いまどきシニアの生活スタイルや消費行動を徹底紹介【2023年最新】
国内総人口(2022年10月2日時点)は、前年に比べ約55万人減少している一方、65歳以上の高齢者人口は約3623万人と前年に比べ2万人増加し、過去最多となりました。
このように、高齢者人口は増加の一途をたどり、シニア層が日本のあらゆる市場を左右する存在であることはいうまでもありません。今後拡大していくシニア市場に、商品やサービスを提供する企業もますます増えていくでしょう。
そのため、事業主やマーケティング担当の皆さまは、シニアの消費行動や最新トレンドを熟知し、適切なマーケティング戦略や広告出稿を計画することが重要になってきます。
今回の記事では、シニアの生活スタイルや消費行動の特徴を解説していきます。
シニアの最新トレンドを知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
目次
1. シニアの消費行動のカギは「アクティブシニア」
世界保健機構(WHO)では65歳以上の高齢者をシニアと定義していますが、商品やサービスのターゲットとして、実はシニアの定義はそれほど重要なことではありません。
シニアマーケティングや広告を届けるために重要なのは、シニアの行動やニーズの把握です。シニア市場をわかりやすくマッピングすると次のように表現することができます。
ディフェンシブシニア | アクティブシニア |
ケアシニア | ギャップシニア |
シニアの消費行動を牽引していくのは、介護が不要で趣味や仕事に積極的な「アクティブシニア」と呼ばれるシニア層です。
高齢者の加齢による自立度は、2020年時点で、約80%が介護不要で自身の力で生活できていることもデータからわかります。
アクティブシニアは、仕事の引退・継続にかかわらず、年齢を重ねてもいつまでも積極的に活動したいと考えており、仕事や趣味に対して非常に意欲的です。
子供が手から離れて自由な時間が増えたり、社会とのつながりを維持したいと考えたりすることが、主な理由としてあげられます。
また、インターネットの普及やスマホの利用率増加に伴い、シニアの生活スタイルも多様化しました。
シニア向けの商品やサービスを届けるためには、アクティブシニアの特徴について理解しておく必要があります。
アクティブシニアの定義については、以下の記事で詳しく紹介しています。
2. アクティブシニアの生活スタイル・消費行動の特徴
アクティブシニアは時間とお金に余裕があり、自分のために有意義な使い方をしたいと考えています。
アクティブシニアの消費行動の特徴として、以下の3つが挙げられます。
- 旅行や趣味にお金をかける
- 情報収集はインターネットを活用
- 健康意識が高い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
旅行や趣味にお金をかける
シニアライフ総研の実施した調査によると、次のような趣味を行っているシニアが多いことがわかります。
- 国内旅行
- 温泉旅行
- 日帰り旅行
- 映画鑑賞
- 音楽鑑賞
- パソコン
- ウォーキング
- スポーツ観戦
- 読書
- ガーデニングや家庭菜園
このように、アウトドア・インドアと趣味の種類は多岐に渡ります。
また、別の調査結果での「今後楽しみにしていること」についての回答も「旅行」となり、全体で60.4%が回答しています。
次いで「運動・スポーツ」27.4%、「買い物」22.9%と、こちらでもアクティブなシニアの実態が明らかになっています。
情報収集はインターネットを活用
インターネットの活用が情報収集のスタンダードになっていることへの現れは、シニアも例外ではありません。
令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査によると、60代が「趣味・娯楽に関する情報を得る」ために一番利用するメディアは「インターネット」であるとの結果が出ています。他の年代に比べるとインターネットで情報を得る比率は低いものの、60代以上のシニアにとって身近な「テレビ」を上回っており、インターネットの浸透が進んでいると言えます。
また、「いち早く世の中のできごとや動きを知る」「世の中のできごとや動きについて信頼できる情報を得る」といった利用目的では、60代は「テレビ」「新聞」の割合が高くなっています。各メディア特性を理解し、情報収集メディアを使い分けていることもわかります。
健康意識が高い
2019年にオムロンヘルスケア株式会社がおこなったアンケート調査では、70代のアクティブシニアは膝痛を抱えていることから、「70代の2人に1人(43.8%)がウォーキング」「3人に1人(34.3%)が定期的な運動を行っている」という報告がされています。
出典:オムロン ヘルスケア株式会社|「人生100年時代におけるシニアの健康に関する意識と実態 調査結果概要(2019年9月9日)」
アクティブシニアは、生き生きとした生活スタイルを維持するため、日頃から健康にも気をつかっているのです。
スポーツジムに入会して運動をする、地域のゲートボールに参加する、など、外に出ることで新たな仲間との交流も生まれ、社会とのつながりを維持できるメリットもあります。
体の健康だけでなく、心の健康も図れそうですよね。
3. ポストコロナのシニアの消費行動はどう変わる?
コロナによる外出自粛により生活スタイルの変容を余儀なくされたのは、シニアも例外ではありません。
ここまで、アクティブシニアの日々の過ごし方は多岐にわたることを説明してきましたが、シニアの行動傾向はコロナ禍でどのように変化したのでしょうか。
最後に、コロナ禍で変化したシニアの生活スタイル・消費行動について解説していきます。
通販の利用が活発化
総務省が出している「家計消費状況調査結果(2022年)」によると、ネットショッピングの支出総額は過去最高を記録しており、中でも60~69歳のシニア世帯における前年対比の支出総額が最も伸びているとのことです。
コロナ化の外出自粛をきっかけに通販を利用する世帯が増加していることがわかります。
メディア接触時間が増加
もともとシニアのインターネットやスマホの利用率が増えている中、新型コロナウィルスによる在宅時間の増加は、アクティブシニアとメディアの接触時間にさらに拍車をかけました。
総務省が行なった「令和4年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」において、趣味・娯楽に関する情報を得る手段として、60代以上のシニア世代でもインターネット(43.0%)がテレビ(36.8%)を上回る結果となりました。
つまり、インターネットなどのオンラインメディアとの接触時間の増加にともない、アクティブシニアの消費行動や購買チャネルは、よりデジタルシフトされていくといえます。
このようにデジタル機器を使いこなすシニアをデジタルシニアと呼びます。コロナ禍のデジタルシフトをきっかけに、デジタルシニアはより増加していくことでしょう。
デジタルシニアについて詳しくは以下の記事をご参照ください。
4. まとめ|シニアの生活スタイルの変化を捉えることが大事
いかがでしたでしょうか。
今回の記事ではシニアの消費行動の特徴やポストコロナにおける変化について、お伝えしてきました。
シニア向けのマーケティング戦略や広告出稿先としては、年齢ではなく趣味や社会とのつながりに意欲的な「アクティブシニア」の存在は無視できません。
そして、新型コロナウィルスの影響により、アクティブシニアの消費行動も変化しました。
以前よりも在宅での時間を重視するようになり、オンラインショッピングの利用も増加しています。
シニアをターゲットとした商品・サービスを届けるためには、従来のテレビや新聞といったマスメディアだけでなく、インターネットやスマホなどのオンラインメディアも視野に入れた「クロスメディア」「クロスデバイス」といったマーケティング戦略を立てることが重要になってきます。
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