人生100年時代。そんな長生きしたくない!?シニア世代のリアルな声
「人生100年時代」という言葉を最近よく耳にします。
日本人の平均寿命が年々延び続けています。医療の進歩もあり、今後さらに寿命が延びていくことが予想できますよね。
100年で人生を考えると、40~50代はちょうど半分の折り返し地点にあたります。
長生きすることは良いことだと思いますが、実際のところはシニア世代の皆さんはどう感じているんでしょうか?
日本人の寿命と、長生きすることに対してポジティブなのか、またはネガティブに感じているのか調べていきます。
日本人の寿命はどれくらい延びたのか
平成29年の厚生労働省の「簡易生命表」によると、日本人の平均寿命は男性が81歳・女性が87歳です。
平均寿命は年々延びており、過去最高を記録しています。
寿命が延び続けている、と聞くといったい寿命はどのくらい変化したのかが気になるところです。
500~600年前の日本人の寿命から、現代までにどれくらい変化があったのか調べました。
500年前の寿命は15歳!?
比較として、600年前の日本に遡ってみたいと思います。
時代は室町時代。足利義満が金閣寺を建てていた時代です。
この時代の平均寿命は、なんと15.2歳!
現代のおよそ1/5の寿命とは驚きです。中高生で人生を終えるなんて、ちょっと想像ができないですね。
ただ、この時代は15歳未満の乳幼児の死亡率がとても高いため、平均寿命が極端に短くなっています。
15歳まで生き延びることができた人の平均寿命を調べると、30歳くらいまで生きていた方が多いことが分かりました。
「15歳以上の平均死亡年齢の時代遍歴」
- 室町時代: 男性35歳 女性36歳
- 江戸時代: 男性43歳 女性40歳
(以上は古人骨より推定)
- 1891~98年調査:男性55歳 女性57歳
- 1965~66年調査:男性70歳 女性70歳
(以上は人口統計より)
15歳以上の長生きした、と現代の長生きでは相当な差があることが分かりました。
人生折り返し地点のシニア世代の意識調査
日本人の寿命がいかに延びているのかが分かりました。
健康に長生きできるのが何よりですが、予想できない病気やトラブルに巻き込まれてしまうこともあるのが人生ですよね。
認知症や介護が必要になった場合、家族や誰かの助けがないと生きるのが難しくなる事態も考えられます。
誰かに負担をかけてまで長生きしたいかと言われると、う~ん。
長生きすることはもちろん素敵なことだと思いますが、他の皆さんの考えも気になりますね。
「長生きしたくない」同居人がいるかいないかで意見が別れる!?
株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメントが実施した、「長生き」意識についてのアンケート結果から、シニア世代のリアルな意見が分かりました。
引用: 「なるべく長生きしたい」意識|サライ.jp
「なるべく長生きしたい」と思っている40~50代未婚者は、 42%と半数を下回っている結果となりました。
細かい統計を見ていくと、男性と女性か同居者がいるかいないかで意見に差があります。
もっとも「長生きしたい」と答えたのは、家族と同居している未婚男性でした。
一方女性の意見は、同居の有無に関わらずあまり変化がありません。
男女で意見が別れる理由とは
では男女で意見が別れる要因はなんでしょう。
介護・経済不安の意識調査を見てみると、女性の方が圧倒的に不安を感じています。
長生きできたとしても、介護が必要になった場合のことを考えると悲観的になってしまう気持ちは分かります。
年金だけでは生活できない、なんて耳にすることもありますし、生活に不安定な要素が多いのも事実です。
一方、結婚に対する意識の意識調査では、男性の方が結婚した方が幸せになれると答えた割合が多い結果となりました。
ここでも女性の割合の低さが気になります。
男性の方が、一緒に生きてくれる人がいたら幸せになれる、長生きしたいと思うのはなぜでしょうか。
女性の方がより現実的で、誰にも迷惑をかけずに自立して生きていきたいと思う傾向があります。
男女平等という考え方が広まってはいますが、まだまだ日本は家事や育児は女性がやるものだと頭の片隅に残っていたりします。
男性も身の回りの世話をどこかで女性に頼っているのかも知れません。
長生きしたくなる世の中に必要なこと
長生きに対して、悲観的になってしまう世の中は寂しいです。
年を取ることを楽しく思えるようになるためには、どんな改善が必要なのでしょうか。
介護の負担を軽減できる対策や男女の格差をなくすことが重要になります。
世の中を一人で変えることは難しいですが、意識を変えてくことが大切です。
介護に関してはもちろん、病気防止の予防についてもたくさんの情報があります。
万一に備えて知識を蓄えておいたり、調べることで安心材料を見つけておきたいです。
自分自身で楽しく生きていけるようなアイデアを見つけたいです。
男女関係なく、各々が「長生きしたい」と思って生きていけるとよいですね。