーションを設計する
自社商品・サービスの販売活動を促進するプロモーション活動も、マーケティングの重要な項目です。
前述の通り、一口で「シニア」といっても年齢や生活環境などによって特徴には明らかな違いがあります。プロモーションに活用する媒体についても、ターゲットとの相性を考えて見極めることが大切です。
シニア向けの広告媒体としては「新聞広告」「雑誌広告」「テレビ広告」「ラジオ広告」などのマス広告や、「折込チラシ」「フリーペーパー」「雑誌広告」「同梱・同封広告」などのSP(セールスプロモーション)広告が知られています。
また、近年ではシニア層のインターネット利用率が増加していることから、SNS広告などインターネットを活用した広告にも注目が集まっています。
50〜60代後半の層はWEBリテラシーがある人も多く、効果的なプロモーションを行える場合があります。SNS広告などのオンライン広告の場合、テレビ広告や新聞広告に比べて費用を抑えられる、ピンポイントなターゲティングができる、施策実施後の効果検証がしやすいなどメリットも多いです。
以下の記事では、50代女性にリーチできるメディアについて詳しく解説しています。よろしければこちらの記事も合わせてご覧ください。
→50代女性にリーチできるメディアについて解説!WEBやSNSは有効?
3. まとめ
マーケティングでは、最初にターゲットとなるペルソナの解像度を上げることが重要です。ペルソナの設定が上手くできていないと、マーケティング施策の効果を最大化できません。精度を高めるためにも、ペルソナの完成度を高めましょう。
なお、ペルソナは「生きているユーザーのデータを反映して設定した現実的な人物像」です。現実のユーザーが環境や時代の流れによって変化するように、ペルソナもそれに合わせて変化していくべきものといえます。ペルソナは定期的に見直し、改良していきましょう。
シニア女性をターゲットとしたマーケティングでは、SNS広告の活用も有効です。
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総務省統計局が公表した「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで- 高齢者の人口」によれば、総人口が減少する中で、高齢者人口は3640万人と過去最多に。総人口に占める割合は29.1%と、日本の高齢者人口の割合は世界でも最も高い数字です。
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