シニア世代の購買行動の特徴から、シニアマーケティングを紐解く
3人に1人が高齢者という時代。シニア世代をターゲットにしたシニア市場は大きなビジネスチャンスの1つとなっています。
そんなシニアマーケティングに欠かせないのは、シニアの購買行動の特徴を知ることです。
この記事では、シニア市場とシニア特有の購買行動を紐解き、シニア向けのマーケティングのポイントを解説。昨今のコロナ禍による消費行動の変化もご紹介します。
目次
1.シニア市場のトレンドとは?
高齢者は長年の経験からライフスタイルを確立しています。そのため、流行りものには流されず、昔から使い馴染みのある商品を好む傾向にあります。
しかし年齢を重ね身体が思うように動かなくなることで、若い頃には注目していなかった商品を買い求めるようになります。そのため、健康維持や身体的困難を補助する商品・サービスが、シニア世代のトレンドの一つとなっています。
ただ、高齢化が進む現在においてはシニアの人口も増えており、シニア世代にも多様性が見られるようになっています。
今まではあまりシニア世代のイメージではなかったようなレジャーや運動などのアウトドアや、最新のテクノロジーが搭載された商品・サービスを好むシニアも増えているといわれています。
シニア市場の拡大によって、今後ますます多様化は進んでいくことでしょう。
シニア・高齢者のトレンドやヒット商品について詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
2.シニア世代の購買行動
多様化が進んでいるシニア市場ですが、商品の購買行動も時代によって変化しています。
シニア向けのマーケティングに欠かせないシニア世代の購買行動について、調査データを踏まえながらいくつかご紹介していきます。
64歳以下は健康に気を遣うが出費は少なめ
高齢化社会となっている現在では、総人口に占めるシニアの割合も多くなっています。そのため一言でシニアといっても、50代後半の方もいれば80代の方もいます。
80代の方は健康には気を遣っている方も多いと考えられますが、50代後半の方は健康を気にしてはいるものの、出費してまで行動する方は少ないことが考えられます。
厚生労働省の「健康意識に関する調査」によれば、健康のために支出しても良い額・実際に支出した額は共に、年齢に比例して高くなることがわかりました。
例えば、健康のために10,000円以上支出した40〜64歳の人は7.9%であるのに対し、64歳以上の人は16.6%と約2倍になっています。
定年前後の世代は労働をサポートする商品が売れ筋
マイナビの調査によりますと、50〜69歳のシニアの約28.7%が起業に興味があると答えています。
シニアの中には退職後も、地域のボランティア活動や自分の畑などの農作業をしたりして労働を行う方も多く見られます。
このことから、シニアの方も定年後には起業する方やボランティアなど働くということに意欲的な人が多くいると言えます。
そのため、老後の労働支援サービスや労働中の身体をサポートする商品も売れ筋商品の1つです。
参考:シニアの4人に1人が起業に関心あり – 起業しようと思った理由は?(マイナビニュース)
孫や子への出費は比較的多め
シニアの方で子や孫がいる方は孫への出費が多くなる傾向があります。
ソニー生命が発表した調査結果によると、1年間で孫のためにした出費の平均額は104,682円にものぼることがわかりました(2021年)。
おこづかいやプレゼントを買ってあげるなど、シニアと孫の関係をターゲットとした商品のニーズがあることが示されています。
シニアは趣味に夢中
シニアの多くは、趣味に出費することが多いとされています。
定年退職後に時間のあるシニアの方はなにか行動しようとし、趣味に没頭する方が多くいます。
総務省統計局が行った調査からは、旅行費・園芸用品・習い事の費用は年齢と共に増加する傾向があることがわかります。
そのため、シニア層の趣味に観点を置きマーケティングを行うことも効果的でしょう。
3.コロナ禍におけるシニアの行動の変化
ここまで、シニアの市場や購買行動の特徴についてご紹介してきました。ここからは、昨今のコロナ禍におけるシニアの変化を見ていきましょう。
基本的な購買行動の特徴は、今までご紹介したものと大きく変わりはありませんが、コロナ禍において大きく変わったのは「シニアのデジタル化」です。
外出の機会が格段に減ったコロナ禍において、インターネットを積極的に使いこなす「デジタルシニア」と呼ばれるシニアが増加しているのです。
ネットを介したワクチン接種の予約や、ネット通販による日用品の購入、非対面のコミュニケーションであるSNS活用など、コロナ禍でシニアの生活においてデジタルの存在が大きくなってきたと言えます。シニアマーケティングのアプローチ方法においても、インターネット広告がより効果的になっていると考えられます。
シニアのデジタル化のトレンドについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。
4.シニア向けマーケティングのポイント
ここからは、実際にシニアマーケティングをしていく際のポイントを簡単にご紹介していきます。
シニアの中でも年代や性別などペルソナを決めて訴求する
購買行動などでもご紹介してきましたが、高齢化社会の今、シニアの中でもかなりの幅があります。そのため、シニア向けの商品として売り出しても、なかなかヒットせず伸び悩んでしまうこともあるでしょう。
シニアのなかでどの年代に売りたいか、どのようなライフスタイルを持っている方に向けて訴求したいかなどを決めてマーケティングを行うことが1つ目のポイントになります。
シニアへは精力的なコミュニケーションが必要
シニアは比較的、流行などに流されず長年親しんできたものや自身の信頼できるものを好む傾向にあります。そのため、新商品やサービスをシニアに買ってもらうには、多くコミュニケーションを取り、知ってもらうことが重要視されます。
シニアとコミュニケーションを取るために有効なツールとして、SNSがおすすめです。特にコロナ禍においてシニアにとってもデジタルが身近になったことからも、SNSは有効です。
市場調査を行う株式会社アスマークの「シニアのSNS利用実態・認知購買行動調査」によれば、シニアはSNSの公式アカウントの投稿から、商品やサービスに関して興味を持つことが多いことがわかっています。
今やシニアもSNSを利用する時代です。SNSを活用して自社の商品・サービスを発信することは、消費者であるシニアとの有効なコミュニケーション手段と言えるでしょう。
参考:シニアのSNS利用実態・認知購買行動調査(株式会社アスマーク)
シニアマーケティングについてより詳しく知りたい方はこちらをご参考ください。
5.シニアマーケティングを成功させるためには、市場と購買行動を知る必要がある
シニア市場で商品やサービスをヒットさせるにはシニアの購買行動や市場を知り、シニアを細分化し、年代やライフスタイルを絞ってマーケティングを行うことが重要になります。
高齢化社会の日本ではシニアといっても様々な方がいるため、シニアをより細かく分けていく必要があります。
その中でそれぞれが求めているものを知り、SNSなどのツールで深くコミュニケーションを取って商品やサービスを知ってもらうことがヒットへの第一歩になります。
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