シニアが直面する実家じまいの不安とは?親と子双方の視点から解説
昨今よく耳にするようになった「実家じまい」。
住み慣れた家を整理・処分することは多くのシニア世代とその子ども世代にとって、心理的・物理的な負担を伴います。
この記事では、実家じまいに対する親と子双方の不安を詳しく解説し、解決策や具体的なアドバイスを提供します。
シニア世代が直面する不安からインサイトを発見し、シニアマーケティングを成功させましょう。
目次
1.実家じまいとは?
「実家じまい」とは、親の住んでいる家を整理・処分することを指す言葉で、子の立場で使う言葉です。
親が自分の住む家を処分することは「家じまい」と呼びますが、この記事では親と子双方の視点から「実家じまい」について紹介します。
なぜ実家じまいが必要なのか?
実家じまいは終活のひとつです。
そのため高齢になった親の生活を見直し、必要なものだけを残して、安全で快適な環境で生活できるようにすることが大切です。
実家じまいの必要性は以下の3つが挙げられます。
- 親の生活環境の改善
- 将来の空き家問題の防止
- 経済的負担の軽減
この3つは実家じまいに対する不安とも共通しており、次の章から詳しく解説していきます。
老後のダウンサイジングについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
2.子が抱く実家じまいへの不安
少子高齢化や核家族化が進んでいる日本では、実家じまいに悩む子ども世代が増えています。
どのような不安を抱いているのでしょうか。
空き家問題
将来、実家が空き家になる可能性は大きな不安の一つです。
親が亡くなった後や、介護施設に入居する場合、実家が空き家になることがあります。
空き家は管理が行き届かなくなり、盗難や不法侵入、火災のリスクが増えます。
令和元年の「空き家所有者実態調査」では、多くの空き家が適切に管理されていない現状が報告されています 。
また、地域の景観や治安にも悪影響を及ぼすことがあります。
実家じまいを通じて、空き家を適切に処分することで、これらの問題を防ぐことができます。
高齢の親が生活する家の安全性
高齢の親が広くバリアフリーになっていない家で生活することも大きな不安材料です。
階段や段差の多い家では、転倒や怪我のリスクが高まります。
また、適切なセキュリティ対策が施されていない場合、防犯面でも心配です。
高齢者を狙った犯罪が増えていることから、セキュリティの強化が求められます。
参考:高齢者の親がいる子ども世代の約7割が実家の「片づけ」の必要性を実感 一方、親との連絡は月に数回、会うのは年に数回程度に留まる現状 | 葬研(そうけん)
実家じまいにかかる費用
実家じまいには、引っ越しや整理、リフォーム、売却など、多くの費用がかかります。
また、相続手続きには多大な時間と労力が必要になり、相続人の間で争いが起こった場合には、大きな精神的負担もかかることになります。
親が元気なうちに実家じまいを進めることで、子どもの負担を軽減し、心の準備も整えることができます。
3.親が抱く実家じまいへの不安
多くのシニアは、老後の生活を見据えて終活を進める中で、実家の整理や処分について考えています。
しかし、具体的な行動に移すのは容易ではありません。
どのような不安から実家じまいに二の足を踏んでしまうのでしょうか。
家を手放すことへの抵抗
家は単なる建物ではなく、家族の歴史や思い出が詰まった場所です。
子どもたちが成長し、家族が集まり、数々の出来事を共有してきた場所を手放すことは、シニアにとって非常に大きな決断です。
また、自分の代で受け継いできた家の伝統を終わらせてしまうことへの責任感や罪悪感は大きなプレッシャーとなります。
その寂しさや罪悪感と向き合うためには、誰も住まない実家を放置した場合の現実的な問題をしっかりと認識する必要があります。
経済的な不安
子どもが実家じまいにかかる費用を不安に感じているのと同様に、親も不安に感じています。
しかし、実家じまいをせずにいれば、古い家の維持管理には多くの費用がかかります。
修繕費や固定資産税、光熱費など、老朽化した家を維持するための費用は年々増加します。実家じまいを行うことで、これらの経済的な負担を軽減し、親や子どもの生活資金を有効に活用することができます。
このメリットを認識することが親が実家じまいへの一歩を踏み出す動機になるでしょう。
調査によれば、97%のシニアが老後の生活に不安を感じており、「何からどこから手をつければ良いか分からない」という悩みも多いです 。
参考:97%が老後の生活に不安 「何からどこから手をつければ」悩みも
終活の意識調査について知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
4.お互いの本音を聞くには?親子のコミュニケーションが重要
実家じまいを成功させるには親子のコミュニケーションが欠かせません。
親が認知症や病気になってしまい、実家をどうするのか聞けなくなってしまうリスクがあるため、親子ともに元気なうちに話し合うことが大切です。
とはいえ、なかなか切り出しにくい話題であることも事実です。
ここからはお互いの本音を話しやすくするための具体例を紹介します。
エンディングノートの活用
エンディングノートには、親の希望や意向を具体的に書き留めることができ、親子双方が納得する形で進める手助けとなります。
ポイントは、まず子ども側がエンディングノートを作成することです。
昨今は40代や50代でエンディングノートを作成し始める方も少なくありませんから、子ども自らが作成した上で親にも勧めるという形を取れば自然に切り出せます。
芸能人や身近な第三者を引き合いに出す
何気ない世間話として、実家じまいや相続手続きを実際に行った人の話を出してみるのもおすすめの方法です。
芸能人や友人知人など、親が知っている方の話だと親近感を持って聞きやすいでしょう。
「芸能人の○○はご両親が亡くなった後に実家じまいを初めて大変だったらしいよ」などの会話をきっかけに、今後実家をどうしていきたいと思っているのか親の意向を尋ねてみましょう。
参考:【今から知っておきたい!実家&墓じまいのこと】“エンディングノート”で徐々に準備を | Web eclat
5.経験者や同じ境遇の人たちと情報を共有
一緒に実家じまいしてくれるきょうだいや親戚がいないと一人で抱え込んでしまい、孤独な作業になりがちです。
上手に人に頼って心身の負担を減らすことが、時間のかかる実家じまいを完遂させるポイントであり、シニアのインサイトを理解するポイントでもあります。
シニア層のインサイト
仕事でも子育てでも、現役を退いたシニアには「誰かと分かち合いたい」「人の役に立ちたい」というインサイトがあります。
長い間忙しく走り続けてきたシニアは、定年後や子どもが巣立った後に孤独感や喪失感から社会参加欲求が高まる傾向があります。
そのようなインサイトを見抜き、社会参加欲求を満たすことができるのがSNSの活用です。
SNSで実家じまい経験者からアドバイスを受けたり、同じ悩みを抱える仲間とつながることが有効です。
特に、シニアのSNS利用率は年々増加しており、インターネット上での情報共有はますます重要となっています。
最新のシニアのSNS利用状況について知りたい方は以下の記事をご参照ください。
6.まとめ
ここまで、実家じまいについて、親と子双方の不安、解決策や具体的なアドバイス、インサイトについて紹介しました。
実家じまいの成功には、家族間のコミュニケーションと経験者や同じ境遇の人たちとの情報共有が鍵となります。
これらを理解した上で、実家じまいに関する情報収集および情報共有しようとしているシニアにアプローチできれば、ビジネスチャンスが広がります。
たとえば、実家の片付けが難航しているシニアには不用品回収や片付けサービス。実家を売却したい、そして新たな住まいを探しているシニアには不動産会社が価値を提供できるでしょう。
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実家じまいは親子の問題であり、50代以上限定のSNSである「おしるこ」ユーザーには子の立場の方も親の立場の方もいるので、この記事でご紹介した悩みやニーズがあるユーザーが多くいます。
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