高まる【シニアカー需要】とは裏腹に増加する事故 | シニアド

高まる【シニアカー需要】とは裏腹に増加する事故
シニアブログ 2022.03.15

高まる【シニアカー需要】とは裏腹に増加する事故

高齢者へ運転免許証の返納が呼びかけられる中、運転免許証返納後の移動手段として注目されているのが、免許証を特に必要としないシニアカーです。

しかしその需要の高まりとは裏腹に、高齢者によるシニアカーでの事故が多発しています。本記事では、シニアカーの高まる需要とそれに伴って増加している事故に注目します。

当メディアでは、シニアをターゲットしたビジネスをご検討の方へシニアの動向を提供しています。シニアの動向を理解し、ビジネスの戦略に役立ててください。

目次

  1. シニアカーの需要はなぜ高まっている?
  2. シニアカーって安全なものではないの?
  3. シニアカーはどうしたら安全に利用できる?
  4. まとめ

1. シニアカーの需要はなぜ高まっている?

シニアカー

最近よく街でも見かけるようになったシニアカーですが、なぜこれほどまでに需要が高まっているのでしょうか?その秘密は高齢者の手助けになるだけではなく、現役世代の負担軽減にもつながるためでした。

参照:需要増も事故死亡率が高いシニアカーの踏切走行(産経新聞)

参照:移動寿命の延伸に寄与 免許返納後の生活を支える「シニアカー」の可能性(Newsweek)

高齢者の運転免許証返納

近年、高齢者の運転免許返納は増加しています。しかし、地方で運転免許を返納してしまうと移動手段がなくなってしまい、介護が必要となったり、引きこもりがちになったりと様々な問題を引き起こします。

そんな時にシニアカーは、高齢者の移動寿命(介護や家族に頼らず自ら移動できる期間)を伸ばし、これらの課題を解決してくれる可能性があるのです。

また、シニアカーで移動できれば十分だから、安全のために運転免許を返納しようとする高齢者も増える可能性があります。

免許なしで気軽に利用できる

シニアカーは、法令上は歩行者と同じ扱いになります。そのため、走行時のルールも歩行者と同様です。さらに特別な免許は必要なく、誰でも利用できることが大きな特徴です。

その手軽さは、運転免許証を返納した高齢者にとって利便性が高いものの1つとなっています。

現役世代の負担軽減

シニアカーは高齢者の移動寿命を伸ばしてくれます。近場であれば、高齢者が一人で好きな時に買い物や銀行、病院など生活に必要な移動を可能にしてくれます。これによって、家族が仕事を休んで、休日を1日利用して、高齢者の手助けをすることなく、必要最低限のことを高齢者が1人でもできるようになるのです。

もちろん、全く家族の手助けが必要なくなることは難しいですが、毎週の買い物や通院は大きな負担となる場合もあるため、現役世代への介護負担軽減にもつながると考えられています。

2. シニアカーって安全なものではないの?

踏切

利便性が高く、高齢者だけではなく、現役世代の負担軽減までしてくれる夢のようなものですが、実はシニアカー関連の事故が多発しているのです。利便性が高いものだけに利用者は多く、年間2万台以上が出荷されていますが、本当に安全なものなのでしょうか?

事故が多発している

実際にシニアカーの事故は多発しています。

シニアカーの出荷台数は14年から増加し始め、16年以降は2万台以上が続いています。この出荷台数はシニアカーの需要を表すとともに、利用者の多さを表します。それによって、シニアカーに関連した事故も増える傾向にあると考えられます。

主な事故は、踏切での立ち往生や、側溝などへの転落、坂道での転倒が多数です。

シニアカーにとって大きな障壁は踏切

シニアカーの事故の中でも特に多いのが、踏切内での事故です。踏切内での運転操作ミスは重大な事故へとつながります。

車でも立ち往生することがある踏切は、シニアカーにとっても大きな障壁となっています。小さい段差であれば問題なく超えられるはずのシニアカーですが、踏切は多くの段差が連続してあり、溝が深い部分もあります。

仮に踏切で立ち往生してしまった場合、若者であれば即座に判断・行動ができる可能性が高いですが、高齢者だと即座に判断・行動をすることは難しくなります。特に身体のどこかが不自由な場合、1人で判断し、逃げることは不可能に近いです。

3. シニアカーはどうしたら安全に利用できる?

需要が高まる一方で、事故が多発してしまっているシニアカーですが、どうしたら高齢者は安心して使え、事故を減らすことができるのでしょうか?高齢者の事故を減らすためにも、社会全体で考えていく必要がありそうです。

シニアカーを試乗する・乗り方をしっかり学ぶ

シニアカーの時速は最大時速6キロ、成人男性が早歩きをする程度のスピードです。そこまで速いものではないように感じますが、それなりのスピードです。だからこそ、しっかりと試乗をして、乗り方を学ぶ必要があるのです。

例えば、シニアカーを購入する際には必ず、利用する本人や試乗し、乗り方のレッスンを受けることを義務化するという方法も有効です。イメージとしては、よく小学校で開催される自転車教室に近いものです。これによって、高齢者はしっかりとシニアカーの操作方法をマスターした上で、公道で利用できるようになります。

現在、シニアカーは車両ではなく歩行者と同様の扱いですが、それなりのスピードで走行できることから、しっかりと学んだ上で運転が可能になる制度は必要であると考えられます。

シニアカーの存在を社会全体で理解する

免許更新の講習では「高齢者の自転車は急に転倒することがあるので、注意しましょう」や「高齢者は予期せぬ行動をする場合があるため、十分な車間を取りましょう」などとよく耳にします。しかし、講習でシニアカーについての注意を耳にしたことはありません。

シニアカーの存在は知っているものの、実際運転をしている時にはそこまで注意していないものである可能性が高いと考えられます。しかし、シニアカーは自転車や歩行に比べて、高さが低い(車高が低く、座って乗車するため)です。そのため、車の運転手からは見えにくい存在となっている可能性があります。

少しずつシニアカーの存在であること、また注意が必要であることをまずは社会全体で理解することが必要でしょう。

まとめ

高齢者にとっては、運転免許証を返納した後の移動手段として需要が高まっているシニアカーですが、その一方で事故多発という問題点も抱えています。特に踏切での事故が多く、鉄道各社も対策に乗り出しています。

シニアカーは歩行者という扱いで、免許などの特別な資格がなくても利用できることが大きな特徴です。しかし、その手軽さが事故を引き起こしているとも考えられます。

高齢者やその家族のニーズを理解しつつ、安全安心のシニアカーやシステム整備は新たなビジネスチャンスとして注目できそうです。

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