新人類世代とは?性格の特徴をおさえて効果的なマーケティング戦略を!
「新人類」という言葉を聞いたことはあっても、具体的にいつ生まれ、いつの時代を生きた人たちなのか、正確な定義を知らない方は多いでしょう。
最近では「ゆとり世代」「Z世代」という言葉をよく見聞きしますが、このような世代別のカテゴリーはマーケティングにとても重要なのです。
そこで本記事では、「新人類世代」の定義や性格の特徴を紹介し、価値観や消費行動をおさえた効果的なアプローチ方法を解説していきます。
新人類世代に向けたマーケティングを検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
1. 新人類世代の定義
「新人類」とは、日本の経済学者である栗本慎一郎が作り出した造語で、1980年代に用いられました。
具体的には、1955年から1967年に生まれた世代のことを指し、2023年現在の年齢は56歳〜68歳になります。
彼・彼女たちは高度経済成長期と子ども時代が重なります。
そのため、戦後のモノ不足を知る世代にとっては「甘えた存在」「常識が通じない人たち」と解釈されることも多く、1979年頃からテレビなどのマスメディアでも広く使われ、「これまでとは異なった感性や価値観を持っている新人類」と規定するようになりました。
そして、「新人類世代」は現在、マーケティング上の世代区分の名称として使用されています。
2. 新人類世代の性格の特徴
高度成長期を支えた大人たちの子供にあたる「新人類世代」には、どのような性格や特徴があるのかみていきましょう。あくまで世代論なので「新人類世代」に該当する全ての人が同じ特徴を持つわけではありません。
とはいえ、当時の時代背景などからご紹介する「特徴を持つ傾向が高い」という理解をもつだけでも、「新人類世代」への理解が深まりますよ。
友達親子になりやすい
「新人類世代」である50歳前後の親世代とその子供の関係性が、親の価値観が中心となるような上下関係ではなく友達のような関係、いわゆる「友達親子」になりやすいことがあげられます。
「新人類世代」は、高度成長期後の安定した世の中で生き、同時に1986年に施行された男女雇用機会均等法の第一世代でもある女性たちは、仕事も母親もこなしている世代です。
豊かさに囲まれて生きていた父親や社会で働く若々しい母親は、自分の子供とも一緒に生活を楽しもうとした結果、友達のような親子関係を構築するようになったのでしょう。
消費に対するハードルが低い
バブル期に人生を謳歌していた「新人類世代」は、贅沢をすることや派手に消費することへの抵抗感が低いという特徴があります。
「新人類世代」はバブルのピーク時にサラリーマンやOLとしてバリバリ活躍していた世代。今からは想像もできないほどの収入に恵まれ、夏休みには海外旅行に行ったり花金には豪華なディナーを楽しんだり、豊かな日本を満喫していました。
企業成長が成熟してきた時代に仕事ばかりが増え、働くことへの反動から自由や楽しみを追い求める意識が強くなったのでしょう。
そのため、50代になっても新しいことや楽しいことを求め、それらへの消費は惜しまないという傾向にあります。
個を重んじる
「社会に甘えている」「何を考えているかわからない」と評されていた「新人類世代」は、組織の一員よりも個を重んじる特徴があります。会社でも上の人を立てることを重視せず、「自分は自分、他人は他人」という価値観が強くなってきた世代ともいえます。
また、ロックや漫画、アニメなどに夢中になり、他人にあわせることより自分の好きなことを重視する「オタク」も新人類世代の一種です。
3. 新人類世代に向けた効果的なアプローチ方法とは?
ここまで「新人類世代」の定義や特徴を時代背景にそって説明してきました。
それでは、実際に自社の商品やサービスのターゲットを「新人類世代」とした場合、どのようにアプローチをしたらよいのでしょうか。
冒頭でお伝えした通り、世代別のカテゴリーはマーケティングにとても重要です。
ここからは、「新人類世代」の性格の特徴をとらえて、効果的なアプローチ方法を解説していきます。
若者トレンドを取り入れる
友達親子になりやすい「新人類世代」は、自分の子供の世代である若者のトレンドも受け入れやすいです。
たとえば、インターネットやスマホの普及にも追いつき、ネットリテラシーを子供から教わったりしています。
そのため、FacebookやLINEといったSNSを日常生活に取り入れている方も多く、企業はテレビやチラシといったマスメディアだけでなく、SNS広告で「新人類世代」にアプローチすることも有効です。
楽しさをアピール
バブル期の派手な生活を謳歌していた「新人類世代」には、「頑張って働くだけでなく、楽しむことも大切だ」という価値観があります。
そのため、企業のマーケティング担当は自社の商品やサービスの良さをアピールするよりも、「新人類世代」にマッチするような「新しさ」「楽しさ」を訴求することを意識しましょう。ブランドものも好むので、流行りを取り入れたりセンスを感じさせるキャッチコピーなども効果的です。
50代の彼・彼女たちは、たとえ自分たちをターゲットにした化粧品やファッションブランドであっても、自分からかけ離れた若い人を見せられても興味は引かれないでしょう。
同年代で、キレイや楽しさを謳歌しているような華やかな人がメッセージを発することで心が動くのです。
参考:日本初! たった1冊で誰とでもうまく付き合える世代論の教科書 広告朝日|華やかで、共感できるモノが40代、50代女性をひきつける
4. 新人類世代の前後の世代
「新人類世代」の時代背景や性格の特徴、アプローチ方法をお伝えしてきましたが、他の世代も以上のような分類に分けることができます。
たとえば、1945年〜1949年頃に生まれ、現在70代である「団塊世代」の人たちには、次のような特徴があります。
- 戦後の日本の経済をリードしてきた自負がある
- 仲間意識や競争心が強い
- テレビっ子で流行に敏感
一方、「新人類世代」の後の世代にあたる1971〜74年頃生まれの「団塊ジュニア世代」は就職氷河期世代と重なるため、次のような傾向に。
- 基本的に真面目
- 保守的かつ現実的
- 子供の教育費は惜しまない
以上の2つの世代だけでも、性格の特徴が異なることはおわかり頂けると思います。そのため、ターゲットとなる世代をしっかり分析し、アプローチの仕方を戦略的に変えていくことがマーケティングの肝になるのです。
他にも、しらけ世代やバブル世代など、世代の傾向によって名称が付けられています。世代の一覧は以下記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
5. まとめ|新人類世代にSNSアプローチは効果的
今回の記事では、「新人類世代」をテーマに、性格の特徴や商品・サービスのアプローチ方法を解説してきました。
友達親子になりやすい彼らは子供と一緒にネットを活用するなどネットリテラシーも高く、流行にも敏感です。
また、若いころに楽しむことを重要視していた価値観の名残りで、今もなお趣味や娯楽への消費も惜しみません。
本人確認済みの50歳以上の方だけが参加できるシニアコミュニティSNS「おしるこ」では、同じ趣味をもった人たちと交流できるだけでなく、商品の感想や評判も日記という形でキャッチすることも可能です。
「新人類世代」へのマーケティングを検討している方には最適なSNSですので、ぜひ「おしるこ」をご検討ください。