シニアも人材として活躍できる?背景やシニア雇用のメリット・課題
人生100年時代と言われている昨今、働く意欲のあるシニアも増え、また企業側も人手不足によりシニアの雇用を考えているところが増加しています。
この記事では、シニア人材を考える企業が増えている理由、シニアを雇用するメリットと課題を解説していきます。
シニア世代の雇用の現状について知りたいと思う方はぜひ最後までお読みください。
目次
1. なぜシニア人材を考える企業が増えているのか
後期高齢化が進んでいる日本では、今まで「老後」と呼ばれていたシニア世代の雇用が進んでいます。多くの企業がシニア人材を活用しようとする理由を3つにわけて説明します。
定年年齢の引き上げ
シニア人材の雇用が増えている大きな理由の一つは、定年年齢の引き上げです。
少子高齢化が進んでいる現在の日本で、労働人口を維持するために「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」いわゆる高年齢者雇用安定法が改正されました。
2021年4月の高齢者雇用安定法の改正では70歳までの雇用を促す努力義務が設けられ、主な内容は以下のとおりです。
(1)70 歳までの 定年の引上げ
(2)定年制の廃止
(3)70 歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入
(4)70 歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
(5)70 歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入
a.事業主が自ら実施する社会貢献事業
b.事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業
この中のいずれかの措置に努めることとされています。
このような背景から、シニア人材を活用する企業が増えています。
少子高齢化による人材不足
日本の少子高齢化は、労働市場における人材不足を深刻化させています。総務省の「人口推計」によると、65歳以上の人口比率は2023年10月時点で29.1%に上昇しています。
また、パーソル総合研究所「労働市場の未来推計2030」でも、中央大学経済学部と共同開発した予測モデルで、2030年には労働人口が640万人不足するという推計がはじき出されました。
このような状況の中で、シニア人材の活用は企業にとって重要な解決策となっています。
働く意欲のあるシニア層の増加
背景のもう一つの側面として、働く意欲があるシニアが増えたこともあげられます。
内閣府の「令和2年版高齢社会白書」のアンケートによると、現在収入のある仕事をしている60歳以上のシニアの9割近くが「70歳以上も働きたい」と答えています。
理由としては「収入がほしい」「働くことが体に良い」「自分の知識や能力を生かしたい」などが多いようです。
このアンケートから生涯現役を望んでいるシニアが多いことがわかります。では、シニアを雇用する企業側には、どんなメリットがあるのでしょうか。
2. シニア人材活用の3つのメリット
シニアの人材を活用することは、企業にとってもメリットがあります。企業のメリットとして、次の3つを解説します。
人材不足の解消
少子高齢化により、多くの企業が人材不足に直面しています。シニア人材を活用することで、この問題を解決する手助けになります。
高齢化はこれからも進むと考えられるので、シニア人材の力を借りることで、企業は人手不足を補い、安定した運営を続けることができるでしょう。
会社の戦力を高める
シニア人材は、長年の仕事経験から得たスキルや知識、人脈を持っています。これらは若手社員にはない貴重な資産で、ビジネスの発展に大きく貢献します。
また、自分から働くことを望んでいるシニアは、自分の経験を活かして長期的に会社に貢献する意欲があります。彼らの知恵と経験は、会社の戦力を高め、新しいビジネスチャンスを生み出す可能性があります。
若手社員の安心につながる
シニア人材の活躍は、若手社員にも良い影響を与えます。
シニアが活躍する職場は、若手社員にとっても安心して働ける環境となるからです。シニアが組織の一員として活躍することで、若手社員の転職意向を抑える効果にもつながるようです。
さらに、シニア人材が持つ豊富な経験や知識は、若手社員の成長に役立つともいます。
ではシニア人材を活用するにあたって、課題はあるのでしょうか。次の章で解説します。
3. シニア人材が活躍するための課題
シニア人材を活用することは多くのメリットがありますが、いくつかの課題も存在します。ここでは、シニア人材が活躍するために企業が考慮すべき主な課題を紹介します。
健康状態に配慮する
シニア人材を雇用する際、彼らの健康状態に注意を払うことが重要です。年齢とともに体力や健康状態に変化が生じるため、定期的な健康診断や日々の体調チェックが必要です。また、仕事の内容や負担を調整し、シニア社員が無理なく働ける環境を整えることが大切です。
体力に合わせた仕事配分
加齢に伴う体力の低下を考慮し、シニア社員には体力的に無理のない仕事を割り当てることが必要です。例えば、夜勤の削減や時短勤務の導入など、彼らの体力に合わせた働き方を提供することで、長期的な健康維持と効率的な仕事の進行が可能になります。
本人の経歴とのマッチング
シニア社員をただ雇用するだけではなく、彼らの経験やスキルを最大限に活用することが重要です。彼らの経歴や能力に合った仕事を割り当てることで、シニア社員もやりがいを感じ、企業も彼らの能力を最大限に活用できます。
ところが極めて専門性が高い分野の知見を持つシニアは、シニア全体から見ると高い割合ではありません。
だからといって働きぶりを評価せず一律で6割程度の賃金で「福祉的雇用」をしてしまうとシニア人材が大きな集団になった時、会社に悪影響を与えます。
本人のモチベーションを考慮
給与や労働条件の変更がシニア社員のモチベーションに影響を与えることがあります。
シニア雇用だからと本人の給与の変更は特に慎重に行い、事前に十分な説明と合意を得ることが重要です。一方的で急激な給与の減少は避け、モチベーションを維持できる仕組み作りや調整が望ましいです。
シニア人材側にも意識の変革が必要であり、会社側も本気でコミュニケーションをとって話し合っていく必要があります。
4. まとめ
シニア人材を活用することは、企業にとって多くのメリットがあります。人材不足の解消、会社の戦力強化、若手社員の安心感向上など、シニア人材の活躍は企業全体に良い影響を与えます。しかし、そのためには、健康状態への配慮、体力に合わせた仕事配分、本人の経歴とのマッチング、そしてモチベーションを考慮することが重要です。
企業は、シニア人材が自分の経験やスキルを活かせるような環境を整えることが大切であり、また、彼らの健康や体力に合わせた働き方を提供し、彼らが長く安心して働けるようにすることも必要です。
そして、シニア人材の本音を理解し、彼らがより良く活躍できるようにするためには、コミュニケーションが鍵です。そのために、シニアの本音を知ることができるSNS「おしるこ」の活用をお勧めします。このプラットフォームを通じて、シニア人材の真のニーズや考えを理解し、彼らが企業内でより良く活躍できるような環境を整えることができます。
シニア人材の活用は、企業にとって大きなチャンスです。彼らの経験と知識を活かし、企業の成長を促進しましょう。そして、その過程で「おしるこ」を活用して、シニア人材とのより良い関係を築いていきましょう。
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