シニアこそメタバースで輝く!シニアにメタバースがおすすめな理由を解説
現代社会では、デジタル技術の進化が加速しており、その波はシニア世代にも及んでいます。特に「メタバース」という言葉が注目を集めています。
メタバースとは、仮想空間で様々な活動ができる新たなインターネットの形態です。このメタバースは、若者だけでなくシニアにもさまざまな可能性を広げています。
例えば、バーチャルの世界でアイドル活動を行うシニアVTuber(※1)グループ「メタばあちゃん」は、その象徴的な存在です。
※1:VTuberとは「Virtual YouTuber(バーチャルユーチューバー)」の略称であり、2Dまたは3DCGで動くアバターを使って動画投稿・生放送を行う配信者の総称を指す語。
参照:メタばあちゃん
OTAGROUP株式会社が2022年12月に「メタばあちゃんプロジェクト」を始動し、最初のメンバーであるひろこがデビューしました。メタばあちゃんプロジェクトは、元気が有り余っているユニークなおばあちゃんたちをメタバースの世界で人気アイドルに育てていくというプロジェクトです。
このプロジェクトは、OTAGROUPの代表取締役を務める下西竜二氏が秋元康氏に「誰もやらないことを考えたほうが良い(誰も行かない領域に挑戦すべき)」とのアドバイスを受けた結果「メタバースをやるおばあちゃんでメタばあちゃん」というユニークなコンセプトが生まれたという経緯があります。ひろこのデビュー後、YouTubeの登録者数は急速に増加し、その後は新メンバーが3人デビューし活動しています。
本記事では、シニアこそメタバースを活用すべき理由を詳しく解説します。
目次
1.メタバース とは?
メタバースとは、インターネット上に存在する仮想空間のことです。
この空間では、ユーザーは自分のアバターを使って他のユーザーと交流したり、ゲームを楽しんだり、買い物をしたりと、まるで現実世界と同じように活動ができます。
身近な例として、任天堂の「どうぶつの森」が挙げられます。
どうぶつの森の世界では、季節や日時が現実世界のカレンダーと連動し、プレイヤーは仮想の村で他のプレイヤーと交流したり、衣服や家をカスタマイズしたりと自由に生活を楽しみます。
また、「ベル」と呼ばれるゲーム内の通貨で買い物をしたり、他のプレイヤーと取り引きをしたり、経済活動をすることもできます。
このような体験ができることから、メタバースの一例と言えるでしょう。
参照:これを読めばすべてがわかる!? 『あつまれ どうぶつの森』はこんなゲーム! | コロコロオンライン
シニアに人気のゲームについて知りたい方は下記のページをご覧ください。
2.メタバースとVRの違い
メタバースと似た概念に”VR(バーチャルリアリティ)”があります。
この2つは、しばしば混同されがちですが、それぞれ異なる概念です。
メタバースは先述した通り、インターネット上に存在する仮想空間のことを指し、そこでは様々な活動が可能です。
一方、VRはその仮想空間を現実と同じように感じ取れるデバイスや技術のことを指します。
例えば、VRヘッドセットを装着することで、メタバース内での体験がよりリアルに感じられるようになるのです。
シニアがメタバースを楽しむ際には、この違いを理解しておくことが重要です。
3.シニアにメタバースがおすすめな理由5つ
メタバースが、なぜシニアにおすすめなのか、5つの理由をご紹介します。
理由1.身体的ハンディキャップから解放される
メタバースでは、身体的な制約が一切ありません。
例えば、現実世界で歩くことが難しいシニアでも、仮想空間では自由に歩き回ったり、走ったりすることができます。
年齢を重ねるごとに、体力の低下と比例して活力や意欲も低下していくのが自然の摂理と思われてきました。
しかし、メタバースで新しい自由を手に入れられれば、シニアの活力や意欲の向上も期待できます。
理由2.体力に自信がなくても、自由に海外旅行や宇宙旅行体験ができる
現実世界での旅行が難しいシニアでも、メタバース内では気軽に世界中を旅することができます。メタバースを通じて、異文化体験や未知の風景を楽しむことができるのです。
例えば、VRを使ったバーチャル旅行は、シニアにとって新しい趣味となり得るでしょう。
そこには新たな経済活動が生まれ、ビジネスチャンスも増えます。
参照:高齢者がVRで“旅行”、障害者にはメタバースで就労支援も 福祉にデジタル導入…「VR旅行」は米メタとも連携 | ヨミドクター(読売新聞)
理由3.リハビリにも活用できる
メタバースは、リハビリの場としても注目されています。
メタバースをリハビリに活用することで、シニアは仮想空間での活動を通じて楽しくリハビリを続けることができます。
例えば、日常生活での動作をシミュレーションすることで、身体機能の維持や向上が図れます。リアルタイムでのフィードバックや進捗管理が可能となり、モチベーションを維持しやすくなります。
また、身体的・機能的な改善を目的としたリハビリの他に、精神的な健康や生きがいを重視したアクティビティケアという方法があります。
アクティビティケアは音楽、ゲーム、社会交流などのレクリエーション活動を通じて、心の健康や社会的なつながりを促進します。
リハビリとアクティビティケアは相互補完的で、総合的なケアとして取り入れることで、心身の健康をバランスよく支えることができます。
さらに、ケア施設が自宅からでも利用可能となり、通院の手間や負担を軽減できます。
参照:メタバースのヘルスケア業界での活用事例9選|6つの活用方法も解説
アクティビティケアについては、下記の記事も参考にしてください。
理由4.技術継承に活かせる
メタバースを技術継承に活用することで、シニア層が多い熟練工の技術を次世代に効率的に伝えることが可能になります。
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技術継承問題は、特に製造業や建設業で深刻な問題となっています。これらの業界では人手不足が常態化している上、熟練工の定年退職が相次いでおり、その問題はますます深刻化しています。
少子高齢化の影響で若い労働者が減少し、熟練工の技術を引き継ごうとしても、働き方改革により労働時間の制限が課され、職場内での訓練(OJT)の時間を確保することが難しくなっています。
さらに、熟練工は複数の役割をこなせることが多いため、退職者が出ると、単に人数が減るだけでなく、その影響をより強く感じることになります。
人手不足により通常業務が忙しくなると、技術継承のための時間を確保できず、その結果、熟練工が引退して技術が失われるという悪循環が生じてしまいます。
こうした悪循環を防ぐためには技術を実際に見て体験できることが重要であり、仮想空間では登録された動きを再現することが可能です。
これにより、熟練工の技術を登録することで、その技術を体験できます。実際の作業をそのまま再現することで、一人で練習しながらも熟練工に指導されているようなリアルなOJTを体験することができるのです。
参照:デジタルツイン技術が支える製造業メタバース|日経BizGate
参照:日立、現場データの収集技術や生成AIを活用した「現場拡張メタバース」を開発
理由5.メタバースは人との交流が魅力
メタバースでは、地理的な制約を超えて多様な人々と交流することができます。
これにより、孤独感の軽減や新たな友人・コミュニティとの出会いが期待でき、精神的な充実感が得られます。
また、共通の趣味や関心を持つ人々と簡単に繋がれるため、社会参加の機会が増え、日常生活に新しい楽しみや生きがいを見つけられることが、シニアにとって最大の魅力と言えます。
4.まとめ
この記事では、シニアがメタバースを活用することで得られる多くの利点について解説しました。
シニア向け商材やサービスを扱う事業者やマーケティング担当者にとって、メタバースは今後のビジネス戦略の一環として大いに注目すべき分野です。
メタバースは、シニアにとって新しいコミュニケーション手段や活動の場となり得ます。
なぜなら、仮想空間での活動は、地理的制約を超えて多様な人々とつながることができ、認知機能の刺激や趣味の追求が可能だからです。
シニアこそ、メタバースの利点を最大限に享受し、豊かな人生を送ることができるのです。
また、メタバース内での活動や経験をSNSで共有することで、現実世界の友人やフォロワーとリアルタイムで繋がることが可能です。
例えば、SNSを活用すれば、メタバース内で作成したコンテンツやイベントをより多くの人々に届けることができます。
シニア世代にとって、メタバースはまさに新しい「生きがい」を見つける場所となるでしょう。
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