シニアの趣味ランキングや趣味に使う時間・お金を徹底調査!シニアの趣味をマーケティングに活かすために
巨大なビジネスチャンスとして注目されているシニア市場。シニア向けプロモーション案を考える際は、シニアについて理解することが欠かせません。
人は、加齢とともにライフスタイルや価値観、趣味嗜好、興味関心が変化し、若いときに比べると時間の使い方が変わってきます。
シニアを対象にした調査からは「シニアは趣味にお金を使っている」ということがわかります。そこでこの記事では、現在のシニアの状況とシニアの趣味について詳しく解説します。
シニアの趣味をマーケティングに活かしたいとお考えの方はぜひご一読ください。
目次
1. シニアの趣味との向き合い方
まずはさまざまな調査結果をもとに、現在のシニアが趣味とどのように向き合っているかを紐解きます。ここでは、趣味に使う「時間」と「お金」の観点で見ていきましょう。
若者に比べて趣味に費やせる時間が多い
年齢を重ねるにつれて、ライフスタイルは変化していきます。
総務省統計局が行った国民のライフスタイルについて「1日の時間の使い方」と「1年間の余暇活動」についての調査「社会生活基本調査トピックス-国民のライフスタイル」から、年代別の時間の使い方とその変化について解説します。
10歳代の生活パターンの中心は、学校です。学業時間が他の年代に比べて飛び抜けて長くなり、スポーツや趣味・娯楽も盛んに。社会に出る20歳代は、費やす時間が学業から仕事へと変化します。
30〜50歳代では、仕事時間の男女差が大きくなります。変化が表れるのが60歳代で、退職や子どもの独立の影響により、男女ともに仕事のための時間が減少。その分、1日の自由時間が増加します。
特に70歳以上になると、各年代を通して最も余暇活動時間が長くなります。この余暇活動時間の8割以上を占めるのがテレビやラジオ、雑誌や新聞、くつろぎの時間などの「在宅型余暇活動」です。
このことから、シニアは若者に比べて趣味に費やせる時間が多いことがわかります。
シニアは自分のために使えるお金が多い
株式会社ネオマーケティングが行った「シニアのお金に関する調査」の「生活費以外の現在のお金の使い道は?」という質問では、以下のような結果が出ています。
- 1位:外食……60.5%
- 2位:趣味……59.1%
- 3位:旅行……56.2%
また、同調査での「今後誰のためにお金を使いたい?」という質問でも、「自分のため」が87.2%で最も多い結果です。大和ネクスト銀行の調査からも、シニアが趣味にお金をかけていることがわかります。
調査では、シニアが最もお金を費やしたことの第1位が「趣味(82.8%)」という結果になりました。次いで2位は「ネット通販(81.9%)」、3位は「旅行(71.6%)」、4位は「アンチエイジング(39.7%)」、5位は「デート(16.6%)」の順です。
近年ではスマートフォンやタブレット、パソコンなどのデジタルデバイスを使いこなしてインターネットを活用する「デジタルシニア」と呼ばれるシニアも増えていますが、2位にネット通販が入るなど消費面にも反映していることがわかります。
1年間で費やした金額は、多い順に「旅行(21.1万円)」、「趣味(12.4万円)」、「ネット通販(11.6万円)」、「デート(7.1万円)」、「アンチエイジング(4.5万円)」となり、趣味にお金を費やすシニアも数多く存在しています。
株式会社ネオマーケティングが全国の60歳以上の男女1,000名を対象に行った趣味についてのアンケートでは、「1ヶ月に趣味に使う時間は?」という質問に対し、全体平均で62.4%のシニアが「パソコン・インターネット」と回答しており、SNSの活用や音楽・動画配信サービス、ブログの閲覧、オンラインゲームなど、シニアはインターネットを活用し、さまざまな趣味を楽しんでいることがわかっています。
2.シニアがはじめる習い事
現代では趣味嗜好が多様化し、さまざまな趣味が存在しています。子どもが独立し、自分の時間が持てるようになったシニアの中には習い事や教室、サークルを始める人もいるようです。
株式会社三栄広告社が行ったシニアの習い事に関する調査(全国の50~79歳の男女1200人にアンケート)によれば、全体の12.7%にあたる152人が「現在行っている習い事がある」と回答しています。
現在は行っていないものの、過去に習い事をしていたことがある人は19.4%で233人。興味のある習い事はあるものの、行っていないという人が6.7%で80人。あてはまるものが一つもないと答えた人が71.1%で853人という人結果になりました。
この回答を男女別・年齢別で分類してみると、同じシニアでも男女の違いが見えてきます。
シニア男性の場合、習い事をしている人自体が少なく、65~69歳でやや増加するものの、習い事への関心も少ないことがわかります。
一方でシニア女性の場合は、習い事に積極的です。50〜54歳から年齢が高くなるにつれて習い事への関心が増加し、実際に習い事を始める人も多くなります。
シニアがはじめる趣味として多いのは、ゴルフやテニスなどの運動・スポーツ、楽器やカラオケなどの音楽、社交ダンスやヨガなどが多いようです。
若い世代に比べ、シニアは流行に流されにくく、慣れ親しんだものを長く利用します。継続する趣味である習い事は、シニアの興味関心や傾向を掴むためのヒントにできるでしょう。
3. シニアの趣味ランキングTOP11
では、実際にシニアはどんな趣味を楽しんでいるのでしょうか?
シニアの趣味ランキングTOP11は、以下のような結果でした。(参照:ロクプロによる「高齢者に人気の趣味「ランキング TOP11」」)
- 読書
- 映画鑑賞
- インターネット
- 孫・家族
- 登山
- 園芸・ガーデニング
- ボランティア
- 健康・美容
- カメラ
- グルメ・お酒
- 海外旅行
ここからは、それぞれの趣味について解説していきます。
1位:読書
シニアの趣味の中でも人気が高い趣味として知られる読書が1位という結果に。シニアの場合、体力的な問題もあり、家でゆっくり楽しめる読書は手軽に試すことができる趣味です。
お金をかけず、それでいてじっくり長く楽しめることも人気の理由かもしれません。
2位:映画鑑賞
Netflixなどのサブスクリプション制の動画ストリーミングサービスや、Amazonプライムビデオなどを活用し映画鑑賞を楽しむ人が世界的に増加しましたが、シニアにとっても、映画鑑賞は人気の趣味です。
3位:インターネット
近年は、デジタルシニアと呼ばれるインターネットを使いこなすシニアが増加していることが注目されています。
ネットサーフィン、通販サイトでの買い物、YouTubeなどでの動画・音楽鑑賞、映画鑑賞など、シニアはインターネットでさまざまなことを楽しんでおり、中にはブログサイトを運営しているシニアも存在します。
また、近年では、シニア層のSNS利用率の増加も注目されています。SNSを利用するシニア層は年々増えており、テレビよりもインターネットを見ているシニアも存在します。
シニアのSNS利用率やインターネット利用目的、シニアにおすすめなSNSなどについては、以下の記事で詳しく解説しています。よろしければこちらの記事もご覧ください。
4位:孫・家族
孫や家族と過ごす時間を楽しみにしているというシニアは多いです。「令和2年度 第9回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果(概要版)」からも、「子供や孫など家族との団らんの時」にシニアが生きがいを感じていることがわかります。
5位:登山
健康のためのウォーキング、グルメ、温泉などたくさんの魅力が味わえる登山もシニアに人気の趣味です。登山仲間との会話やふれあいも楽しみの一つとなっているようです。
6位:園芸・ガーデニング
園芸やガーデニング、庭いじりもシニアに人気の趣味です。元々、園芸はシニアに人気の趣味でしたが、近年のオーガニックフードやひとりキャンプなどの人気の高まりによって新規層が加わっているようです。
7位:ボランティア
60歳代、70歳代になって増えた時間をボランティア(社会的活動)に費やすシニアも多いです。特に、60歳代の社会的活動の行動者率は40歳代に次いで高くなることがわかっています。(総務省統計局「社会生活基本調査トピックス-国民のライフスタイル」より)
8位:健康・美容
体調に変化が起こるシニアは健康の意識も高くなります。また、女性の場合はアンチエイジングなど美容にお金をかける人も。化粧品ブランドの切り替え、サプリメント、美容医療など手段はさまざまです。
9位:カメラ
カメラもシニアに人気の趣味です。健康のためのウォーキングや散歩、登山などにカメラを持っていくシニアも多いようです。
10位:グルメ・お酒
シニアは若い世代に比べ、お金に余裕があります。
上記でご紹介した株式会社ネオマーケティングの調査でも生活費以外の現在のお金の使い道として外食が1位になるなど、グルメはシニアに人気の趣味の一つです。
ウーマンズラボによれば、「シニア女性は子育て中の母親と同じくらい食に対する安心安全志向が強い」とされており、食事の安全性など質にもこだわりがあるようです。
11位:海外旅行
旅行はシニアの趣味ランキングでは上位に位置することがほとんどでしたが、ロクプロによる集計時(2021年3月時点)では、新型コロナウイルスの影響でランクダウン。旅行に代わる趣味を探している人が多いようです。
4.趣味があることのメリット
シニアがさまざまな趣味を楽しんでいることがわかりました。最後に、趣味を持っていることのメリットをご紹介します。
まずは、趣味によって交友関係が生まれ、コミュニティが広がることがメリットとして挙げられます。特に定年退職後はコミュニケーションをとる機会が減少しやすいため、趣味という共通の話題を通じて、新たな関係構築ができるのはポイントです。
また、認知症の予防につながることもメリットの一つです。コミュニティが広がって人と話す機会が増えたり、料理や手芸などで手先を動かしたり、読書や映画などで物語に没頭したり、脳が活性化することで認知症の予防につながっていきます。
5. まとめ|シニアの趣味に着目した効果的なマーケティングを
若い世代に比べると仕事の時間が減り、余暇時間の増えたシニアは、趣味に多くの時間やお金を使っていることがわかります。シニアの趣味に注目すれば、広告やマーケティング戦略、自社商品・サービス開発に活かすことができるでしょう。
シニアに向けたプロモーションにはいくつもの種類がありますが、SNSを使ったプロモーションも有効です。
50歳以上のシニアのみ使えるSNSアプリ「おしるこ」では、シニアと企業様を結びつける広告サービスを提供しています。
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