シニアはヘアスタイルの悩みに寄り添う美容院を探している|シニア世代の髪に対する動向を解説

シニアはヘアスタイルの悩みに寄り添う美容院を探している|シニア世代の髪に対する動向を解説
シニアのインサイト 投稿日: 更新日:

シニアはヘアスタイルの悩みに寄り添う美容院を探している|シニア世代の髪に対する動向を解説

現代のシニア世代は、美容に関する意識の高い人も多く、ネットやSNSでおしゃれなヘアスタイルを楽しむ様子が多く見られます。加齢に伴う変化が髪にも現れるシニア世代ですが、美容室やヘアスタイルを選ぶうえで、どのようなことに重点を置いているのでしょうか。

そこで本記事では、シニアのヘアスタイルの悩みやトレンドをご紹介します。

また、シニア層への効果的なアプローチ方法についても解説しますので、シニアのヘアに関するマーケティングを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. 【男女別】シニアのヘアスタイルに関する悩み
  2. シニアのヘアスタイルはショートが人気
  3. 10~30代よりも美容への意識が高いシニア層
  4. 美容院、ヘアスタイル選びに迷うシニアへのアプローチ方法
  5. まとめ|ヘアに関するサービスや商品の認知度アップには、効果的なアプローチ方法を利用しよう

1. 【男女別】シニアのヘアスタイルに関する悩み

白髪や薄毛などの加齢によるエイジングサインが出るシニアの髪。

実際に髪への悩みを実感し始める年齢として多いのは、アンケートによると、女性40代〜、男性50代〜という結果が出ています。

髪のエイジングサインの原因は、ホルモンバランスの崩れ・紫外線などの外的刺激・頭皮の血行不良などさまざまな原因があり、症状も人それぞれです。

女性の髪の悩みは、年齢を重ねるごとにその内容が変化していくようです。

ここでは男女別シニアの髪の悩みについて、その内容を詳しく解説します。

参照:「40~80代女性のファッション・美容に関する意識実態調査2024」(株式会社ハルメクホールディングス 生き方上手研究所)

参照:「ナイスミドル研究所」が「髪」「頭皮」に関するアンケートを実施。アクティブなミドル・シニア層の半数以上がヘアケアに悩みあり!?(株式会社小学館 AD POCKET)

女性の髪の悩み

髪の悩みを実感し始める年齢は40代〜となっていますが、ここではシニア層として50代以上に注目します。

【女性】40代、50代は「白髪」以外の悩みも多い

50代女性の髪の悩み1位は「白髪」、2位は「髪のうねり」となりました。

3位以降は「クセ毛」や「髪のパサつき・ゴワつき」「髪がひろがしやすく、まとまりにくい」という内容が挙がります。

また、この5年間で新たに出てきた悩みとしても、「白髪」や「髪がうねる」などの症状が挙げられているため、白髪以外の髪質の変化もエイジングサインとして感じている人が多いという結果でした。

「髪が広がりやすく、まとまりにくい」という項目も、他年代と比べて人数が多いため、髪の扱いにくさに悩んでいる人が多い様子が伺えます。

【女性】60代以上は「白髪」と「髪の量の少なさ」の悩み

60代以上になると「白髪」の他に、「髪の量が少ない」「髪が細い」というボリュームに関する悩みが挙げられます。

この5年間で新たに出てきた悩みは、全年齢で「白髪」が1位であるものの、2位は60代と80代で「髪の量が少ない」、70代で「髪が細い」となっています。

女性の「薄毛」は、女性ホルモンの1つであるエストロゲンの減少や頭皮の老化が原因であることが多く、その変化が50代よりも60代以降で強く実感するようです。

男性の髪の悩み

男性の髪の悩み1位は「抜け毛・薄毛」だという結果が出ています。

女性は50代以降どの年齢も、悩みの1位に「白髪」が挙げられていますが、男性では2位です。

男性の薄毛の原因は、頭皮の老化のほか男性ホルモンの乱れもあります。

アンドロゲンという男性ホルモンの影響で薄毛となる症状は、男性型脱毛症と呼ばれており、加齢とともに進行する症状です。

この男性型脱毛症の症状は、成人した日本人男性の3人に1人という多さで現れることから、「抜け毛・薄毛」が悩みの1位になっていると考えられます。

参照:サントリーウエルネスOnline|髪質は年齢や性別などで異なる?改善方法についても解説

2. シニアのヘアスタイルはショートが人気

男女ともに加齢による髪の悩みがありますが、その悩みを抱えながらも人気のある髪型はどのようなものでしょうか。

また白髪が増える年代であることから、ヘアカラーに関する動向と、近年トレンドの白髪を馴染ませるカラーリング「白髪ぼかし」の利用数についても解説します。

男女ともに現在のヘアスタイルはショートが主流

50代以上のシニアのヘアスタイルは、女性で顎のラインにかかる長さのショート、男性で耳にかかる長さのベリーショートがそれぞれ1位です。

また女性に関しては、年齢が上がるほど短いヘアスタイルが好まれ、60代のベリーショートの割合は、50代の倍以上となっています。

男性だけでなく女性も、髪のダメージが分かりにくい、ボリューム感のあるセットができる、手入れがラクなど、加齢による髪質の変化やボリュームの少なさをカバーしやすい、短めのヘアスタイルがシニアには選ばれているようです。

ヘアカラーは白髪染めが多い

50代以上のシニアのカラーメニューの1位は、50代、60代女性ともに白髪染め・グレイカラー、50代男性は単色カラー、60代男性は白髪染め・グレイカラーとなりました。

近年、ネットやSNSで注目されている白髪と他の地毛を馴染ませる「白髪ぼかし」をしている人は、50代、60代女性でそれぞれ5%、50代男性が9.1%、60代男性では0%と実際の利用者は多くありません。

白髪に悩みの多い女性は白髪を活かした施術よりも、白髪をしっかりと染める施術を選んでいます。

また、白髪ぼかしを1番多く利用しているのは50代男性ですが、これは会社で働く現役世代が多いためだと考えられます。

トレンドに触れる機会が多くあることと、白髪ぼかしのメリットである、メンテナンスの頻度が少なくても綺麗に保ちやすい・白髪を活かしたおしゃれなカラーリングに挑戦できる、という部分が生活に活かすことができるからです。

利用してみたいメニューで白髪ぼかしを挙げるのは、50代女性の13.6%、50代男性の10.5%となっており、今後の需要は少しずつ伸びていくでしょう。

シニアが白髪ぼかしに挑戦できるようになるためには、高い技術力でその人に合った白髪が活かせるスタイルの提案が必要となるでしょう。

参照:株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー|美容センサス2022上期資料編(詳細版)<美容室編>「15歳~69歳男女の美容サロン利用実態」

参照:ホットペッパービューティー|白髪ぼかしを詳しく知りたい!白髪染めとの違いやメリット、おすすめカラーまで

3. 10~30代よりも美容への意識が高いシニア層

現代のシニア層は、美容への意識が高く、ヘアケアにも手間とお金をかけています。

1年間の美容室利用回数の平均は、50代女性で4.71回、60代女性で5.43回、50代男性で6.29回、60代男性で6.57回というアンケート結果となっています。

これは、男女ともに10代〜30代の年齢層よりも多い回数です。

ショートヘアで髪の長さが短いことや、定期的な白髪のケアが必要なことから、美容室利用の頻度が高くなっていると考えられます。

活動的で人との交流も多いシニアは、こまめに美容室に通い、みだしなみを整えることが習慣化されているようです。

また特に女性は、1年間の美容室での商品購入代金の平均が、50代女性で14,331円、60代で14,774円となっており、この結果も他の年齢層よりも高いです。

美容室でヘアスタイルを整え、市販品より値段が高くても、自分のヘアスタイルに合ったヘアケア剤を美容室で購入している様子が伺えます。

シニア層へのカットやカラーの施術では、オススメのヘアケア剤などのアドバイスをすることが有効だと言えるでしょう。

シニアの美容・おしゃれへの意識の高さは、化粧品やファッションの業界でも広がっています。

ヘア以外にもシニアの意識の傾向を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

4. 美容院、ヘアスタイル選びに迷うシニアへのアプローチ方法

シニアへ効果的にアプローチするには、シニアが美容室やヘアスタイルをどのように選んでいるのかを知ることが大切です。

シニアへの効果的なアプローチ方法を考える手段として、下記の2点を解説します。

  • ネット予約サイトの需要が高まる
  • 口コミも大切な決め手になる

ぜひ参考にしてみてください。

ネット予約サイトの需要が高まる

現代のシニアは、スマホやパソコンを使って美容室をネット予約している人が多いです。

アンケートの結果では、50代女性のネット予約の比率が最も高く約半数近くを占め、60代は女性30%、男性18.9%となっています。

50代、60代男女のネット予約の大半が、多数の美容室を比較できる予約サイトを利用しており、美容室の情報収集をしながら予約を検討している様子が伺えます。

実際の予約方法は、50代、60代の男女ともに半数近くが電話や店頭でのオフラインによる予約をしていますが、シニアのネット利用はますます増えていくと予想できます。

今後ネットを使いこなすデジタルシニアによって、美容室のメニューや雰囲気を見比べられる、必要なメニューだけ予約できる、美容室の営業時間に左右されないなどのメリットがあるネット予約の需要が増えるでしょう。

ネットを使いこなすデジタルシニアの定義や特徴は下記の記事でご紹介しています。現代のシニアマーケティングには欠かせない内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。

口コミも大切な決め手になる

美容室選びは、口コミによる認知も大切な決め手となります。

現在利用している美容室の認知経路が口コミである比率は、50代、60代の男女で約30%〜50%となっています。

口コミは、友人知人などからの口コミ、予約サイトの口コミでオフライン、オンライン両方を含みますが、年齢が上がるにつれてオフラインの口コミの比率が高くなります。

年齢が近い知人の髪型を見て素敵だと感じたり、信頼できる人からのおすすめが安心感があり、決め手となりやすいようです。

しかし、50代女性ではネットの口コミが知人・友人からの口コミより比率が高く、匿名の口コミも重視しています。

女性は10代〜40代の年齢層も、知人・友人からの口コミよりネットの口コミを決め手としている比率が高いため、ネットの口コミは今後ますますサービス選択の決め手として大切なポイントとなっていくでしょう。

シニアの口コミマーケティングは、その効果について下記の記事で解説しています。シニアマーケティングにおいて、口コミの重要性をチェックしたい方はぜひ参考にしてみてください。

5. まとめ|ヘアに関するサービスや商品の認知度アップには、効果的なアプローチ方法を利用しよう

シニアは自分に似合うヘアスタイルを楽しむため、シニア特有の悩みをカバーしながら、おしゃれなスタイルを実現してくれる美容室を探しています。

安心して利用できる美容室選びの情報収集として、シニアもネット・口コミを利用しているとお伝えしました。

そのため、シニアへ向けて効果的にサービスや商品をアプローチするためには、ネットでの情報発信・広告をダイレクトにシニア層に届けることや、シニアの口コミを集めて参考にしてもらうことが必要です。

そこで、シニアに情報を直接届けられるおすすめのPRの場として、シニア向けコミュニティ「おしるこ」があります。

「おしるこ」は50歳以上の人だけが利用でき、利用者同士のメッセージのやり取りやコミュニティの形成、日記の公開などを通して活発に交流する場です。

この「おしるこ」を使用して商品やサービスをPRすることで、以下のように効率的にシニアマーケティングを行うことができます。

  • シニアにダイレクトに情報が届く
  • シニア間での口コミ拡散が期待できる
  • サービスや商品に対するシニアの反応をチェックできる

シニアへの効率的なアプローチ方法を検討している、シニアへサービスや商品の認知度アップに力を入れたい、という方はシニア向けコミュニティの「おしるこ」がおすすめです。

「シニアのインサイトを知りたい」「シニアへのアプローチは難しい」と課題をお持ちの方へ、有効なシニア向けSNSがあります。詳しくは以下をダウンロードしてみてください。

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