子どもに優しくなれない高齢者たち | シニアド

子どもに優しくなれない高齢者たち
シニアブログ 2021.09.08

子どもに優しくなれない高齢者たち

「子どもや赤ちゃんの声が聞こえると、なんだか気持ちがやさしくなるのよ」

我が家に2人目の赤ちゃんがやってきて数カ月後、ご近所の老夫婦がそう声をかけてきました。老後を農作業をしながらゆったり暮らしたいと都会から田舎へ移住してきた、穏やかなご夫婦です。

ですが、ニュースやSNSの書き込みを見ると、そんな優しい高齢者ばかりではないようです。

とある地域では、このような横断幕が掲げられています。

お年寄りや体の弱っている方々は、金あみに野球やサッカーボールがあたる音が大変苦痛に感じます。これらの球技は絶対にやめてください。人の痛みの分かる人になりましょう。

出典:Twitter byメンメさん(@mememmememme)

私が小さい頃は、公園で球技をしていても注意されませんでした。球技をしてはいけない、という注意書きもありませんでした。

ですが、今はほとんどの公園に球技禁止の文字があるように思います。
理由は、近所迷惑だから。

なるほど。今と昔ではだいぶ「近所」の人たちの考え方が変わったようです。そして、そのご近所さんには、この横断幕に書かれたようにお年寄りが多く含まれているのでしょう。

そう言えば、保育園の建設反対運動も各地で発生していて、その反対者の中にお年寄りが多く含まれているというニュースを数年前に見たことがあります。

出典:「保育園建設に反対する高齢者の末路」(日経ビジネス)より

SNSの書き込みを見ても、なんだか子どもが嫌いな高齢者が増えているような気がします。

ですが、子どもがいないと高齢者の年金生活は成り立ちませんし、日本はどんどん衰退してしまいます。

それがわからない訳ではないだろうに、どうしてそんなの子どもを嫌うのでしょうか。

お年寄りは怒りっぽくなる傾向がある

そもそも、お年寄りは怒りっぽくなる傾向にあります。身近に若い頃は穏やかだったのに、年を取ったらキレやすくなった、というおじいさんやおばあさんはいませんか?これは、怒りなどの感情を抑制する「前頭葉」が萎縮し、働きが加齢とともに衰えてしまうためで、判断力も低下します。

参考:「キレる老人その理由|老化による「性格の先鋭化」」とは?対処法を解説」(介護ポストセブン)

加齢によるものなので仕方ないと思われがちですが、予防したり進行を遅らせたりすることはできると言われています。

40代ごろから前頭葉の萎縮は始まるので、前頭葉の機能を維持するために、以下の6つの点に気をつけると良いでしょう。

  • 新しいことに挑戦し続ける
  • 社交的に人と関わる
  • 有酸素運動をする
  • 心臓を強化する
  • うつ病にならないように気をつける
  • 良質な睡眠をとる

参考:「認知症予防は40代から!「脳の老化」薬の要らない防止法」(DIAMOND online)

お年寄りは子どもが嫌い?

人間の脳は、慣れないことや環境に対して、面倒と感じ、拒絶する傾向があります。団塊の世代が子どもの頃、もしくは団塊の世代が子育て世代の頃には、子どもがたくさんいました。このため、近所で子どもが騒がしく走り回る光景は、日常だったと言えます。

しかし、少子化になり、近所で子どもが走り回ることが少なくなりました。つまり、子どもが走り回る光景は慣れない環境になってしまい、脳が拒絶してしまうのです。

出典:「保育園建設に反対する高齢者の末路」(日経ビジネス)より

たとえ脳が拒絶しても、理性があれば、子どもが遊びまわるのは当たり前のことだと納得できるでしょう。ですが、高齢者は感情を抑制する前頭葉の機能が衰えているので、子どもが騒ぐことを許せなくなってしまうのです。

子どもを嫌う日本に未来はない

少子高齢化が進み、日本では子育て世代の声よりもお年寄りの声の方が大きい傾向にあります。これは政治家は当選率を上げるために、投票率が高く人数も多い高齢者の意見に耳を傾けやすいためです。

逆に、まだ生まれていない世代や選挙権のない若者、投票棄権率の高い若年層の意見はスルーされてしまいます。

参考:「牙を見せ始めた「高齢世代優遇政治」の暴走」WEDGE Infinity)より

ですが、考えてみてください。これからの未来を担うのは、これから生まれてくる赤ちゃんや、選挙権のない子どもたちです。子どもたちを元気にのびのびと育てられない環境では、若い世代が赤ちゃんを産む気になれず、より少子高齢化が進んでしまいます。

少子高齢化が進めば進むほど、日本の人口は減っていくので、マンパワーも減り、日本は衰退していくでしょう。

戦後や高度経済成長期、日本のために苦労した経験のある高齢者の皆さんは、日本の衰退を望んでいるのでしょうか?

子どもを嫌えば高齢者にも不利益になって返ってくる

高齢者の皆さんは、もう日本がどうなろうと関係なく、自分さえ良ければそれでいいのでしょうか。

しかし、自分が良ければいいという考えは、いずれ自分にデメリットとなって返ってくるでしょう。

もう、その気配があります。2022年から、75歳以上の後期高齢者が病院で支払う医療費負担が、1割から2割に増額されることが決定されました。病院にお世話になる可能性が現役世代よりも高い高齢者にとって、これは手痛い出費になるのではないでしょうか。

出典:日経新聞「医療費、75歳以上に2割負担導入 改革法案を閣議決定」より

それもこれも、きちんと少子化対策を行ってこなかったからです。お年寄りを若い世代は支えきれなくなっているのです。

日本の未来のためにもお年寄りも本当の豊かさを持とう

どうか、もう一度考えてみてください。子どもの笑い声が聞こえなくなる風景は、本当に理想の日本の姿でしょうか。

子どもを嫌う日本に未来はありません。子育て世代を応援し、子どもがのびのびと遊んだり学んだりできる環境が、日本という国を強くしていくのです。

子どもの声を迷惑と片付ける前に、もっとおおらかに見守るような、豊かな老後を過ごしてはみませんか?

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