シニアのリアル|プログラミングで広がる新たな可能性
シニア世代の間で、プログラミングを学びたいというニーズが増えています。
特に退職後の新たな挑戦やセカンドキャリアの一環として、デジタルスキルを身につけることが重要視されています。
プログラミングは、ただ技術を習得するだけでなく、社会とのつながりや脳の活性化、認知症予防にも効果があるとされています。
本記事では、シニア世代がプログラミングを学ぶメリットや具体例を通じて、その可能性を探っていきます。
参照:シニアがプログラミングをすれば 世界が変わる!(総務省)
目次
1.プログラミングを学びたいシニアが増えている理由とは?
近年、シニアの間でプログラミングを学びたいというニーズが増加しています。
これは、テクノロジーの急速な進化により、シニアがデジタル技術を学ぶことへの重要性を強く認識し始めているからです。
特に、退職後の活動や趣味として新たな挑戦を求める人々にとって、プログラミングは生きがいと自己実現の手段として注目されています。
シニアがプログラミングを学ぶ背景には、以下の要因が挙げられます。
デジタル技術の重要性と危機感
2020年度から開始された小学校でのプログラミング必修化のニュースは、シニアにとって時代の変化を強く意識するきっかけとなりました。
さらに、2021年には中学校、2022年には高等学校でもプログラミングが必修化されました。
小中高でプログラミングが必修化されたことで、今後の社会では「プログラミング的思考」が当たり前のスキルとなり、これを理解することが社会生活の基盤となることが予想されます。そのため、10年後には「プログラミングがわかる」ことが前提の社会になり、ITリテラシーがないと日常的な業務や社会の流れに取り残されるという不安が広がっています。
具体的には、以下のような問題が生じる可能性があります。
- 情報格差が広がり、社会的孤立を感じやすくなる
- オンラインでの行政手続きや医療サービスへのアクセスが困難になる
- デジタル詐欺や個人情報の流出リスクが高まる
- 新しいテクノロジーを活用した仕事やビジネスチャンスに遅れを取る
- コミュニケーション手段が限られ、家族や友人との関係が希薄になる
このような危機感がシニア層に広がり、プログラミングを学び、ITスキルを身に付けることが今後の生活やキャリアにおいて必要不可欠だと感じるようになっています。
参照:【中高年・シニアのためのプログラミング】 10年後には社会から取り残される!? プログラミング必修化とIT社会がもたらす不安とは?
シニア向けのプログラミング教育の普及
教育機関やコミュニティセンターでは、シニア層向けに特化したプログラミング教室やデジタルスキル講座が多く開催されています。
これらのプログラムは、シニアにデジタル技術を教えるだけでなく、学び続けることが認知症予防に効果を発揮するという観点からも注目を集めています。プログラミングは単なる趣味にとどまらず、健康面でのメリットもあることが人気の理由のひとつです。
参照:シニアプログラミングネットワーク 脳トレおとなプログラミング講座|パソコン教室なら 京橋の京橋教室|パソコン市民講座
オンライン学習の普及とコロナ禍の影響
コロナ禍をきっかけにオンライン学習が急速に普及しました。
この結果、物理的にプログラミング教室に通えないシニアでも、自宅で手軽にプログラミングを学ぶ機会が増えています。Zoomやその他のオンラインプラットフォームを活用することで、シニア層は時間や場所の制約を受けずに学習を進められるようになりました。
この柔軟性がシニアのプログラミング学習のハードルを大幅に下げた要因といえます。
2.シニアからでもプログラミング学習は可能?具体例をもとに解説!
シニア世代でも、プログラミングを学ぶことは可能です。
ここでは、シニアがどのようにしてプログラミングを学び、そのスキルを活用できるのかについて、具体例を交えて解説します。

世界最高齢プログラマーの成功例:若宮正子氏
プログラミングを学ぶシニアの成功例として、世界最高齢プログラマーである若宮正子氏が挙げられます。
若宮氏は80歳を過ぎてからプログラミング言語「Swift」の学習をスタートしました。その後81歳で「hinadan」というゲームアプリを開発しました。「hinadan」は、シニアにも使いやすいシンプルな操作性が特徴です。
このアプリ開発が話題となり、若宮氏は米国で開かれたアップル社のWWDC(世界開発者会議)に招かれ、CEOのティム・クック氏から絶賛されました。
この成功を通じて、シニアがプログラミングを学び、実際にアプリを開発できることが世間に広く証明されました。
若宮氏の事例からは、シニアでも自己流で学びながらアプリ開発を成し遂げることができるという大きな希望を得られます。
彼女のような成功例が、シニアのリカレント教育(再教育)を促進し、さらに多くのシニアがプログラミングに挑戦するきっかけとなっています。
参照:88歳 “世界最高齢”プログラマー若宮正子さんが語る。「AI時代と人間力」とは | 経済産業省 METI Journal ONLINE
リカレント教育の重要性
リカレント教育とは、人生を通じて必要なスキルや知識を再度学び直すことを指します。
シニアにとっては、退職後や第二のキャリアを築く過程で、新たなスキルを身につけるための重要な手段となります。
特にプログラミングは、ITスキルを身につけることで仕事や趣味の幅を広げ、自己実現の道を開く可能性があるのです。
かつて、プログラマーは若いうちしか活躍できないと言われた時代がありましたが、現代では違います。アプリ開発においては、単にコードを書くスキルだけでなく、消費者のニーズを見極め、今後の変化を予測する力が重要視されています。
これは、長年の社会経験を持つシニアにこそ備わっている視野の広さや経験則が大きな武器となることを意味しています。
リカレント教育を通じて、シニアは新たな知識を身につけ、持ち前の個性や創造性をさらに磨くことができます。
シニアのリカレント教育については以下の記事でも解説しています。
3.まとめ
この記事では、シニアがプログラミングを学び始める背景と、その可能性について解説しました。
デジタル技術を学ぶ重要性が高まり、シニア向けのプログラミング教育やオンライン学習が広がっていることで、多くのシニアが新たな挑戦を始めています。若宮正子氏のような成功例もあり、シニアでもプログラミングを学び、自己実現を果たすことができると証明されています。
また、シニアがプログラミングを学ぶ際には、同じ興味を持つ仲間とつながることも大切です。
シニア限定SNS「おしるこ」を活用することで、同じようにプログラミングに取り組む仲間や、リカレント教育に励む人々と情報交換が可能です。
「おしるこ」は50歳以上のみが利用できるSNSで、オンラインでの交流に積極的なシニアの仲間を見つけるのに最適なサービスです。
このようなコミュニティを活用すれば、学習を継続しやすく、モチベーションも高められるでしょう。
リカレント教育やセカンドキャリアを考えているシニア層にアプローチするマーケティング担当者にとって、プログラミング教育は大きな可能性を秘めています。
シニア限定SNS「おしるこ」ではデジタル感度が高く、リカレント教育やセカンドキャリアを考えているシニアに向けた広告展開も可能です。
この記事がシニアのニーズを理解し、ターゲット層に合った広告アプローチをする一助になりましたら幸いです。
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