お節介な近所のおばあちゃん。親切とお節介の境目について考えてみた
皆さんの身近に、世話好きな方はいますか?親切心からの行動も時と場合によっては、お節介に感じてしまうこともありますよね。私は親戚の空き家に定期的に通っています。そこは高齢化も進んだ田舎町なので、隣近所の関係も都会に比べると密接です。
親戚の空き家の隣近所に、おばあちゃんが住んでいるのですが、私の姿を見つけると立ち話をしに寄ってきます。お裾分けを渡しに、朝8時くらいにインターホンを鳴らしにきた時はさすがにビックリしました。都会育ちの私には、濃密すぎるご近所付き合いです。
休日の朝くらいゆっくり目覚めたかったのに、おばあちゃんのインターホンに起こされるのはあまり気分が良くありませんでした。お裾分けは嬉しいのですが……今回は親切とお節介の違いや境界線について考えてみました。
お節介だな、と感じたエピソード
朝のお裾分けインターホン以外に、お節介だな、と感じてしまったエピソードをお伝えしたいと思います。
アドバイスかと思っていたら、ただの自慢話!?
親戚の空き家のお庭で家庭菜園をしているので、訪れた際は畑仕事をしています。毎日お手入れはできないので、雑草も伸び、決して綺麗な畑ではないのですが、のびのびと成長する野菜の姿が私は好きです。
畑仕事をしていると、やはり隣のおばあちゃんが遊びに来ます。おばあちゃんも畑仕事をしているので、「雑草は早く取らないと駄目だよ!」とよくアドバイスをしてくれます。私もアドバイスだと思って話の続きを聞くのですが、話はだんだんと『自分の畑の話』になっていきます。
「私の畑は雑草もこまめに取っているよ」「私なんて朝5、6時には起きて毎日お世話しているの」といった具合です。結局、最終的にはおばあちゃんの自慢話になってしまいました。アドバイスのようで、ただ話したいだけ?と思ってしまいます。
気にかけてくれているようで、意見を押し付けてくる
私が空き家を一人でお手入れしていることを、近所の方は心配してよく声をかけてくれます。一人ということもあり、戸締まりはしっかりするようにしているのですが、隣のおばあちゃんは「ここらへんは変な人もいないから、家に鍵なんてかけたことないよ。みんな開けっぱなしで暮らしてる」と毎度声をかけてきます。
安全だから心配ないよ、ということを言いたいのかもしれませんが戸締まりをするかしないかは私の自由なはずです。毎回同じことを言われると、ここの地域の習慣を押し付けられているような気持ちになってしまいました。
お節介と親切の違いとは?
相手の感じ方で親切もお節介に変わってしまいます。良かれと思ってした行動が、お節介だと思われていたら悲しいですよね。お節介と親切の意味を知って、違いを覚えましょう!
「お節介」の意味
「お節介」を調べると、『でしゃばって、いらぬ世話を焼くこと。また、そういう人や、そのさま』とでてきます。
引用:お節介(webio辞書)
自分では相手のために良いことをしていると思っていても、実は迷惑になってしまっているさまのことです。
相手が求めていないのに助けなくては、という自分の思い込みが先走って行動してしまうことも、お節介に繋がってしまいます。
「親切」の意味
「親切」を調べると、『相手の身になって、その人のために何かをすること。思いやりをもって人のためにつくすこと。心の底からすること。』
とでてきます。
引用:親切とは(コトバンク)
親切は「親」に「切る」と書きます。‘’親=親しい人‘’、‘’切=心から・ひたすら強く‘’といった意味があるように、親しい身近な人への心からの思いやりの行動が親切であることが分かります。
参考:「親切」はどうして“親を切る”と書くの?(ニッポン放送NEWS ONLINE)
親切は相手のためを思ってする行動です。一方お節介は相手がどう感じるかよりも、自分の気持ちや目的が強くなってしまっている行動が多いです。
ご近所トラブルの原因は騒音に続いて、お節介が第2位!?
ショップ検索サイトE・PAGEを運営する株式会社アーバン企画が行ったアンケート結果を見てみると、ご近所トラブルの第1位は「生活音などの騒音」でした。続いて第2位は「親切を通り越したお節介」という結果に。お節介は相手に悪気がない分、対応に困ってしまいトラブルにも繋がりやすいことが分かります。
引用:起こりやすい近所トラブル!トラブルになる一番の原因とは?(E・PAGE)
プライベートなことにまで口を出されるのは、良かれと思ったアドバイスでも気分はよくありませんよね。困ったときにお互い助け合えるご近所付き合いは大切ですが、相手の求めていない事を気にかけたり、詮索することは良くありません。
親切心からの行動が、ご近所トラブルや友好関係にマイナスにならないように、思い当たる節がある方は注意しましょう。
気づかぬうちにお節介おじいさん・おばあさんになっていませんか?
相手に良かれと思っていても、ついつい自分の意見を押し付けたり過剰なアドバイスをしてしまったりしていませんか?親切な行動は、相手の立場に立って考える必要があります。自分がしてあげたいことをするのでは、ただの迷惑になってしまいます。自分がしてあげたい事ではなく、相手がしてほしい事を考える、見極めることが大切です。
また、自分のしてあげたことへの見返りを求めることも親切とは違います。お返しや見返り目当てで行う行動は、目的が「自分が相手に何かしたという自己満足」へと変わってしまっていることが多いです。
自分の満足感や肯定のために、お節介をしないように気を付けましょう。