シニア富裕層が狙い目?!インサイトとアプローチ方法を紹介します
「シニアの富裕層に向けたアプローチ方法が分からない。」
「どんなインサイトを持っているのだろう?」
現在のシニアは、比較的裕福とも言われていますが、富裕層と呼ばれるシニアに対しては、どのようなマーケティング活動を行ったらよいか分からない方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、シニア市場への新規参入、特に富裕層をターゲットにしたいと考えている方へ、リッチなシニアのインサイトやアプローチの仕方について教えます。
目次
1. シニア富裕層はどれだけいる?
ここでは、シニアの富裕層がどのくらいの割合なのか、また富裕層の定義や所得、資産などについて紹介します。
シニア富裕層の所得・資産
まずは、富裕層の定義から見ていきましょう。富裕層とは、大きな経済力や購買力を持つ個人や世帯を指していますが、明確に定義が定められているわけではありません。
例えばグローバル・ウェルネスレポートによると、富裕層とは「金融資産1億円以上保有していること」とされています。つまり年収の多さではなく、どのくらい金融資産を保持しているか?が基準になっています。そのため、遺産相続したことで富裕層の仲間入りになるケースもあるでしょう。
上記の定義に照らし合わせた際に、日本は世界の中で3番目に多く富裕層のいる国で、80%が56歳以上となります。
そのうち、シニアと呼ばれる66歳以上は、51.7%を占めます。

シニア富裕層には2つのタイプがある
シニア富裕層には、主に2つのタイプがあります。
一つは、世帯純金融資産保有額が1億円以上となる富裕層で、もう一つは5,000万円以上1億円未満の準富裕層です。
野村総合研究所によると、資産1億円以上をもつ日本の富裕者は、およそ149万世帯おり、純金融資産*総額は364兆円と推計されています。(2021年度)
準富裕層は、およそ325万世帯で、純金融資産総額は258兆円でした。
*不動産, 負債を除く株式や投資信託などの金融資産のこと

富裕層(超富裕層含む)
超富裕層を含めた広義的な富裕層の部類に入るのは、世帯純金融資産保有額が1億円以上とされています。
経営者・役員、医師などが多く、主な収入源は経営による収入に加えて「投資や株式などの配当」や「不動産収入」があり、貯蓄や年金などに頼ることはありません。
準富裕層
準富裕層の場合は、資産保有額5,000万円以上1億円未満が該当します。
富裕層ほどではないにしろ、投資や株式による配当、起業や副業によって得た収入が多いようです。
親の遺産相続も、大方はこの部類に属することでしょう。
仕事をやめた後は、年金プラス預貯金の取り崩しとなる可能性が高くなります。
2. 常に現役?シニア富裕層ライフスタイルの特徴

ここでは、シニア富裕層のライフスタイルや興味などについて紹介します。
リッチシニアのインサイトはどのようなものであるか、ぜひ参考としてください。
働き続けたいシニア富裕層
富裕層のシニアは、働くことにとても積極的です。
その主な理由は、以下の通りとなります。
- 後世のために働く
- 社会や人とのつながりを感じていたい
- 仕事が好き・生きがいだから
実際に、会社経営者や大手の役員であれば、第一線を退いても会長職や顧問についていたり、社外取締役に就任していたりします。
また、起業をするケースも珍しくありません。
内閣府高齢社会白書によると、65歳以上の起業は平成19年で8.4%のところ10年後は11.6%と3%以上、上昇しています。

シニア富裕層は、たとえ現役を退いたとしても、やりがいや生きがいを求めて積極的に社会との関わりを持とうとしているのです。
健康への関心が人一倍
シニア富裕層は、健康への関心が人一倍強い傾向にあります。
なぜなら、健康な体は幸せな老後につながると常に考えており、健康寿命を現役時代より意識しているからです。
現役時代と変わることはなく、生活スタイルは朝型で定期的な運動をおこない、規則正しい生活を心がけています。
主に行っているのは、ウォーキングやゴルフ、ランニングなどもあれば、ジムに通ってパーソナルトレーナーについてもらうことも多いようです。
常に健康チェックを行い、健康に良いと思うことにはお金をかけています。
3つの関心事は旅行・外食・資産運用
シニア富裕層の興味・関心事は旅行、外食、資産運用の3つと言われています。
忙しく過ごすシニア富裕層ですが、余暇や自分の楽しみに無関心ではありません。興味あることには、常にアンテナを張っています。
旅行や外食においては船旅やハイクラスなホテルに泊まったり、評判のレストランに行ったりするなど、質を重視しています。
資産運用も常に株式などをチェックして、動向にアンテナを張っています。

アクティブに情報収集を行う
シニア富裕層は、アクティブに情報収集を行います。
なぜなら、知識欲が高く興味あることや社会の動きに敏感なため、常にアンテナを張っているからです。
シニアとなると新聞や雑誌の購読がメインですが、インターネットやSNSも積極的に活用しています。
第一線を退いても、積極的に社会とかかわっているためデジタルにも抵抗感がありません。ただし、シニアにおいては発信よりは収集がメインです。
情報弱者になることを嫌うので、常に良い情報をキャッチしようとしています。
生活消費は合理的&メリハリ型
シニア富裕層の消費行動は、合理的かつメリハリ型となります。
富裕層は基本、ムダにお金を使うことなく、流行にとらわれませんが、本当に気に入ったもの、または量より質を重視します。
以下は、JTB総合研究所による富裕層の価値観のタイプについてまとめたものです。

価値観のタイプについて、富裕層の50代以上はシンプルな生活を求め、質を重視したメリハリ型が全体の37.5%を占めていることがわかります。
そのため、ブランドには特に興味は持たず、気に入っていればユニクロなどのファストファッションも好んで取り入れるなど、「シンプルイズベスト」の傾向にあるようです。
ただし、ビジネスシーンや人とのコミュニケーションにおいては見た目を重視して、質の良いファッションを取り入れたりしています。
消費行動は使うべき時に使い、それ以外はムダと割り切りが早いのが特徴です。
3. シニア富裕層へはどんなアプローチが効果的?
最後に、シニア富裕層に向けた広告の効果的なアプローチ方法を紹介します。
宣伝広告のアプローチには、適切なメディアを選ぶ必要がありますが、シニア富裕層へ特に効果が高いのは、タクシー・新聞・SNSの3つです。
これら3つが、どのように効果をもたらすのかを述べていきます。
タクシー広告
タクシー広告は、シニア富裕層に目に触れやすいので非常に有効なアプローチ方法です。
富裕層は元々時間をお金で買う感覚が普通なので、タクシーなど早く移動できるものを好んでおり、シニアの場合は馴染みやすく感じているのでしょう。
タクシーに一旦乗車すると、降りるまでの時間は手持無沙汰になるため、広告もじっくり見てもらえる可能性が高くなります。
宣伝広告も、動画やステッカー、リーフレットなど豊富にあるため目に留まりやすいのが特徴です。
タクシー広告の種類など詳細については、次の記事で詳しく解説していますので、こちらもご参考としてください。
新聞広告
シニア富裕層にとって新聞広告は、最も有効かつベストマッチなアプローチ方法となります。
新聞は、富裕層全般のみならず特にシニアの信頼度が高いので、広告宣伝のアプローチにつながりやすいのがメリットです。
「新聞を読んでいる」と回答した人のうち、年収1,000万円以上の富裕層の割合が92%との調査結果となりました。
富裕層は経営者が多いため、経済動向や情報に敏感であり、新聞での情報収集を必須と感じる人が多いのでしょう
新聞広告の特徴やメリットなどについては、次の記事で詳しく解説していますので、こちらも参考としてください。
SNS広告
SNS広告も、常に情報にアンテナを張っているシニア富裕層への有効なアプローチ手段です。
シニア富裕層は、働き続ける人も多くITリテラシーも持っているため、インターネットやSNSも気軽に利用しています。2022年11月「シニアのSNS利用実態調査」(60-70歳代)をみると、2018年からの四年間で、知人等とのメッセージ使用が中心のLINE以外のSNSで倍増しています。

常に情報のアンテナを張っている、シニア富裕層にSNSは欠かせない存在となっています。
SNS広告の特徴やメリットなどについては、次の記事で詳しく解説していますので、こちらも参考としてください。
4. まとめ
ここまで、シニア富裕層の割合やインサイト、アプローチ方法などについて、解説しました。
シニア富裕層は、情報収集にはとても積極的です。
新聞や雑誌などからの情報で良いと思うものはどんどん取り入れており、最近はインターネットやSNSも気軽に利用しています。
50代以上の方だけが利用できるコミュニティアプリ「おしるこ」も、きっと取り入れることでしょう。
専門ライターによる記事作成や、オンラインサービス、PR動画などの広告について、富裕層の期待に応えられるサービスを多く取り揃えています。
シニア富裕層へアプローチしてみたい、マーケティング担当者におすすめのSNSです。
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