SNS動画広告のメリット、種類、ポイントを徹底解説【事例あり】
スマホをはじめとするモバイルデバイスの進化や通信環境が整備されたことにともない、動画広告は一般消費者に広く浸透しています。
なかでも、毎日利用するユーザーが多いSNSにおける動画広告は、多くの企業が活用している広告媒体です。ただ、「動画広告は配信が難しそう」「メリットがわかりにくく提案しづらい」という方もいるのではないでしょうか。
この記事では、そのような方に向けてSNS動画広告のメリットやSNSごとの動画広告の種類、作成時のポイントについて解説しています。動画広告を始めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- SNSの動画広告のメリットとは?
- ユーザーの興味をひきやすい
- 拡散されやすい
- 幅広いユーザーにアプローチできる
- SNSの動画広告の種類
- LINE
- 動画広告を作成する際のポイント3つ
- 最初の3秒にこだわる
- 音声なしでも伝わるよう表現する
- 伝えたいメッセージを明確にする
- SNS動画広告の活用事例
- Instagram広告:日本航空(JAL)
- Facebook広告:株式会社ワンダーマーク
- LINE広告:株式会社スナックミー
- Twitter広告:株式会社はなまる(はなまるうどん)
- SNS動画広告を活用してマーケティングを成功させよう
1. SNSの動画広告のメリットとは?
SNSにおける動画広告は、SNSのタイムラインや検索画面、YouTubeの動画の途中などに差し込まれる15~30秒ほどの短い動画広告のことを指します。
ここでは、SNSで動画広告を配信するメリットについて解説します。
伝えられる情報が多い
動画は、静止画と比較すると多くの情報を入れ込むことができます。
ユーザーが同じ3秒広告を見るにしても、静止画よりも動画の方がより多くの情報を受け取ることが可能です。
もちろん詰め込みすぎるとわかりづらい動画になってしまいますが、表記しなければならない情報が多い健康食品やコスメなどの広告には、動画広告はぴったりだといえるでしょう。
ユーザーの興味をひきやすい
人は止まっているものよりも動いているものに目を奪われやすいです。動画広告も同じく、動きがあるということでユーザーの興味をひきやすい広告だといえます。
ユーザーの注目を集め、より多数の人に見てもらえるという点は、広告において大きなメリットだといえるでしょう。
拡散されやすい
SNSは、「シェア」「リツイート」など、ユーザーからユーザーへ情報を共有しやすい・拡散しやすい仕組みがあります。SNS広告はSNSの投稿とほぼ同様の形で配信できるものも多いため、通常の投稿と同じく共有・拡散されることも多いです。
また、動画は静止画と比較して、より深いストーリー性を盛り込むことができるコンテンツです。人の心を動かすような感動するストーリーや、ユニークな映像など、作り方次第では通常の投稿・広告よりもユーザーの「シェアしたい」という気持ちを喚起させられるでしょう。
「誰かにシェアしたい!」「この情報を周囲の人に伝えたい!」と思ってもらえるような投稿ができれば、設定したターゲットよりも広い範囲に広告が届くことになります。これは大きなメリットだといえるでしょう。
幅広いユーザーにアプローチできる
SNS広告は詳細なターゲティングが可能な媒体です。また、動画という形式に関しては、若者はもちろん、よくテレビを視聴するシニアにも馴染みのある形式です。媒体の面からも、広告形態の面からも、SNS動画広告は幅広いユーザーにアプローチできる広告だといえます。この点は、大きなメリットだといえるでしょう。
近年はシニア向けSNSなど、年代や趣味などに特化したニッチなSNSも登場しており、ますますアプローチしやすくなっています。
なお、シニア向け動画広告の配信を考えている方向けに、以下の記事でシニアに伝わる動画広告についてまとめています。ぜひ参考にしてください。
2. SNSの動画広告の種類
ここからは、SNSごとの動画広告の種類について解説します。
ここでは、
- LINE
の4大SNSの動画広告についてまとめました。
1:1の写真がメイン投稿となる、ビジュアルに特化したSNSであるInstagram。
Instagramの動画広告は、以下の場所に配信されます。
- フィード(ニュースフィード、いわゆるタイムライン)
- ストーリーズ
- リールズ
おおむねの入稿規定は以下のとおりです。
- サイズ:フィードは1:1(正方形)など、ストーリーズとリールは9:16(縦長)
- ファイル形式:MP4,MOV,GIF
- 容量:最大4GB、最大120秒
Instagram広告は、どれもユーザーの投稿に溶け込むかたちで配信される広告です。そのため、「ユーザーにマッチする内容」を重視した広告内容にすることが非常に重要になります。ユーザーがInstagramで閲覧しているコンテンツとかけ離れた内容を配信してしまうと、「邪魔な広告」とされてしまい、良い効果を得ることはできないでしょう。
実名登録が基本で、企業のビジネスページも多く作成されているFacebook。
Facebookの動画広告は、以下の場所に配信されます。
- フィード(いわゆるタイムライン)
- ストーリーズ
- インストリーム
おおむねの入稿規定は以下のとおりです。
- 推奨サイズ:フィードは4:5(ほぼ正方形)、ストーリーズは9:16(縦長)、インストリームは16:9 (横長)
- ファイル形式:MP4,MOV,GIF
- 容量:最大4GB
Facebookは先ほどお伝えしたとおり、ビジネスページも多く作成されています。また、実名登録のため、ビジネス上でのつながりや情報収集に活用しているユーザーも多いです。
このような雰囲気を壊さない広告づくりが重要になるでしょう。
LINE
1対1やグループでのトークが楽しめるコミュニケーションSNS、LINE。
LINEの動画広告は、以下の場所に配信されます。
- Smart Channel (Talk Head View)(トークリスト最上部)
- タイムライン
- LINE マンガ
- ウォレット
- LINE BLOG
- LINE ポイント
- LINE ショッピング
- LINE 広告ネットワーク
一部異なるものもありますが、おおむねの入稿規定は以下のとおりとなっています。
- サイズ:16:9 (横長)か1:1(正方形)
- ファイル形式:MP4
- 容量:100MB以内
LINE広告ネットワークは「MERY」「あすけん」「DELISH KITCHEN」など、LINEと連携しているLINE以外のさまざまなアプリに配信される広告枠です。LINE広告ネットワークにおける月間ユーザー数は実に1.1億以上。非常に幅広いユーザーにアプローチすることができます。
140文字以内の短文に加え、静止画・動画などをつぶやけるTwitter。
Twitterの動画広告は、以下の場所に配信されます。
- タイムライン
- トレンドテイクオーバー(虫眼鏡マークをタップして表示されるページ、または検索結果)
- アカウントのプロフィール
- 公式Twitterクライアント
おおむねの入稿規定は以下のとおりです。
- 推奨サイズ:1:1(正方形)または16:9(横長)
- ファイル形式:MP4,MOV
- 容量:最大1GB、最長2分20秒(推奨は15秒以内)
Twitterは非常に幅広いユーザーが存在するSNSです。その分、ターゲティングも詳細に絞り込むことができるため、自社の商品やサービスを求めるユーザーを深掘りし、マッチするターゲティング設定できるかどうかがカギになります。
なお、「どのSNSに広告を配信するべきかわからない」という方に向けて、4大SNSの中でもおすすめのSNSやそれぞれの特徴、費用などを以下の記事にてまとめています。ぜひ参考にしてください。
3. 動画広告を作成する際のポイント3つ
ここからは、SNSの動画広告を作成する際のポイントをご紹介します。
ポイントを押さえて、効果的な動画広告を作成しましょう。
最初の3秒にこだわる
SNSは情報収集や暇つぶしに使っているユーザーが多い媒体です。
そのため、一目見て惹かれない投稿はスルーされてしまう可能性が高いでしょう。広告(プロモーション)であればなおさらです。
また、動画を見るには、静止画と異なり数秒~数十秒でも指と目を止めて注目する必要があります。
だからこそ、SNSにおける動画広告は、冒頭で続きが見たくなるような内容を意識して作成することが大切です。
最初の3秒でユーザーを引き込むことができれば、その後の数十秒を見てもらえる可能性は格段に高まります。
音声なしでも伝わるよう表現する
スマホで閲覧できるコンテンツは音声をミュートにした状態で閲覧している人も多いです。動画だとしても音声なしで閲覧するユーザーも多いと考えられます。
そのため、SNSの動画広告は、音声がなくとも伝わるように配慮した表現を採用することが大切です。
たとえばテロップや吹き出しをつけるといった工夫が挙げられます。
ただ、あまり文字が多いと見づらくなってしまううえ、動画の表現の幅も狭まってしまうため、文字と映像のバランスには注意が必要です。
伝えたいメッセージを明確にする
動画は多くの情報を伝えられる広告形式ですが、情報を詰め込みすぎるとわかりづらい内容になってしまいます。また、長すぎる動画は視聴数が極端に下がってしまうでしょう。
そのため、動画広告という情報を多く入れ込める形式であっても、伝えたいメッセージは明確にしたうえで作成することが大切です。
「期間限定セールの認知度を上げたい」「新規開店した店舗を知ってほしい」など、目的に合わせ、ユーザーに伝えたいメッセージがもっとも伝わるように、動画広告の構成を考えましょう。
4. SNS動画広告の活用事例
ここからは、それぞれのSNSにおける動画広告の活用事例を紹介します。
- Instagram広告:日本航空(JAL)
- Facebook広告:株式会社ワンダーマーク
- LINE広告:株式会社スナックミー
- Twitter広告:株式会社はなまる(はなまるうどん)
ひとつずつ確認していきましょう。
Instagram広告:日本航空(JAL)
大手航空会社、日本航空(JAL)は、ラグビーの世界的スポーツイベントに合わせてキャンペーンを実施しました。
Instagram広告では、ストーリーズ広告を展開。著名なアスリートを起用したラグビーのルール講座を配信しました。ラグビーを応援する広告ではあるものの、動画の要所要所にJALのロゴやキャンペーンメッセージを入れ込むなど、企業の認知拡大を目指すというメッセージはしっかりと表現しています。
広告は1,000万人以上にリーチされ、このリーチ数は目標値と比較すると26%増加しています。リーチ単価は目標値と比較して13%改善されました。
参考:日本航空: 「Instagram X スポーツ」広告事例
Facebook広告:株式会社ワンダーマーク
デザイン雑貨の製造・販売を主な事業としている株式会社ワンダーマークは、Facebookマーケティングパートナーであるネットショップの作成・開設サービス「BASE」を利用して、ECプラットフォームを構築しました。
構築したプラットフォームをFacebookショップとInstagramショップに統合したうえで、カタログをFacebookにリンク。写真広告と動画広告をうまく組み合わせ、取り扱っている商品の魅力を的確に伝える広告を配信しました。
結果、コンテンツビュー単価は58%削減、LPビュー単価は36%削減、リンククリック単価は32%削減と、動画広告による大幅なコストパフォーマンスの向上に成功しています。
参考:株式会社ワンダーマーク: Ambiance Paper
LINE広告:株式会社スナックミー
株式会社スナックミーは、体に良いおかし・おやつをユーザーに届けるサブスクリプションサービスを展開している会社です。LINE広告を本格的に運用して1年後には、新規獲得の30%がLINE広告経由という大きな効果を得ています。
動画広告は費用が静止画の1.7倍とやや高くなっているものの、クリック率は静止画の5.4倍。CPA(顧客獲得単価)は焼く30%抑制されているという結果が出ています。
クリエイティブに関しては、プロが撮影した宣材写真ではなく、ユーザーが撮影したような親近感の持てる投稿を使用。配信面のひとつ「LINE NEWS」はプロが撮影している報道写真が多いため、ユーザーが撮影したような雰囲気を持つ写真は目を引くのではないかと考えているとのことです。
テキストに関しては「ユーザー商品を利用しているシーンを考慮した『ベネフィット訴求』」を効果的に活用しています。
参考:新規集客の30%がLINE広告経由!半年でCV数を8.4倍にしたスナックミーの運用ノウハウ|LINE for Busines
Twitter広告:株式会社はなまる(はなまるうどん)
うどんの全国チェーン店「はなまるうどん」を展開している株式会社はなまるは、Twitterをプロモーションの場というだけではなく、ユーザーとのコミュニケーションの場、情報収集の場ととらえて活用しています。アニメファンのツイートがアイディアの種となり実現したコラボレーションもあるとのことです。
上記のようなコラボレーション企画の認知拡大や、期間限定のキャンペーンの宣伝広報などにTwitter動画広告を活用。「はなまるうどん」を利用している層と同年代のユーザーや、他の飲食店をフォローしているユーザーをターゲティングして広告を配信した結果、再生回数が大幅に増加し、広告の効果を実感したということです。
参考:はなまるうどん
5. SNS動画広告を活用してマーケティングを成功させよう
成功事例からもわかるとおり、SNS動画広告は、大企業も活用している大きな可能性を秘めた広告媒体であるといえます。
どのような商品・サービスであっても売上アップ・認知拡大といった効果を得られる可能性があるため、まだ配信を行っていない方は、ぜひチャレンジしてみてください。
なお、シニアコミュニティアプリ「おしるこ」の広告サービスは、50歳以上のユーザーに絞って商品やサービスを宣伝することが可能です。
広告形式に関しても、「商品/サービス体験」「オンラインサービス」「記事作成タイアップ」など、広告主様に合わせたさまざまなサービスを展開しています。
サービス事例や「おしるこ」での広告展開については以下のページで詳しく紹介しているので、気になった方はぜひご覧ください。