シニアの健康意識を知ると分かる!シニアの健康を支えるものとは?
「高齢社会」日本において、シニア世代がどのようなことに興味や関心を持っているのかを理解することはマーケティングの分野においても重要です。
近年は「アクティブシニア」と呼ばれる活動的なシニア層が増えてきた一方、やはり健康や介護に対して不安を抱えるシニアは少なくありません。
そこで、シニア世代の健康意識を知ると見えてくる「シニアの健康を支えるもの」とは何かをご紹介していきます。
目次
1. シニアの定義を理解する
シニアの健康意識を理解するには、どのような人々が「シニア」と呼ばれているのかを正しく知っておくことが大切です。
そこでまず「シニア」の定義とともにシニア層4分類について解説していきます。
「シニア」とは?
「シニア(senior)」とは「年上・先輩」などの意味を持つ英語の言葉で、近年は高齢者を指す言葉として使われています。
ただ、使われる場所や場面によっては、何歳の人を「シニア」と定義するのかが変化するので注意が必要です。
厚生労働省などの公的機関や世界保健機構(WHO)では、高齢者を「65歳以上」と定義づけているので、この場合「シニア」は「65歳以上」となります。
しかし、ビジネスシーンなどでは「60歳以上」を「シニア」として扱うことが多いようです。
これは、これまでの定年退職の年齢が「60歳」であったことに由来していると言われています。
このように「シニア」という言葉には、使用される場面ごとに定義される年齢などが異なるということを理解しておきましょう。
「シニアの定義」についての更に詳しい情報は、下記のページをご覧ください。
シニア4分類
特に、マーケティングの世界においては「シニア」をその特徴ごとに4つに分類することがあります。
内閣府が公表している高齢化の状況(令和2年版高齢社会白書「高齢化の状況」)を見ると、すでに日本は人口の約3割が65歳以上の「高齢者」いわゆる「シニア層」が占めていることが分かります。
つまり、マーケティングにおいて人口の3割に及ぶ「シニア層」を一括りにして考えることが難しくなってきているのです。
そこで、それぞれの特徴などから以下のように「シニア」を分類していくようになりました。
アクティブシニア
その名の通り「自分の興味や関心に対して意欲的・活動的」であり、なおかつ経済的な余裕もある人々を「アクティブシニア」と呼びます。
アクティブシニアの動向が、シニア市場を牽引しているといっても過言ではありません。
詳しくは、下記のページに詳細に解説されていますので、ご一読ください。
ディフェンシブシニア
ディフェンシブシニアは、健康で収入もある程度余裕があるものの「消費に対してあまり意欲的ではない」人々を指します。
このシニア層は、他の3つの層と比べても人数が多いとされているので「ディフェンシブシニア」の特徴をしっかり理解しておくことはマーケティング対策として重要です。
詳しい解説は下記のページをご覧ください。
ギャップシニア
ギャップシニアは、言葉にもある通り「健康や介護への不安から、できることとやれることにギャップを感じている」人々を指します。
この層の人々は、健康を害しているとまでは言わないものの、心身のどこかに不調を抱えており、将来に対して漠然とした不安を持っています。
しかし、不安があっても生活が成り立っているので、消費行動にはあまり意欲がないことが特徴です。
更に詳しい「ギャップシニア」の解説は、下記のページを参照してください。
ケアシニア
ケアシニアは、身体的な障がいなどによって日常生活で家族やケアワーカー、医療従事者によるサポートを受けている人を指します。
この層の人々は、実際にサービスを受ける人と決済などを行う人が別であることが多いという特徴があります。
下記のページの中で「ケアシニア」についての解説がありますので、ご覧ください。
2. シニアの健康意識を知る
「シニア」の定義をしっかり理解したところで、さっそくシニア世代の持つ健康意識の傾向を見ていきましょう。
ここでは、様々な側面からの調査結果やレポートに基づいて、シニアの健康に対する意識の傾向を「食生活」「運動」「医療・介護」の面から検証していきます。
食生活
内閣府が公表している「高齢社会白書」の中の「食生活」に関する調査結果を見てみると、男女ともに「栄養のバランスが取れていない」と回答している人が約3割という結果になっています。
参考:令和3年版高齢社会白書「図表2-3-3-2・食生活で日頃どのようなことが気になっているか」
そこでリサーチ会社ネオマーケティングが実施した「シニアの食生活と健康意識に関する調査」を見てみると、以下のことが分かりました。
- シニアが積極的に摂るようにしている栄養素の第一位は「タンパク質」で、控えている栄養素の第一位は「炭水化物」である。
- シニアが積極的に食べるようにしている食べ物の第一位は「野菜」で、控えるようにしている食べ物の第一位は「甘いもの」である。
- シニア世代の約8割が病気の予防のために食事面で取り組んでいることがある。
上記の他にも、更に詳しい調査結果が下記のページに公表されていますので、ぜひご覧ください。
出典:株式会社ネオマーケティング「60歳~79歳1000人に聞いた!シニアの食生活と健康意識に関する調査」
こうしてみても分かるように、多くのシニアが健康と「食生活」には密接な関係があると理解し、強く意識して生活しているのです。
更に、必要な栄養素を補おうと「サプリメント」を摂取しているシニアは少なくありません。
株式会社薬事法ドットコムが実施した調査では、41.0%の人がサプリメントを摂取していると回答しています。
出典:株式会社薬事法ドットコム「高齢者のサプリメント調査」
この結果を見ても、多くのシニアが健康と食生活の関連を強く意識していることが分かります。
運動
再び、内閣府が公表している「高齢社会白書」を見てみましょう。
特に「運動」に関する内容として「75歳以上の運動習慣の割合」を見ると、女性では37.8%、男性では約半数に届く46.9%の人が何らかの「運動習慣がある」と回答しています。
参考:令和4年版高齢社会白書「図1-2-2-3・65歳以上の運動習慣の割合」
また、株式会社リクシスが行った「シニアが習慣化したと捉えている健康に関する調査」では、シニアが健康のためにやっている習慣の第一位に「ウォーキング」が挙げられています。
出典:株式会社リクシス「シニアが習慣化したと捉えている健康に関する調査」
つまり、多くのシニアが健康維持のためには何らかの「運動習慣」が必要だと意識していることが読み取れるのです。
医療・介護
シニア世代がどうしても意識している「医療・介護」については、どのような傾向を持っているのでしょうか?
これも、内閣府における調査を見ると、その傾向が見えてきます。
「日頃心がけている健康活動」は何かという問いに対して、約半数となる53.3%の人が「健康診査などを定期的に受ける」と回答している他、36.5%の人は「医療・健康に関する知識を持つ」と回答するなど、多くのシニアが常日頃から医療や介護に対して強い意識を持っていることが分かります。
参考:平成29年版高齢社会白書「医療・福祉に関する事項・図表2-2-1-1」
3. シニアの健康を支えるサービス
「食生活」「運動」「医療・福祉」と、どの側面から見ても、多くのシニアが健康に対してとても強い意識を持っていることが分かりました。
それでは、その強い健康意識に応え、シニアの健康を支えるようなサービスには、どのようなものが展開されているのでしょうか?
実際の事例をご紹介していきます。
シニア向けコミュニティ「おしるこ」
健康意識の高いシニアが活用しているSNSとして「シニア向けコミュニティ・おしるこ」というサービスがあります。
この「おしるこ」には「おさんぽ会員」という仕組みがあり、歩いた歩数や消費カロリーを「おしるこ」内で使えるポイントに換算することができる機能があるのです。
更に、このコミュニティは50歳以上限定ですから、シニアに特化したニーズを抽出するのにおすすめです。アクティブシニアも、そうではないシニア層も、アプリを活用したサービスであれば取り組みやすいのではないでしょうか。
詳しい内容は、下記のページをご覧になってみてください。
新サービス「おさんぽ会員」でお散歩をもっと楽しく!仲間との繋がりと健康の2つのメリットを手に入れよう!
シニア向けサプリメント
食事面からだけではフォローできない、必要な栄養素を補うために「シニア向けサプリメント」が数多く販売されています。
こうしたサービスもまた、シニアの健康を支えるサービスのひとつと言えるでしょう。
シニアに好んで選ばれる栄養素のサプリメントを取り扱うことで、シニア市場におけるシェアを確保することができます。
特に、シニア世代が不足しがちだと言われている「セサミン」や「アミノ酸」、更には認知症予防につながる「プロポリス」などが人気のサプリメントだとされています。
下記のページには、シニア向けサプリメントに関する詳しい内容が解説されていますので、ぜひご覧になってみてください。
「ビオサポ・アクティブシニア(美食百彩)講座」
東京都に本部を置く「生活クラブ生協連合会(以下、生活クラブ)」では、健康な食生活をサポートする事業「ビオサポ」の一環として、シニア世代の食をテーマとする「アクティブシニア講座」と「美食百彩講座」を開催しています。
長年親しんできた生協の食材を「シニアになっても食べ続けたい」という声に応える形で開催されることとなったこの講座では、栄養に関する知識と調理技術の提供という両面でシニアをサポートする内容となっています。
参考:生活クラブがシニアの健康をサポート「ビオサポ・アクティブシニア(美食百彩)講座」
4. まとめ
シニア世代の健康意識を見ていくと、やはり若い世代よりも「健康」に対して強い意識を持って生活していることが分かります。
このような意識を持っているシニアへアプローチするためには、年代が混在しているサービスよりも「おしるこ」のようにシニア世代に特化したSNSを活用した方が、有効なアプローチにつなげていけるのではないでしょうか。
シニア向けコミュニティアプリ「おしるこ」に関する詳しい資料は、以下からダウンロードできますので、ぜひご確認ください。