健康で長生きするなら「外出」がポイント
人間、誰しも「健康に老後生活を送りたい」とお考えのはず。今回は、健康で長生きするため、「外出」することの重要性を解説します。こちらの記事を読んで頂ければ、外出することが健康維持に繋がり、ひいては寿命を延ばすことに繋がると理解できるでしょう。
人生100年時代、せっかく長生きできるのですから、健康な状態で余生を送りたいですよね。今回お伝えしております「外出」により、健康で長生きするためのコツを知って、ご自身の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
「外出」は長生きに繋がる
政府の平成30年版高齢社会白書によると、健康状態が「良い」人では約8割が「ほとんど毎日外出」しており、一方、健康状態が「良くない」人では「ほとんど毎日」外出する者は約3割にとどまっているようです。この調査結果から、外出することが身体機能の維持に役立つということがわかります。
また、外出する趣味を持っていると、他人とのコミュニケーションを取る機会が増えます。内閣府が2018年に発表した高齢社会白書よれば、毎日コミュニケーションを取っている高齢者の9割は「健康状態がいい」と回答している一方で、2日から3日未満しかコミュニケーションが取れない高齢者のグループの大多数は「健康状態が悪い」と回答している現状があります。
そのため、外出することは、身体機能やコミュニケーションの面から見て、健康長寿に繋がると言えるでしょう。
(参照:平成30年版高齢社会白書)
外出しないと健康悪化に繋がる
洛和会ヘルスケアシステムの資料によれば、一人暮らしの高齢者のうち、自分は健康であるとの認識を持つ方の83%が何らかの趣味を持っていることがわかりました。
(参照:第221回らくわ健康教室【介護版】「介護予防は外出から?! ~アンケート調査からわかった外出の効果~」)
また、そのうちの6割が外出を伴う趣味を持っていることが判明したのです。この場合、他人とのコミュニケーションを取り、自分の身体機能を使います。その結果、他人との接点と身体機能を要求することが、健康維持に繋がるようです。
その一方で、「健康が悪化した」と感じた高齢者の59%が、室内での趣味を持っていることがわかりました。室内では孤独である点と、同じ姿勢のため動かなくても良い点が健康状態の悪化に繋がるのではないかと言われています。
趣味を持つことは「生きがい」を持つことに繋がり、日常に彩りを与えてくれます。しかし、健康面を考えた場合には、普段インドア派の方であっても、外出する趣味を1つは持つべきだと言えます。そうすれば、健康維持となり、寿命を延ばすことができるでしょう。
外出のメリット
これまで見てきた通り、外出することには沢山のメリットがあります。
具体的にメリットを挙げると以下の4点です。
- 運動能力の向上
- 認知機能の低下防止
- 孤立を防止し孤独感をなくす
- 精神が安定する
それでは、1つずつ外出することのメリットについて見ていきましょう。
外出により運動能力を維持向上できる
外出することで、運動機能の維持と向上が期待できます。外出を頻繁にすることで筋力がつき、筋力低下に伴う健康状態の悪化を防ぐことができるのです。また、外出することで、身だしなみにも気を遣うようになるので、老化防止効果もあります。
外出により認知機能の低下を防止する
外出することで、他人とのコミュニケーションが増えます。コミュニケーションが増え、他人との関わりを持つと、外見を維持しようとするようになります。外出時の服装や日々の立ち振る舞いを考えることは認知機能の低下を防ぎます。
そして、会話することで認知機能の低下を防ぐことができます。また、外出する際に、何も特定の習い事や教室に通う必要はなく、近隣住民と世間話し友人とのお茶会に行くことでも、認知機能の維持が期待できます。他人との交流を持ち、会話する機会を持つことが最も重要です。最初は気が重いかもしれませんが、その勇気が大切なのです。
外出により孤立を防ぎ孤独感をなくす
外出をし、他人との関わりを持つことで、孤独感をなくすことができます。定年退職後や妻子との離別など、高齢になればなるほど、それまでの人間関係は薄れていってしまうものです。
しかし、外出をして新しい人間関係を築ければ、おのずと自分の居場所を見つけることができるはずです。自分を表現できる場所を見つけられれば、孤独を感じることも、孤独に苦しむこともなくなるでしょう。
また最近では、各自治体で「通いの場」を設けて、地域の人と一緒に体操をしたり、お茶会をしたりなどして親睦を深めることで、孤独を減らそうという取り組みがあるようです。
「周りに友人がいないけど、気軽に相談できる友人が欲しい」と思われる方は、それらの機会を利用してみてはいかがでしょうか。もしかしたら、良い友人と巡り合えるかもしれません。
外出により精神が安定する
外出が孤独感の解消に繋がると、精神的な安心を得ることができます。精神的な安心を得ることができると、健康状態にも良い影響を及ぼします。
一般的によく言われているのは、大きなストレスがかかると感染症にかかりやすくなり、心臓病のリスクが上がると言われています。精神的な安定はこれらの病気にかかるリスクを減らしてくれます。
また、精神が安定することで、周りの人間にも冷静に接することができ、また新たな人間関係を作れるようになります。
「生きがい」づくりが長生きのカギ
「生きがい」が長生きをしていくための一番のカギです。「生きがい」とは、人生を生きていく上での目的でもあり、目標でもあります。人によってはそれが仕事の場合もあれば、趣味の場合もあり、また家庭の場合もあります。
しかし、多くの高齢者は仕事や家庭が一段落して、仕事上の付き合いがなくなってしまったことで、孤独を感じる方も少なくありません。しかし、昔の関係がなくなってからが新しい人生を始める転機です。
趣味や今までやったことのないことに挑戦し、今までの人生では気付かなかった新しい発見や生きがいが見つかるかもしれません。「生きがい」づくりは簡単ではありませんが、その過程で新しい興味・関心や仲間を見つけられれば、それが人生の生きがいになる可能性もあります。
「生きがい」は、それを見つけることだけがゴールではありません。それを見つけるまでの過程で遭遇する様々な出会いや、誰かと出会った後の幸福感によって感じられる”他人との繋がり”こそが、私たちが目指すべき到達地点なのです。
もしあなたが「生きがい」を見つけることが出来たら、長生きする可能性が高くなると言えるでしょう。
まとめ
今回は、外出することが長生きに繋がる理由について解説しました。外出することで、自然に身体を動かし、他人とのコミュニケーションを取るようになります。
そうすることで、身体的にも、精神的にも、安定することができます。身体的・精神的に安定すれば、身体能力や記憶力の低下に伴う老化を防ぐことができます。
健康的に老後を過ごしたいなら、まずは「生きがい」となるような趣味を見つけ、それを共有できる「場所」を見つける努力をしてみましょう。
その「場所」で集まり、一緒にコミュニケーションを取ることが、老化防止に繋がり、ひいてはそれが健康で楽しい老後に繋がることになるのです。
おしるこ、で一緒にお散歩できるお友達が作れるとよいですね。