SNS広告のトレンド分析とシニア市場にアプローチできる広告形態
以前は「若者のもの」と思われていたSNSですが、シニア層へも浸透しつつあります。
SNSを活用した広告は、低コストで出稿できるメリットがありますが、ターゲット設定が曖昧なまま進めた場合は効果が表れない恐れもあります。
また、変化が激しいSNSの世界では、数年前のトレンドが時代遅れのものとなってしまうケースも。
幅広い年齢層への広がりを考慮すれば、シニアマーケティングにおいてもSNSのトレンドと無縁ではいられません。
この記事では、SNSのトレンドをふまえたシニアにアプローチできる広告戦略を解説いたします。
目次
1. 2023年SNS広告のトレンドとシニアの利用実態
近年のSNS利用の動向を見れば、シニア向け広告への活用は避けられないものとなっています。
ここでは、SNSのトレンドとシニアの利用実態をふまえた広告活用について解説いたします。
SNS広告でよく見られているのはマンガとショート動画
マンガや動画がよく見られる理由は、短い時間で多くの情報を伝えられるためです。
映像の情報量は文字の5000倍といわれ、1分間の映像は約180万文字の情報にあたります。
また、SNSを見るのもスマホを使うケースが多いため、長い動画や文章は途中でスキップされる恐れもあります。
SNSで映像を交えたコンテンツがトレンドになっているのは、スマホでの閲覧と関係があるようです。
参考:文字の5000倍!?映像の持つ圧倒的な情報量とは NTTコムオンライン
共感を得られやすいマンガを用いたSNS広告
マンガを用いたSNS広告が見られている理由は、共感を得られやすいため。
ストーリー性のあるマンガは、主人公に自分を投影して結末を知りたくなってしまいます。
ターゲットに近い主人公を用いたマンガは、写真やイラストを用いた投稿が可能なSNSと相性の良い広告形態です。
幅広い年齢層に見られているマンガ広告ですが、どのSNSで打ち出すかはターゲットに合わせた選択が大切です。
短時間に多くの情報を伝えられるSNSのショート動画
動画投稿に特化したYouTubeは、SNSの中でも多くの情報を伝えられる強みがあります。テキストや写真などの目で見た情報が記憶に残る割合は30%程度と言われていますが、音声と動画を用いたYouTubeの情報は約70%にのぼります。
SNS広告の中でも、テレビCMより低コストで狙ったターゲットに広告を打ち出せるのがYouTube広告の強み。
ただテレビCMより安いとはいえ、動画編集にはそれなりの手間やコストがかかります。
最近はもっと気軽に始められるSNS広告として、YouTubeのショート動画がトレンドに上がっています。
さらにGoogle検索でも上位に表示されやすいため、認知されやすいという利点もあります。
新型コロナの流行で広がったシニアのSNS利用
さらに昨今のSNSのトレンドとして、シニア向けのSNS広告も伸びてきています。新型コロナの流行による外出自粛が、シニアのスマホデビューを後押ししたようです。
内閣府の調査によると、知人や家族と会えなくなったことをきっかけにスマホを使い始めた人が増えたとのこと。
「SNSは難しそう…」と食わず嫌いだったシニアも、家族や知人のすすめで始めたところ、便利さに目覚め使い続けている人が多いのでしょう。
参考:令和5年版高齢社会白書「新型コロナウイルス感染症の拡大による高齢者のコミュニケーション等への影響について」
2. シニア向けの広告に使えるSNS4選
メジャーなSNSの中でシニアユーザーが増えているのは、以下の4種類です。
- LINE
- YouTube
メッセージのやり取りでLINEを使い始め、動画を楽しんでいるシニアが多いことがわかります。
また、Instagramも女性を中心にユーザーが増えつつあります。
シニアにアプローチできるSNS4種類を比較
シニア向けの広告ツールとして効果が見込める4種類のSNSの特徴を一覧表にまとめました。
一口にSNSといっても、テキスト投稿が中心のアプリもあれば、写真などイメージ主体のアプリもあり、さまざまな形態のSNSが存在。
またSNSの投稿形態は、投稿が不特定多数の人に公開されるオープン型と限られたグループのみで共有されるクローズ型に分けられ、オープン型の方が拡散されやすいと言われています。
シニアマーケティングにおいても、SNSの特性に合わせた広告の打ち出し方が重要なポイントになります。
シニアが最もよく使うSNSは「LINE」
シニアのユーザーが最も多いSNSはLINEで、50・60代の9割前後が使っています。
60代の利用が先行していますが、70代を加えたシニア層の利用率も約8割と、幅広い年齢層に浸透しています。
今まではメールでのやり取りが中心だったシニアも、ここ数年でLINEに切り替える人が急増中。
他のSNSは使わないシニアも、「LINEは使っている」という人が多いようです。
男性より女性ユーザーがやや多いのは、人との交流が多いほど使う機会が多いことが理由でしょう。
参考:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書 内閣府
SNS広告としても使える「LINEのお友達登録」
SNSの中では拡散力が弱いものの、特定のグループ内でのやり取りが中心のLINEは、定期的なフォローでターゲットとの距離を縮められます。
自社の認知度を高める広告より、「お友達登録」を通じた囲い込みに適したSNSです。
SNS広告の手法としては、ビジネス向けのLINE公式アカウントによる一斉配信サービスを利用した顧客に対する定期的なフォローが一般的です。
テキスト投稿が中心のLINEは、商品やサービスのPRというより、見込み客をリピーターにつなげるための広告ツールなので、Webサイトや他のSNSとの併用が効果的でしょう。
LINE公式アカウントの料金プラン
以前は大企業向けというイメージがあったLINE公式アカウントでしたが、2019年にLINE@と統合されたことにより、リーズナブルな料金で始められるプランが設定されています。
LINE広告向のプランと料金については、公式HPをご確認ください。
また、SNS広告の料金プランや特徴については、以下の記事にも掲載されています。
「YouTube」は幅広い年齢層が楽しむエンタメSNS
テレビの影響力が強いと言われていたシニア層もYouTubeは結構見ています。
自ら発信する人はまだ少ないものの、50代は8割以上、60代でも半数以上の人が利用し、70代のユーザーも増えています。
LINEに次いで利用者が多く、今後もシニアユーザーの増加が見込まれるSNSと言えるでしょう。
YouTubeのショート動画を活用した広告は中小企業の救世主
一般的なYouTube動画は15分程度ですが、アプローチできるコンテンツに仕上げるのは、その何十倍もの時間と労力を要します。
もっと手軽なSNS広告としてトレンド入りしているショート動画は、シニア層へのアプローチにも効果的です。
一般的な動画コンテンツより気軽に始められ、検索でもヒットしやすいため商品やサービスのPRに適したSNS広告の一つ。
商品やサービスに自信があるものの、売上が伸び悩む中小企業向けの広告ツールとして注目を集めています。
早くからSNSを使っていた男性が多い「Facebook」ユーザー
早くからSNSを使い始めたシニアの中にはFacebookのユーザーも一定数います。
自ら情報発信する人も見られ、早くからデジタルに慣れ親しんだ男性が多いよう。
また、男性シニアはパソコンの利用率も高いため、Facebook広告はパソコン・スマホ双方で見られることを意識した形態がよいでしょう。
Facebook広告は炎上リスクの少ないSNS
ユーザー数は伸びないものの、Facebook広告ならではのメリットは炎上リスクの少なさ。
リスクゼロとは言い切れませんが、実名での投稿が慎重な情報発信を促す要因になっているようです。
大人のユーザーが多いFacebookは、SNSの中では比較的炎上の件数は少ないようです。
Instagramはファッションやコスメなどイメージ広告に適したSNS
写真の投稿が中心のInstagramは、ファッションやコスメなどのイメージ広告に適したSNSです。
男性より女性ユーザーが上回る理由は、女性の関心が高いジャンルの広告と相性がよい点が考えられます。
最近では「SNSでトレンドをチェックしている」という50代以上の女性も増えているため、2023年の時点で半数程度のシニア女性が利用しています。
自ら発信する人は少ないものの、Instagramでトレンドをチェックするシニアは一定数存在。
かつてアンノン族と呼ばれトレンドに敏感なシニアへ向けたアプローチは、Instagram広告も効果的です。
3. 購買行動のトレンドを変えたSNS広告の影響力
SNSの登場は、消費者の行動や広告のトレンドを変化させたと言われています。
マスメディアやWebサイトの広告は、企業側が発信した情報に興味を持った人が購入に至るケースが一般的です。
一方、SNS広告は、「共感」や「共有」が商品やサービスを知るきっかけとなります。
SNSの登場で広告のトレンドは「共感マーケティング」に
SNSの登場は、広告のトレンドに大きな変化をもたらしました。
従来のマスメディア広告に対する反応は、次のような段階を踏んで購入につながります。
- 広告を見て商品やサービスを知る(Attention)
- 興味を持つ(Interest)
- 使ってみたいと思う(Desir)
- 記憶に残る(Memory)
- 購入を決めて行動に移す(Action)
マスメディア広告の購入モデルは、一連の反応を略してAIDMAとも呼ばれています。
SNS広告の購入行動はSIPS
SNS広告を見た人が購入に至るまでの反応は、従来の広告モデルとは異なります。
- 「いいね!」共感を得た情報が拡散される(Sympathize)
- 口コミなど商品やサービスの情報をチェック(Identify)
- 商品に対するコメントで情報発信に参加(Participate)
- 情報の共有や拡散(Share&Spread)
SNSを通じた共感から情報共有で購入を決める点がマスメディアの広告との違いです。
ターゲットを絞り込んだSNSの活用でファンを増やせ
従来の広告がメディア側からの一方的なアピールとは違い、まずユーザーの共感を得ることが企業のPRにつながります。
SNS広告では共感を得られる情報を定期的に発信し、「いいね」やリツイートを獲得していくことが重要。
想定されるターゲットに合わせたコミュニティを選択し、共感を得て自社のファンを増やしていくのがSNS広告の手法です。
開拓の余地があるシニア向けのSNSと広告活用
SNSでは趣味嗜好に合わせたコミュニティがいくつも存在します。
ただ、SNSでシニアが集うコミュニティは、まだ多くはありません。
幅広い年齢層との交流は刺激を受けるものの、若い人だけのグループに参加するのは気おくれするものです。
そんな中で「おしるこ」は、シニアが安心して参加できるSNS。
シニアをターゲットとした広告を打ち出す場としても活用できます。
効果的なSNS広告の打ち出し方については、こちらの記事もぜひお読みください。
4. シニア向けのSNS広告は「おしるこ」もおすすめ
SNS広告のトレンドは、マンガやショート動画を用いたPR。
共感を得られやすく、短時間で多くの情報を届けられる点が支持されているようです。
ここ数年SNSを使い始めるシニアが増えているため、マーケティングへの活用が欠かせません。
SNS広告は、低コストで狙ったターゲットにアプローチできる点が魅力。
魅力的な商品や技術力を持ちながらも、広告費がネックで知られていない企業も多いのではないでしょうか。
SNS広告はテレビCMより敷居が低いため、上手に活用すれば中小企業の救世主にもなりえます。
SNSにはいくつかの種類がありますが、昨今ユーザーが増加しているシニアに向けたSNS広告を検討する場合は「おしるこ」がおすすめです。50歳以上限定のSNSである「おしるこ」は、確実にターゲットであるシニアにアプローチすることができます。
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