シニアトレンドのキーワードはデジタル化!2022年のトレンド商品予想も紹介
「みずほ産業調査vol.39 日本産業の中期展望」によれば、シニア市場は2025年までに100兆円超の市場規模となる見込みといわれており、今多くの注目を集めている市場です。シニア層の取り込みは多くの企業にとって重要な課題の一つといえるでしょう。
シニア層に向けたマーケティングを行う際に注目したいのが「シニア世代のトレンド」です。時代の流れによって、世間のトレンドは移り変わりますが、同じようにシニアのトレンドも変化していきます。
シニアのトレンドは、若者世代とは異なる特徴があります。2021年に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によってシニアのデジタル進出が加速。そんな現在のシニアのトレンドキーワードが「デジタル化」です。
この記事では、シニア向けビジネスに役立つトレンド情報について詳しく解説していきます。「今のシニアのトレンドが何かわからない」「シニアのトレンドが知りたい」という方はぜひ記事をご一読ください。
目次
1. シニアのトレンドキーワードは「デジタル化」
スマートフォンやタブレット、パソコンなどのデジタルデバイスは、若い世代だけではなく、今ではシニア層にも浸透しています。
現代のシニアのトレンドキーワード「デジタル化」について、ここから詳しく解説していきます。
コロナの影響で2021年はシニアのデジタル進出が加速
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、2021年はシニアのデジタル進出が加速しました。ネットショッピングなどインターネットを活用するシニアが増加し、スマート決済、ネットによるワクチン接種の予約などをこなすシニアも存在します。
ユーロモニター・インターナショナルが発表した「2022年 世界の消費者トレンドTOP10」の調査によれば、2022年に予想される消費者の主な行動トレンド10項目の中に「デジタルシニア」がランクイン。
世界の60歳以上の消費者の80%以上が週に1回はインターネットを利用しており、SNSを利用している人も60%以上。オンラインビデオゲームを楽しむシニアも21%に及ぶことがわかっています。また、半数以上のシニアは、「社会のデジタル化」に対しても前向きです。NRI社会情報システムのアンケート調査報告「シニア世代のデジタル化に関する意識・行動と課題〜「高齢化」と「デジタル化」が共存する日本のデジタルデバイドの現在地〜」によれば、シニア世代の6割弱が社会のデジタル化を期待しています。
また、同調査では、世帯の貯蓄額が多く生活に余裕のある裕福なシニアほど、デジタル化を期する傾向が強いこともわかっています。
ハイテク家電などもシニア世代にヒット
シニアは、若い層に比べて消費額が大きいことが特徴です。
総務省による「家計調査報告(家計収支編)2020年(令和2年)平均結果の概要」の二人以上の世帯の消費支出を世帯主の年齢階級別に見ると、40歳未満の世帯は1世帯当たり1ヶ月平均266,211円となっていますが、50~59歳の世帯は329,937円、60~69歳の世帯は282,997円となるなど、働き盛りの世代と比べても消費支出額は劣りません。
若い世代に比べて比較的お金に余裕があり、消費意欲の高いシニア世代にヒットしたのが、自動温度調節やセンサー感知など、高機能なハイテク家電です。
各家電メーカーも消費傾向の強いシニアに向けた家電に力を注いでいます。シニア向けのハイテク家電は、体力的な衰えを感じ始め、子どもが独立して家族構成が変化し始めるシニア世代に合わせ「上質な生活をサポート」することをコンセプトとした商品も見られます。
シニア層にヒットする商品やシニア市場のトレンド分析については以下の記事で詳しく解説していますので、よろしければこちらの記事もご覧ください。
2022年のトレンド商品予測ランキング
博報堂生活総合研究所は2021年10月28日に「生活者が選ぶ“2022年 ヒット予想”&“2021年ヒット実感”ランキング」をまとめています。
15〜69歳の男女1008人を対象に、2021年に注目された商品・サービスやコンテンツを提示し、「2022年以降、話題になりそう/人々の生活に普及・浸透していそう」と思うかを調査。生活者が選ぶ調査であるため、ニーズや興味関心が反映された内容になっていることが特徴で、年代や性別によっても違いが見られます。
性別・年代別の50〜59歳、60〜69歳のランキング結果が以下のようになっています。なお、ランキングにおいて全体的に女性の方が男性よりポイントが高くなっていますが、これは女性の方がトレンドや消費への感度が高いため。この傾向は毎年の調査で見られるようです。
全年齢・男女共通ランキング全体では、男性は社会・技術・仕事関連の項目が多く、女性は生活に関連する項目が多いという結果になりましたが、この傾向はシニア層でも同様に見られます。
性別・年代別で特徴的な項目をピックアップしてみます。
- 男性50代……「オンライン診療(3位)」、「SDGs(4位)」
- 男性60代……「SDGs(2位)」、「国内旅行(5位)」
- 女性50代……「換気機能付きエアコン(3位)」、「冷凍食品・レトルト食品(4位)」、「ジェンダーレス・ファッション(8位)」
- 女性60代……「日本人トップアスリート(6位)」、「換気機能付きエアコン(7位)」、「冷凍食品・レトルト食品(8位)」、「電気自動車(EV)(9位)」、「国内旅行(10位)」 など
「フードデリバリーサービス」「無人・非接触サービス」「オンライン授業/学習」「オンライン診療」「換気機能付きエアコン」「冷凍食品・レトルト食品」などが上位にランクインする結果からは、シニアを含めた生活者が来年以降も新型コロナウイルス感染症の影響が継続すると考えていると予想でき、自宅で過ごす時間を充実させる、便利にするなどの商品・サービスへの需要の高まりを感じさせます。
2. デジタルシニアが急増中?消費行動の特徴とアプローチ方法とは
デジタルシニアとは、スマートフォンやタブレット、パソコンなどのデジタルデバイスを自由に操作し、インターネットを使いこなすシニアのことを指します。
シニアのデジタル化がトレンドである昨今、デジタルシニアは増加していると言われています。
流行感度が高く社交的であるデジタルシニアは、消費行動も活発です。デジタルシニアは通話やメールはもちろん、SNSやメッセージアプリ、インターネット検索、YouTubeなどの動画サイト、天気、ニュースアプリの閲覧、地図アプリなどを活用しています。
では、デジタルシニアに対して、どのようなアプローチを取ればいいのでしょうか?
ここれまで以上に検索連動広告やSNS広告が有力に
シニア向けの広告としては、「テレビCM」「ラジオCM」「新聞広告」「雑誌広告」などのマス広告が効果的とされていましたが、デジタル化が進んだことで、これまで以上にWebの検索連動広告やSNS広告が有力になると考えられます。
インターネットを活用したWeb広告は、オフライン広告とは異なり、細かなターゲティングが行えることがメリットです。性別や年齢はもちろん、世帯収入、子どもの有無、住宅所有状況、サーチキーワード、時間帯、曜日などからターゲティング可能です。
今や生活に欠かせないものとなったSNSも、シニアに有効なアプローチ方法です。SNS上では、気の合うユーザー同士で情報交換や会話などのコミュニケーションができるほか、企業が発信する最新情報を受け取ることができるなど、シニアが便利に情報収集できるツールです。総務省の「令和2年通信利用動向調査の結果」によれば、全年代でソーシャルネットワーキングサービスの利用者が増加。令和2年では60〜69歳のシニアの60.6%がソーシャルネットワーキングサービスを利用しており、50〜59歳では75.8%と、8割近くものシニアがソーシャルネットワーキングサービスを活用していることがわかります。
総務省情報通信政策研究所が発表した「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によれば、平成24年には0.9分だった60代のソーシャルメディアの利用時間が令和2年には12.9分に上昇。自身のSNSアカウントを開設し、仲間と交流するシニアが増えています。
3. SNSを活用してシニアにアプローチしましょう
シニア市場のトレンドについて詳しく解説しましたがいかがでしたでしょうか。スマートフォンやタブレット、パソコンなどのデジタルデバイスを活用するシニア層は年々増えており、それに伴って、積極的にインターネット・SNSを活用するシニアも増加しています。
このような増加するデジタルシニアへのアプローチとしては、SNSを使った方法も有効です。
シニア向けSNS「おしるこ」は、50歳以上のユーザーだけが使えることが特徴です。2018年末のリリースから、5万人以上のシニアに「おしるこ」のコミュニティアプリにご登録いただいています。
「日記投稿」「友達づくり」「グループチャットによる会話」などのメインコンテンツの利用によってポイントを獲得でき、獲得したポイントで商品・サービスなどと交換できる仕組みです。この交換商品枠に、「商品・サービスの体験広告」を掲載することで、シニアに効果的なアプローチを行えます。
また、インフルエンサーだけではなく、一般ユーザーが商品・サービスのPRを行うことも特徴です。50歳以上の全ての年代・性別・趣味のユーザーが商品・サービスを使ってみた感想や体験談を日記として投稿してくれるため、他のユーザーも興味が持ちやすいというメリットがあります。
この他にも、「おしるこ」ではさまざまなプロモーションを実施可能です。シニアに向けた効果的なアプローチを行いたいとお考えでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。
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