公示地価2・3%上昇、バブル景気を経験したシニアの視点から見た、2024年の地価上昇
1991年、あの熱狂の時代、バブル景気の頂点に立ったシニア世代にとって、今回のニュースはなんとも感慨深いものです。
国土交通省が26日に発表した2024年の公示地価によると、全国の地価が前年比2.3%上昇したとのこと。バブル景気が終焉を迎えてから33年が経ち、その高さを更新するという報道が飛び込んできました。
参照:「公示地価2・3%上昇、3年連続プラスで上昇率も拡大…全国に回復の勢い広がる」 読売新聞
目次
1. 地価上昇の背景と現状
このニュースを耳にすると、あのバブル崩壊の時代が甦るようです。あの頃は地価は天井知らず、不動産はただの土地や建物ではなく、投機の対象として取引され、空前の高騰を見せました。不動産投資が当たり前のように成功を約束し、多くの人々がその波に乗ったものでした。しかし、泡沫の夢が破れ、多くの人々が深刻な打撃を受けました。
2. 物価上昇や株価の影響
今回の地価上昇をシニア世代はどう受け止めるべきでしょうか?まず、地価上昇がバブル景気の再来を意味するかと問われれば、慎重に判断する必要があります。確かに数字上は、1991年以来の高さに達したという報道がありますが、その背景や要因は異なる可能性があります。バブル景気の時代と異なり、今回の地価上昇は投機や過剰な借り入れによるものではなく、経済全体の回復や需要の増加によるものである可能性があります。例えば、コロナ禍でのリモートワークの増加により、郊外や地方の不動産需要が高まったことが地価上昇の一因となったと考えられます。
3. シニア世代の視点から見た地価上昇
ただし、物価上昇や株価の動きを考慮する必要があります。物価上昇が抑制されず、生活費が上昇すれば、地価上昇の喜びも薄れるでしょう。また、株価の動向も地価に影響を与えます。投資家が不動産市場よりも株式市場に資金を流すような動きが見られれば、地価上昇も一時的なものに終わる可能性があります。
4. 若年層へのメッセージ
そして、シニア世代からの重要な視点は、地価上昇がどのように若年層や新規参入者に影響を与えるかです。我々が経験したバブル崩壊の苦い記憶がまだ生々しい中で、過度な楽観は避けるべきです。地価が上昇すれば、その影響は広範囲に及びます。住宅や事業用地の価格上昇は、若年層や新規参入者にとって負担となる可能性があります。高騰する地価が、地域の活性化や社会的な均衡を乱す恐れもあります。したがって、地価上昇の裏に潜むリスクを見極め、適切な対策を講じることが重要です。
最後に、バブル景気を経験したシニア世代から若年層へのメッセージとして、慎重さと持続可能性の重要性を伝えたいと思います。経済が成長し、地価が上昇することは喜ばしいことですが、その背後には様々な要因やリスクが存在します。経験を踏まえ、過去の失敗を繰り返さないよう、慎重に動き、持続可能な未来を築いていくことが大切です。
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