高齢者のお金の使い道ランキング:今どきシニアは生きがいと健康にお金を惜しまない
高齢者の意識調査のデータを集め、お金の使い道をランキング形式で紹介します。ランキング上位のお金の使い道から見えるのが高齢者の価値観やニーズ。
彼らが何を求め、何を大切にしているかを知ることが、高齢者向けのビジネスを考える上で重要です。
目次
- 高齢者がお金を惜しまない使い道TOP5
- 前期と後期で変化する高齢者のお金の使い道
- 消費が活発な高齢者がハマるお金の使い道
- いくつになっても減らない高齢者のお金の使い道
- 10年で倍以上に増えた高齢者のお金の使い道
- まとめ
1. 高齢者がお金を惜しまない使い道TOP5
高齢者が優先的にお金を使う項目は、趣味やレジャー、健康・医療、人とのつながり。
優先順位の高いお金の使い道は、高齢者の価値観やニーズを反映しています。
将来の健康やお金に多少の不安がある人も多いので、衝動買いよりじっくり考えてお金の使い道を決める高齢者が多数派。
節約するもの・お金をおしまないもので、メリハリのある使い方が高齢者の消費行動の特徴です。
優先度の高い高齢者のお金の使い道ランキング
内閣府の調査によると、高齢者が「優先的にお金を使う」と答えた項目は次の5つ。
- 趣味やレジャー
- 食費
- 保健・医療関係の費用
- 子や孫のための支出(学費含む)
- 友人等との交際費
など、健康維持や大切にしている人、今を楽しむためにお金を使うのが高齢者の消費行動です。
高齢者のお金の使い道は、物質的な豊かさから心の豊かさを求める方向にシフトしているのでしょう。
参考:高齢者の経済生活に関する調査「今後優先的に使いたい支出項目」 内閣府
2. 前期と後期で変化する高齢者のお金の使い道
一口に高齢者と言っても、まだまだ元気な時期と体の衰えが進む後期では、お金の使い方に変化が見られます。
高齢者のお金の使い道は、自身の健康状態に左右される点が特徴的です。
まだまだ元気な高齢者のお金の使い道
仕事や子育てが一段落する人が多く、まだまだ元気な高齢者のお金の使い道で多いのが
- 旅行・趣味
- 健康維持・美容
健康に気を配りながら人生を楽しむ高齢者が多く、インターネットやSNSも使う世代。
「元気なうちは働く」という高齢者が増えているため、比較的お金に余裕がある人も少なくありません。
トレンドへの関心もあり、高齢者の中でもビジネスチャンスを秘めたグループです。
衰えを実感する後期高齢者のお金の使い道
高齢者にとって体の衰えは、消費の衰えにも直結します。
体の衰えと共に外出の機会が減るため、お金の使い道は次の2項目の割合が高くなります。
- 医療費
- 健康の維持
後期高齢者になると仕事をリタイヤする人が増え、お金の使い道は年金と貯金から賄う人が多数派です。
3. 消費が活発な高齢者がハマるお金の使い道
アクティブな高齢者に特徴的なお金の使い道は、ズバリ「今を楽しむこと」です。消費が活発なグループの高齢者が積極的にお金を使うのが旅行や趣味。
アクティブシニアとも呼ばれる高齢者たちは、元気なうちに見聞を広めたいと考えているようです。加えて、今は元気でも要介護への不安があるため、健康維持に使うお金も惜しみません。
高齢者がハマる趣味5選
高齢者がお金を使う趣味は、定番ともいえる次の5つ
- 旅行・レジャー 園芸
- ガーデニング
- 写真
- フィットネス
- DIY・手芸
高齢者も仕事や子育てに追われていた時期は、旅行や趣味を楽しむ時間はありませんでした。
現役時代に、社員旅行など団体旅行に馴染んだ高齢者も多いため、パック旅行に安心感があるようです。
また、 旅行以外で高齢者に人気の趣味の一つがガーデニング。
高齢者は他の世代と比べて、園芸・切り花製品にお金を使っています。
適度に体を動かす庭いじりは、時間に余裕ができた高齢者にうってつけの趣味でしょう。
参考:総務省調査局 高齢者の家計
4. いくつになっても減らない高齢者のお金の使い道
いくつになっても高齢者がお金を惜しまない使い道は、健康の維持と人とのつながり。
これらの使い道にお金を惜しまないのは、幅広い年齢層の高齢者に見られる共通の価値観とも言えます。
幅広い年齢層で見られた高齢者のお金の使い道
年齢やライフスタイルを問わず多かったお金の使い道は、次の5項目。
- 食費
- 保健・医療
- 交際費
- リフォーム・生活のサポート
いつまでも元気でいたいと思う高齢者は、いくつになっても健康維持にお金を使う人が多いようです。加えて、子どもが独立し自身が高齢者になっても、子や孫を思う親の気持ちは変わりません。
加齢で食べる量が減っても、高齢者のお金の使い道の多くを占めるのが食費。
「健康に良い」とされる食品は、安い加工食品やファストフードと比べ割高です。
高齢者の健康志向は、自身の自立とともに「子どもに迷惑をかけたくない」という親心も動機づけとなっています。
健康を意識した高齢者の食生活は、「量より質」「コスパから健康志向」へシフトするため、少々割高でもお金を使うようです。
持ち家比率が高い高齢者は、住居の修繕やリフォームもまとまったお金の使い道の一つ。
手すりを付けるなど、老化による困りごとのサポートが主なお金の道としてあげられます。
また、付き合いを重視する人が多い高齢者は、他の世代と比べて交際費にお金を使う世代でもあります。
参考:令和元年度高齢者の経済生活に関する調査「過去1年間の大きな支出項目」 内閣府
5. 10年倍以上に増えた高齢者のお金の使い道
過去(2017年度)の総務省「高齢者の家計」調査でも、インターネットショッピングを利用する高齢者は、10年前の2倍以上。
「高齢者はインターネットを使わない」というステレオタイプの見方は、過去のものになりつつあるようです。
かつてのトレンドリーダーも高齢者の仲間入り
また、かつてアンノン族と呼ばれ、トレンドをけん引した世代も高齢者といわれる年齢にさしかかりつつあります。
そんな彼らの中には、高齢になってもトレンドに敏感な人が一定数いるはずです。
かつてのトレンドリーダーたちは、SNSを使いこなす高齢者にもなりえるでしょう。
なお、高齢者のネットショッピングで多いのは、健康と旅行やレジャーに関する使い道。
若い頃に旅行やファッションでトレンドをリードした彼らが、富裕層を中心に、再びレジャーを楽しむ姿も考えられます。
トレンドセッターになりえる高齢者(富裕層)の消費行動を詳しく解説した、次の記事もぜひご参照ください。
6. まとめ
高齢者がお金を惜しまない使い道TOP3は、「趣味やレジャー」「食費」「健康」。
他の世代と比べて、高齢者は冠婚葬祭や交際費にお金を使う世代でもあります。
ただ、一口に高齢者といっても、年代や健康状態でお金の使い道には違いが見られており、体の衰えが進む後期高齢者の主なお金の使い道は「健康」「医療」へシフト。
一方、高齢者の中でも前期にあたるアクティブシニアは、健康に気を配りながら「趣味や旅行」「健康維持・美容」に使うお金も惜しみません。
高齢者の生きがいと関連が深いといわれているのが人とのつながり。
内閣府の調査によれば、インターネットを活用する高齢者は、そうでない人と比べて「生きがいを感じている」人の割合が高いと言われています。
LINEで連絡を取り合うなど、高齢者のお付き合いにもSNSの利用が浸透しつつあるようです。
インターネットを利用する高齢者の急増は、マーケティングを考える上で注目すべき変化。
高齢者の集客においてもインターネットやSNSの活用は、もはや欠かせないものではないでしょうか。
その中でもシニアコミュニティ「おしるこ」は、50歳以上限定のアクティブシニアに特化したアプリ。
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インターネットを活用した高齢者向けの広告戦略については、次の記事で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
シニア向けコミュニティアプリ「おしるこ」に関する詳しい資料は、以下からダウンロードできますので、ぜひご確認ください。