プレシニアは何歳から?おすすめのマーケティング方法を紹介
高齢化が進む日本において、シニアへのマーケティングはビジネスにおいて重要な要素です。そして今、シニアを迎える前の年代である「プレシニア」にも注目が集まっています。
この記事では、プレシニアの定義や特徴、おすすめのマーケティング方法について解説しています。マーケティングを行う際の注意点についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
- プレシニアの定義
- プレシニアの市場規模
- プレシニアの特徴
- プレシニアへのアプローチはSNS広告がおすすめ
- 年代別SNSの利用状況
- プレシニアが属する世代に注意
- プレシニアを理解して効果的なマーケティングを
1. プレシニアの定義
プレシニアとは、一般的にシニアになる前の年齢層のことを指します。
ただ、「高齢者」「年長者」といった意味を持つ「シニア」という言葉が指す年齢は、明確に決まっているわけではありません。たとえば、「シニア=高齢者」としたとき、世界保健機構では「65歳以上」と定義しています。このほか、各保険組合では「65歳〜74歳」を前期高齢者、「75歳以上」を後期高齢者としている場合が多いです。
また、以前は定年退職を迎える年齢が60歳であることが多かったため、ビジネスの世界においては60歳以上をシニアとすることも多く見られました。
このように、「シニア」の定義がシーンによって異なるため、シニアの前段階を指す「プレシニア」が指す年齢もそれによって異なります。
たとえば、「定年までに考えておくこと―プレシニアという新しい生き方」という本を執筆している公平 良三氏は、「現役でもなくシニアでもない世代」という意味を込めて定年後の60~80歳の世代をプレシニアとしています。
しかし、一般的には45歳〜59歳など、40代後半〜60代前半までの年齢層をプレシニアとすることが多いようです。この記事では45歳〜59歳をプレシニアと定義して解説を進めます。
プレシニアの市場規模
プレシニアを45歳〜59歳としたとき、その総人口は約2,680万8,000人です。60歳以上の総人口約4,360万4,000人と比較すると4割ほど少ない計算となりますが、10〜20代の総人口約2,358万人を上回る数となっています。決して小さくはない市場規模だと言えるでしょう。
プレシニアは職業的な面でもまだ現役で働いている人が多く、消費活動も活発に行われていると考えられます。
なお、2021年10月1日時点での年代別人口は以下のとおりです。
年代・世代 | 総人口数 |
10代(10歳~19歳) | 約1,093万7,000人 |
20代(20歳~29歳) | 約1,264万3,000人 |
30代(30歳~39歳) | 約1,390万9,000人 |
40代(40歳~49歳) | 約1,790万3,000人 |
プレシニア(45歳~59歳) | 約2,680万8,000人 |
シニア(60歳以上) | 約4,360万4,000人 |
参考(引用):人口推計(2021年(令和 3年)10月 1日現在)‐全国:年齢(各歳)、男女別人口 ・ 都道府県:年齢(5歳階級)
2. プレシニアの特徴
プレシニアの特徴として、定年に入る前のためライフスタイルの転換を考えている人が多いことが挙げられます。
具体的には、
・50歳を前に最後の転職を考える
・老後を考えてより落ち着いて長く働けそうな職業に就く
・子育てが一段落したため住居を縮小して老後に備える
といった考えを持つ人が多く見られます。
また、JAGフィールド株式会社が40代後半~50代の有識者男女に対して実施した調査によると、「定年後も働き続けたいか」という質問に「はい」と答えたのは6割以上。その理由は、「老後の生活に不安を感じているから」というものが7割以上でした。
プレシニアは、シニア期を迎えたときのことを考えて行動を開始している人が多いと言えます。
一方で、「定年後も働き続けたいか」という質問に「いいえ」と答えた人に関して、その理由として約4割の人が「趣味に力を入れたい」というものを挙げました。
参考:【定年後に欲しい最低収入額は〇万円!?】〇割の方が定年後も働きたいと回答!働かなければならない根本的な問題とは!?
3. プレシニアへのアプローチはSNS広告がおすすめ
プレシニアは、シニアと比較したときに、スマートフォンやタブレットなどの操作に慣れている人が多い世代です。
シニアにも「デジタルシニア」と呼ばれる、デジタル機器やIT機器を活用できているシニアはいますが、使いこなすことができている人数はプレシニアの方が多いでしょう。また、プレシニアはインターネット上でコミュニケーションを取ることにも慣れている人が多いと考えられます。
このことから、マーケティング活動においてプレシニアへのインターネットを通じたアプローチは有効であるといえます。特にSNS広告は、ユーザーの特徴に沿った広告を配信できるため潜在層にも効率的にアプローチできるという面でおすすめです。
以下の記事ではシニアに向けてSNS広告を配信する際のポイントなどを紹介しています。シニア向けではありますが、プレシニアにSNS広告を配信する際も参考になる情報をまとめているため、ぜひ参考にしてください。広告の配信におすすめのSNSも紹介しています。
年代別SNSの利用状況
以下は、総務省が2022年5月27日に発表した2021年の「通信利用動向調査」のSNS利用状況(個人)です。
プレシニアの年代を含む40代〜50代のSNS利用者は、令和2年と比較して全体的に増加しており、令和3年においては40代で87.3%、50代で79.6%がSNSを利用しています。
「趣味別のSNS」「年代別のSNS」など、SNSの細分化は進んでいますが、今後もSNSはプレシニア層を含む多くのインターネット利用者にとって需要の高いサービスであり続けるでしょう。
利用者が多いという観点からも、SNS広告の高い有効性が予想できます。
4. プレシニアが属する世代に注意
高齢者に前期高齢者と後期高齢者があるように、プレシニアにもその年齢によって特徴が異なる可能性があるため、注意が必要です。
具体的には、年齢によって属する世代が異なります。2023年現在プレシニアにあたる年代の人々は、世代でいうとバブル世代〜団塊ジュニア世代となります。
バブル世代は1965〜1970年ごろに生まれた世代で、
- コミュニケーション能力が高い
- 積極的に消費活動を行う傾向がある
- 愛社精神を強く持つ場合が多い
といった特徴があります。
団塊ジュニア世代は1971〜1974年ごろに生まれた世代で、
- メンタルは強いが自信がない
- 真面目で自己啓発に励む傾向にある
- 保守的な思考を持つ
といった特徴があります。
SNS広告に限ったことではありませんが、自身のターゲットとする年代がどちらの世代に近いのかを把握して、世代の特徴をつかんだ上でより効果的な広告配信を行いましょう。
以下の記事ではバブル世代〜団塊ジュニア世代を含む団塊世代〜Z世代までの世代別年代・特徴を詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
5. プレシニアを理解して効果的なマーケティングを
高齢化が進む日本において、市場規模が大きいシニアをマーケティング対象とする企業は今後も増加していくでしょう。そしてプレシニアをターゲットにした企業も増加していくと考えられます。早い段階でユーザーを顧客に成長させることで、10年後20年後の利益が見込めるためです。
プレシニアには、シニア以上に日常的に使用しているデジタルデバイスを通じたインターネット広告でのアプローチがおすすめです。前述したSNS広告など、ターゲットに合った媒体を活用してマーケティングを進めていきましょう。
また、SNSにおいては細分化が進んでいるとお伝えしましたが、現在はシニア向けのSNSも複数登場しています。たとえば、シニア向けコミュニティアプリ「おしるこ」は50歳以上のみが利用できるSNSです。
「おしるこ」では、シニア向け商材を取り扱っている方向けに広告サービスも展開しています。幅広い広告形式が利用でき、広告主様の宣伝サービスや目的にマッチする広告形式の提案を行っていることが特徴です。SNSへの広告出稿が初めてという方でも安心してご利用いただけます。
もちろん、プレシニアに該当する50~59歳を対象にした広告配信も可能です。サービス事例や「おしるこ」での広告展開については以下のページで詳しく紹介しているので、気になった方はぜひご覧ください。